○沓脱タケ子君 それはあれなんですね、
長官、やっぱり御就任以来いろいろの言動がありますけれ
ども、まさに
長官のお考えと合致しているというふうに報道を受けている国民は見ているわけです。というのは、私も、
長官就任以来いろいろと御発言、御行動になっておられることが
新聞紙上にあらわれているのをずっと通読をしてみたのですが、毎度見ているわけじゃないので、私
どもが
長官の言動を知るのはそういうことが中心にならざるを得ないわけですけれ
ども、二月の一日の日経
新聞を見てみますと、こういうふうに書いているんですね。「石原行政 役所の環境を変える」というところでアセスメント問題が出ているわけですね。そこで、私の考えを入れると
長官が言われた。そして、「法案作成準備を着々と進めていた企画調整局のメンメンをびっくりさせた。」「しかし」
——その担当官の言葉が書かれているんですが、「アセスメント法の目指しているのは開発の〃否定〃ではなく、健康被害など環境への影響を未然に防ぐことで、視点は開発規制というよりも
公害の未然
防止に置かれているのであって、
長官はここを混同されているのではないか」というふうなことで、就任されて以後すぐに発言をされていることが、かねがね仕事を進めてきておられる
事務当局をびっくりさせたというふうなことでも出ておりますように、まさに合致しているというふうに受け取られているわけです。これは日経
新聞ですよ。何だったらごらんいただいたら結構です。
それから、「経団連週報」のやっぱり同じ四月の十二日砂ですね。これにはこない書いてあるんですよ。「先般来より福田総理はじめ政府・与党関係方面に鋭意働きかけているが、」
——お名前が出ているのです。「
石原環境庁長官は、産業界が危惧している点についてはある程度認識してくれたものの、環境庁
事務当局から
相当説得されたためか、何とか立法化したいという決意は固いようである。」と、なかなか経過的にあなたのお考え方の変化というものをわざわざ週報に出している。そういうことなんですね。
そういう点で、やはり国民が、いろんな諸団体であなたにそういう罷免要求決議あるいは抗議に来られるというふうなことが続出をしているというのは、一連のそういう問題として見られているわけです。やはり
公害対策、環境行政というのがいわゆる経済寄り、大企業寄りであるかないかというのがやはりかなめになっているわけですね。だから、経済との調和条項の問題で、あんなのを
法律から外したというのは魔女狩り的だなどとおっしゃったら、まさにどんぴしゃり、財界の、経団連の御要望どおりのことをおっしゃると、こうなるわけですよ。そのあたりの問題というのをやはりもっと深くお考えをいただきたいと思うんです。
ですから、たとえばNOXの関係でもこれはいろいろありますよ。いろいろ論議もしてまいりましたよ。しかしずっと後退しているというふうに見ざるを得ないわけですね、確かに。規制だって第三次規制が半年以上もおくれたし、規制もゆるめられたと、あるいは当初から健康被害補償法の対象物質にすると言っておりながら、いやしないんだというふうなことで次々後退をしてきている。しかも片方では患者がふえているというふうな問題があるわけですね。しかもNOxについてもこれは経団連では非常にはっきり言っておりますが、しかも行動もしていますよね。経団連は去年の五月の二十日に、これも週報の記事ですけれ
ども、通産省の立地
公害局長を呼んで、財界が最も重視しているNOxの基準骨抜き問題、これについて、NOx問題について懇談をしているんですよね。こういう点などが出てきておりますから、そういう動きとしかも環境行政の経過、これを見ますと、財界翻りだというふうに国民が判断をせざるを得ないというふうな形でこれは出てきているというのはもう明らかなわけです。
それから、もう
一つ重大な点は、それと符合するとも見える重大な点だと思いますのは、国民に対して冷たいと、きわめて独善的で非民主的だというのがいろんな形で出てきている。これも私ずっと読んでみて驚いたんですけれ
ども、たとえば
長官この前の
委員会でもおっしゃっておられましたが、調和条項のときにね。環境問題については産業との関係というのは無視できないと
——アセスメントの問題ですよ。しかし、健康問題は第一に考えるのだとおっしゃっておられるのだけれ
ども、いろんなものの文章や
新聞記事などを見てみますと、水俣病患者でも
公害患者でないのに救済をされておるのがおるとか、そういうことを言っておられるのですね。これには
——これは毎日
新聞のことしの二月五日ですわ。「石原発言の真意問う」というようなのが、水俣病被害者の会から公開
質問状が出ておるのですね。そういう問題が出てきたり、あるいは例のテニスの問題で、国民と会う時間はないけれ
どもテニスをする時間は取るんだというようなことね。これはいろいろ理由は聞きましたよ、聞きましたけれ
ども、客観的にはそういうことになってしまっている。特に環境庁の記者クラブとの問題につきましては、これは私も
長官がいろんなところで言われておる文章、発言等を、特に雑誌「現代」で対談をしておられるのな
ども拝見いたしました。しかし、それだって根拠を示さずに断定をするというふうな独善性ね。これはやはり民主主義の原則に反しますよ。そういう非民主的な独善的な性格というのですか、これはそういうやり方に対して国民がもうがまんがならぬということで出てきていると思うんですよ。その点、私は歴代
長官にはこんなに集中されて罷免要求決議などが出たのは見たことがない。にもかかわらず石原
長官にこれだけ集中して来ているという点について、これはね、
長官、考えてみなければならぬと思いますよ。あんた不適格だと国民から言われているのだから。本当に。一遍見解を述べてください。