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宮之原貞光君 私ここに現物持っていますから、コピーを、ちょっと
文部大臣だけはお見せしておきましょうね、これ。あんまり人の名前を公表するわけにもいかぬから、その人の名誉に関するから。ただ書かれておるのは、発表が八十名で補欠が五十名というところにこれのみそがあるんじゃないですかね、この
大学は。これはおぼしき人々の名前が書いてあるから問題あるんです。
〔
資料提示〕
いまの
大学局長ですか、
文部省のだれですかね、なかなかそつのない答弁ですけれ
ども、いま申し上げたように、実は補欠五十名もある。またこれはいろいろ氏名が、先ほどおぼしき人ということだけで私は勘弁してもらっておるんですがね、いま大臣にもお見せしましたけど、非常にやはり
国民から見れば納得のできないようなことが、設立認可の問題と絡む中から今日なお脈々として続いておるんですよ。私はこれはこのまま放置すれば本当に大変だと思っておるんです。これはお互い政治家ですから、政治家全体が姿勢を正さなきゃならぬのですけれ
ども、特に私は文教に携わるところの政治家としては、そういうことが一点でも疑われるとかうわさされるようなことは、これは厳に戒めなきゃならないと思っておるんです。ただ、そのことについては残念ながら前の文部次官ですか、元の笠岡前代議士が、大阪
歯科医大の入試あっせんの問題で大分大きく出ておりましたね。あのときぐらい私は大きなショックを受けたことはありませんよ。たしか七月の二十何日でしたかね、あのかって文部政務次官時代に、あの
教育の荒廃の元凶は日教組だと、日教組はオオカミだと、人間の仮面をかぶったところのオオカミなんだということをしゃあしゃあと福岡かどっかの全国中学校校長会において大演説をしたところの御当人ですよ。それで
国会で追及されて謝った。その御当人がですよ、これはまだ被疑
事件でしょうから……。私は少なくともこういうような疑われるということ、文教に携わったところのものの人としてあるべきでないと思って、なるほど人の話というのは、
言葉というものは、演説というものは言うことと表面とは違うもんだなあということをそのときぐらい深く感じたことはないし、また少なくとも
教育の問題に携わるところのいろんな
教育行政の頂点に立つところの政治家としては、これはきわめて私は遺憾なことだと、こう思うと同時に、非常にやはりこの問題についてはお互いに心すべきことじゃないかと思ったんですがね。
ただ、先ほど来、私長時間
質問をいたしてまいりましたところの
愛知医科大学の問題が、それは率直に申し上げて
海部さんが当初いろいろ
関係、関与されたというようなことを言われたわけでございますけれ
ども、その後はやはり
海部さんとしては身を慎しんだという話、まことに結構だと思いますけれ
ども、ただ、普通の私は大臣ならいざ知らず、こういうことをこのままでああよかったよかったと、これは同じ選挙区のあれだったら当然じゃないかと、こう私は言えないと思う。もちろんその当時は一政治家としてやられたことで、
文部大臣に本人もたまたま回りめぐったときにこういう
事件が起きたということはこれは皮肉な話かもしれませんけれ
どもね、私は非常にこの問題は
海部さん個人に対しましていろいろお尋ねした点は失礼かもしれませんけれ
ども、
文部大臣という重要な職責の人にあるだけにこのことはやっぱり明確にただすべきはただし、あるいはあの点はまずかったという点はやっぱりきちっとしておいて、さてほかのものに対してもどうだということが私はなければならぬと思うんです。
同時に文部当局も、どうも先ほど来何回も私は、時間が来て、
質問せざるを得なくなったのは、率直に言って
質問に対してお答えが抽象的ですよ。しかもこの場を逃れればいいというのは語弊かもしれませんけれ
ども、言い過ぎかもしれませんけれ
ども、そのものずばりにここにはこう
指導したと、ここに
問題点があったと、あるいは今日
愛知医科大学に象徴されるところの問題の根源は
財政の問題にあるんだ、その
財政の問題と政治とのかかわりの中にもあるわけですから、そういうところの根本はここなんだということをして、本当はこの自己資金とかいろんな
財政の問題にもっともっとやはり積極的な姿勢というものがないといかぬと思う。
ただ、私はこう申し上げるのは、時間がないから申し上げないのですけれ
ども、これはその
大学だけを痛めなさいと言っているんじゃないですよ。それならばそれだけ医学部に、
歯学部に金が要るならば、本当に
理事者の
皆さん、また
関係者の
皆さんは、四苦八苦して金を集めて
大学を設置されたはずです。それならばそれに報いるように世の中から
指摘をされるところの資金面ではなくして、もっともっと国がこの問題について医学行政あるいは医師を養成するということになるならば、私学であろうと公立であろうと、これは本質的には同じなんだから、積極的にやはりそれに対して援助をしていく、こういう姿勢が同時に強く打ち出されておいて、片一方ではけしからぬと言ってやはり徹底的にそれを追及し
国民の前にその黒白をはっきりさせていくという、ここのところがない限りね、この問題はこれだけやってみたって私は解決つくところの問題でないと思いますよ。したがってその点に対するところの最後に
文部大臣の所感と申しますか、御見解をひとつお聞かせ願いたいと思います。