○
加藤(万)
委員 最後にこの対策について提案をして、この部分に対する
質問は終わりますが、この労災防止協会の中で、第一項は、
ドラムかんの強度を
調査してほしいと、こう言っているのです。いわゆる古い
ドラムかんを使い、腐食
状態があるものですから、その強度を
調査しなければ
ドラムかんの荷
扱いができない、すなわち表面で見る限りは確かに鉄製でありますし、あるいはその腐食部分というのはたたいてみなければ崩れてこないわけですから、わかりません。あるいはそこから入ってくる水分についても、まさに化学的反応というのはむずかしいと私は思うのです。
〔
大西委員長代理退席、木村(武千代)
委員長代理着席〕
しかし、それを扱う者にとってみれば、
ドラムかんがもう腐り始めているんじゃないか、中に
ガスがあるんじゃないかという危険を持ちながら
荷役作業をしなければならぬわけです。まず強度を
調査をしてほしい、これが第一でした。
危険物の標示、
標札をしてほしい。私はいまここに
標札、
危険物標示の国際的な標示を持っていますが、これもできればちょうど化学
工場でやっておりますように、赤が酸素、緑が窒素、あのような識別の
危険物に対する
取り扱いがございますね、国際的なものでしたら。これだけの小さなものでよいのですけれども、荷
扱いをする、ないしはそれを扱う現場の労働者の側から見るならば、これはもう色でわかる、これは酸素だ、これは窒素だ、これは
アセチレンガスだということがわかるようなそういう標示を
ドラムかんにする、こういうようなことも一つの
方法ではないかというふうに実は思うわけです。
さらに、私はこのことはよくわかりませんが、早急に船積みをコンテナにしてほしいと、こう言っているのです。コンテナ
輸送にしてほしい。いわゆるバラ積み、こういう形の積み方ではなくして、コンテナ
輸送にしてほしい。その他あります。
いずれにしましても、私は、これだけの
爆発事故が起きておる。しかも港湾というきわめて
石油コンビナートに近いところでこういう
爆発事故が起きているということに対しては、もっと真剣に取り組んでほしいと思うのです。この場合は
事故がきわめて小さかったからいいようなものの、もし大きな
爆発——私は実は知っているのです。
アセチレンガスによって大きな
爆発が起きたことを。しかし、そのことは私はきょうは当面のことじゃございませんから申し上げませんけれども、東海道線がとまったことがあるのですよ。そのぐらいの
事故が起きるのです。私は化学の労働者ですからよく知っています。幸いにして今度は
事故が小さかったからよかったようなものの、これだけ大きい
事故が起きる可能性があるものを、私は保安庁の本部長も知らないというのでは、政府の行政として少し怠慢だろうと思うのです。ぜひ
現地に技術者を派遣をされて
ドラムかんの
調査を行い、同時に、この防災協会等が提起をしている危険防止に対する対策を早急に立てられるように、ひとつ要請をいたしておきたいというふうに思うのです。
カーバイド関係に関する
質問はこれで終わりますが、次に、
警察庁
関係について一つだけ
質問をいたします。
最近、秋葉原の駅で朝鮮人学生と不良と見られる人との間の口論、けんかがありまして、これに対して仲介をした朝鮮総連の職員、金何がしという人ですが、この人が万世橋署に逮捕されました。私は実はこの事件を聞きまして、これは一般で言えば、
日本人同士ならば、電車の中でいうところのガンをつけたとかという形での争いで、仮に
警察官がそこに入ったにいたしましても、これをまあまあやめろ、こんな大衆の中でけんかをするのはけしからぬという程度の事件の結果ではなかったかというふうに実は思うのですが、この事件が朝鮮人学生、そして中にとめに入った人が結果として朝鮮総連の職員であったことがわかったがゆえに、かどうか、万世橋署に留置をされ、検事による取り調べにまで至ったわけです。実はこの背景ですね、
日本人同士がけんかをしたというのではなくして、朝鮮人と
日本人がけんかをしたということが、何か今日の朝鮮人に対する
日本の差別観といいましょうか、あるいは民族的な偏見といいましょうか、そういうものが潜在していてならないような実は気がするわけです。
そこで、たとえば一九七七年六月の二十七日あるいは十月の二十二日等にも大宮、池袋で同じような朝鮮人学生と
日本人学生とのけんか、争いがあったわけですが、この一連の事件を
警察庁ではどのように見ていらっしゃるのでしょうか、まずその総体的な所見をお聞きをしたいというように思うのです。