○寺前
委員 住民にうそをつくというようなことにならないように、協力を得ようと思ったら誠実にこたえることだというふうに思いますので、あえて付言しておきます。
時間がなくなりましたので、せっかくおいでいただいたのに障害者のあれについて残念なのでございますが、二、三だけ問題を並べて提起をさしていただいて、すでに
関係者の間には問題を提起してありますので、お答えをいただいたらありがたいと思います。簡単に御説明をいただきたいと思います。
一つの問題は、障害者団体の人がお見えになって提起された問題というのは、最近の都市の構造が変わっていくという事態の中で、障害者にホームが必ずしも合理的でなくなってきている。たとえば、近鉄の西大寺駅は列車とホームとの間が二十二センチ離れる、高さの面では十五センチも離れる、こういうような事態が生まれてきている。こういう事態では、実際障害者にとっては私鉄を使うのが非常に困難な事態だ。だからこういうときには構造そのものが改善されないのかどうかということを検討してもらいたいし、それまでの間も、そういう特別なところには駅員を配置するということは
考えられないものだろうか。あるいはまた、最近は駅を二階、三階と高いところへ置くようになってきた。橋上駅というのができてきた。そうするとますます障害者が私鉄を使うことが困難になってきている。したがってそういうものにエレベーターなりエスカレーターなり、しかるべき装置をつけてもらえないだろうか。ところが、これをやろうということになってくると、次には
補助の
対象になるところとならないところという問題が生まれてくる。たとえば近鉄線の布施の駅では、二階までは歩いていって、二階から三階にエスカレーターで上れるというふうになっているけれ
ども、一階からできるようにそういうものは
対策を組むというふうに、障害者向きにもっと駅の構造なり対応策というのは
考えてもらえぬのか。改札の問題についても同じだ。こういう問題について
政府としてどういう
指導とどういう助成をやっているのかというのが一つです。
これは主として私鉄の問題として出されましたが、国鉄についても同じようなことが同じく
指導問題として要望されているわけです。
同時に国鉄については、この間団体の人がお見えになったときにおっしゃっておられたのは、新幹線に車いすで乗車をするときに、「ひかり」の駅では受け付けてくれるけれ
ども、「こだま」の駅では受け付けてくれないというシステムになっている。それを無理に
お願いして「こだま」の駅で、西明石でしたか、乗せてもらったけれ
ども、五十一年三月までにつくられた号車は七号車に車いすの人向きの部屋がある。ところがそれ以後の車は九号車にある。場所を間違ったために、駅員の人は親切にしてくれたし車掌さんは親切にしてくれたけれ
ども、違う場所に座らざるを得なくなった。指定席だから、そこにほかの人が入ってきたら移動せざるを得なくなってしまった。だからシステムとして、駅員さんは親切だけれ
ども、
制度的に、「ひかり」駅に限らず、「こだま」駅でも受け入れるようにしてもらえないのか。
名古屋の駅へ行ったら、松葉づえの人はエレベーターに乗せるわけにはいかないということを聞かされて二時間すったもんだをやったんだという話です。もちろんどこかに話の行き違いがあったのだと思いますけれ
ども、行き違いにならないように
制度面においてもきっちりしてもらえないかという問題。
それから三番目にバスについて、低床のバスをつくって入り口を広くするという開発を研究してもらうとともに、介助者がおるときには、ワンマン車で後ろから乗せて車どめをつけてもらうというようなこととか、車外放送ができるように改善をしてもらえないだろうかというようなことが言われておりました。
それから建設省の所管では、雪国の方では交差点の横断歩道のところに排水のみぞがある。そのためにつえがそこへ入って抜けなくてかえって危ないという事態が起こっている。構造の改善をしてもらえないものだろうか。
警察庁に対しては、運転免許をとる試験場、訓練所、そこへ障害者用の
自動車を配置してやってもらうというようにしても、これは民間の経営が多いから、結局はなかなかやってもらえない。大都市の特殊なところしかできないということになっている。これでは障害者が運転免許を取るのに困る。特別な助成
制度を
施設の面においてもいろいろな面においてやってもらう必要があるのではないか、こういうような問題が出されました。
関係者から一通りの御説明をいただきたい。