○瀬野
委員 最後にひっくるめて一、二点お伺いしておきます。
まず
佐藤政務次官とそれから厚生省にお伺いしておきますけれ
ども、今回の
有珠山の火山
災害を見ましても、
災害救助法という法律は現在厚生省所管になっております。ところが本来の国土整備とか自然
災害の
対策からいっても、当然国土庁所管にすべきだ、こういうふうに私はかねがね思っているわけですけれ
ども、
災害救助法の問題についてどういうふうにお考えであるか、それが一点。
それから、
活動火山周辺地域における
避難施設等の整備等に関する法律、これは
昭和四十八年七月二十四日、法律第六十一号によって議員立法でわれわれはこの法律を制定した経緯があるわけですけれ
ども、今回の有珠火山についても、
現地でこの申請が道知事からなされて、中央防災
会議の意見を経てまいりますと、御
承知のごとく総理大臣が
指定すればできるというようなことになっております。そういったことで、第二条でこの
指定ができるわけでございますが、実は桜島及び熊本の阿蘇山がこれに含まれておりまして、実はこの法律はいま二ヵ所でございますけれ
ども、ぜひとも
有珠山も入れるべきであると思うのです。事実
北海道においてはいろいろまだ内部の意見の調整が固まっておらぬので、いずれこういった問題については十分
検討した上で意見が出てくる。またけさの
理事会で、二十日に小
委員会を開いていろいろ各県関係者の意見を聞いて取りまとめ、今後
検討しようということでございますが、実は私たちも数カ月前から鹿児島を中心に十万名署名運動をいたしまして、去る九月二十九日これがまとまり、明日
政府に対して十万名署名の要請をいたすことにいたしております。
ちなみに申しますと、御存じのようにこの
適用範囲が
避難施設や防災、営農施設等の設備、
避難港の整備等に限定されておりますので、その整備拡充というものはだんだんになされてはきたものの、実は鹿児島の場合なんかにおいては、桜島周辺地域では、過去三年間の
降灰量は一平方キロメートル当たり約五千トンの
降灰が起こっているということで大変市民は困惑をいたしております。こういったことで、実は今回われわれが請願をいたしておる中身を申しましても、とりあえず四項目ばかりあるのですけれ
ども、
降灰対策のための各種機材、ロードスイーパー、また散水車などの購入に助成をしていただきたい。また二つには病院、医療施設その他冷房施設を必要とする個人、団体等の施設等に対する助成をしていただきたい。三つには、恒久的農業用防災施設等に対し助成をしていただくようにお願いしたい。四つには、
降灰に伴う電気代、水道代、固定資産税などの減免等の
措置を講ずること、こういった大要四つの問題を中心に要請をいたしておるわけです。
きのうも
政府に対していろいろと事前に
説明をしておきましたが、こういったことについて小
委員会、または当
委員会としても十分
検討してまいりますが、
北海道の方は意見がまとまっておりませんけれ
ども、
北海道も、現在立法
措置に対する
要望を三項目大きくまとめて大体素案ができております。私手元に持っていますが、時間の関係で省略しますけれ
ども、そういったことで、ぜひとも
北海道についても
有珠山を中心とした
災害について、道知事から
指定の要請があれば将来はぜひとも
指定する
方向で前向きに
検討いただきたいということと、いま申しました十万名署名による鹿児島、熊本を中心としたこういった問題について法改正等十分
検討いただきたい、こう思うわけです。
さらに気象庁に簡潔に
お答えいただければ結構ですが、熊本の場合に、現在阿蘇山は
地震が絶え間なく、また爆発もせんだってありまして、地元
観光業者並びに商店、
中小企業等大変
営業に影響いたし、来年の旅行シーズンを控え旅行客が減少しているということで大変憂慮いたしております。さればとて、火山規制を解くということになると、また事故があった場合は大変でありますが、いずれにしても
火山噴火観測体制の強化ということが問題でございまして、阿蘇山のみならず
有珠山にしても当然でありますが、特に熊本の場合は、火山爆発の予知について観測技術の開発促進をぜひやっていただきたい。確実な予知技術の向上をやっていただきたい。この科学が進んだ世の中に、観測予知が的確でないために地元
業者はいら立たしく思っております。地元では、いま一の宮、白水村、阿蘇町の三カ町村で防災
協議会を設けて登山規制の
措置をしておりますけれ
ども、こういった国の観測体制の弱体のために判断が的確につかないということで、地元
業者、住民も大変困惑しております。そういったことを考えて特に力を入れていただきたい。いま
政府の方としては各大学の協力を得て現在の体制でいくような考えでありますが、そういう甘っちょろい考えではなくて、もっともっと強力な観測体制の強化をしていただくように、来年度の予算にも計上し
努力していただきたい、このことを強くお願いする次第です。
以上の点について簡潔に関係者から
お答えいただいて、時間も参りましたので質問を終わりたいと思います。