○森永
説明員 お答えいたします。
まず第一の御
質問でございますが、航空保安官制度、今度のハイジャック事件が起こっていろいろマスコミの話題になりましたが、昨日も官房長官が午前中の参議院の
交通安全対策委員会で御
答弁なさったとおり、政府としては現在つくられておりますハイジャック
対策本部の
検討の対象外となっております。その理由としては、
先生御指摘のような不安があるからだと思います。もちろん
運輸省としても同じ姿勢でございます。
次に第二の点でございますローカル空港におけるハイジャック防止体制の問題、四十八年の
対策要綱の中で指摘されましたので、とりあえず私
どもとしては、ジェット機を就航さしております主な十八空港にエックスレイ透視装置を備えつけ、さらに新しいタイプの金属探知器も、それ以外の空港を含めて三十七セット配備して現在運用をやっているわけでございます。したがいまして、いわゆる金属探知器はあるけれ
ども、エックスレイがないという第三種空港がまだかなりございます。
それについてどう考えているのだという御
質問かと思いますが、これにつきましては、まず、空港の設置管理者が私
どもじゃございませんで、主として各都道府県でございます。そういうところは飛んでおる航空会社もそう数多くございませんので、そこら辺と十分相談をいたしまして、なるべく早期にその空港に合った保安体制の強化を図りたい。それには機械のこともありましょうし、あるいは警察も含めた要員の増備によって徹底的な開披
検査をやるという方法もございますし、これをいまから個々の空港ごとになるべく早く充実するような方向に、
関係航空会社、
飛行場管理者、さらに警備当局と相談をして強化を図りたいと考えております。
それから第三の点でございますが、けさの
新聞にも出ておりますとおり、また昨日の午後の
委員会で御
質問に社長がお答えしたとおりに、十七空港を対象に二名ずつ配員するということでございますが、私
どもまだ実は正式に会社からこれについての
報告を受けておりません。したがいまして、この中身についてはっきり申し上げられませんけれ
ども、私
どもの感じでは、多分これにつきましては、やはり監督者であって、二人でこの処理を全部するというふうには考えておりません。これはいま御指摘ございましたように、香港、バンコク、空港によって、あるいは時間帯によって寄港する
飛行機の数も違いますし、またその大きさも違いますので、それ相応にチェック体制をとらない限り実効は上がらないと思いますので、そこら辺はダブルチェック
実施上の問題点を具体的に個々の空港ごとに
検討している状況でございます。一番早く
実施ができるであろうところはバンコクでございまして、近日中に
実施する予定で、その結果を見ながらほかの空港もやっていく。それから、ちょっと国内に入りますけれ
ども、本日は羽田空港の国際線においてダブルチェックの試みを朝からやっております。
最後の御
質問でございますが、AGSのいわゆるアルバイトの問題。私
ども、羽田空港の場合で申し上げますと、いわゆる制限区域の中に入れるパスが、標準的な長期のパスと一月ごとの臨時パスを含めますと、約二万枚出ておりまして、大変な数の人が普通の人は入れない地域に入って各種の作業をやっておるわけでございまして、その中に御指摘のとおりアルバイトがおるわけでございます。私
どもが調べた範囲内におきましても、AGS並びにAGSの関連企業のアルバイトの数は、
先生の御指摘よりは若干減りまして、現在百三十数名おるのでございますが、これらにつきましては、現在空港事務所といたしましては、あくまでも雇用者であるAGSあるいはAGSの
責任者の十分な身元
調査の上で出されたランプ申請を受け付けて、それにランプパスを発行するという形をとっておりまして、直接私
どもが個々の人の身元
調査等をやるだけの体制は現在とっておりませんけれ
ども、やはり今度のボンベイと称せられておる犯人の入りました道筋あるいは持ち込んだ武器の
内容等から見まして、地上作業員の問題がかなり大きな焦点になっておりますので、国内空港におきましても地上作業員の港内出入り証の発行を厳格化するとともに、空港当局の
責任によって港内パトロールを強化する方策を昨日決定したところでございます。
以上、はなはだ簡単でございますが……。