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藤原房雄君 これは国営森林保険のこともこの前申し上げたんですが、たとえば入っている人が多いとか少ないとかじゃなくて、現在ある制度がいまのこの災害に適用にならないというのが多いわけですね。畑作につきましてもこれからということで、そういう点でこの前の災害のときにも申し上げたんですが、要するに特別立法のような形でひとつ今回、この先になると法律ができるんだけれ
ども現在は当たらないという、こういうものが非常に多いので、きめ細かにひとつやってもらいたいということを申し上げたんです。これはぜひ
国務大臣という立場で、大局的な見地の上に立ってひとつ御推進をいただきたいと思います。
この問題は以上で終わりまして、時間がございませんから、過日視察にまいりまして
地元でございました問題で二、三点申し上げたいと思います。
それは、
宮城県の塩釜における水産加工団地の問題でございますが、これはもう私も四十五、六年ごろ当
委員会で何度かこの加工団地の汚水処理の問題等について御
質問申し上げてまいったのでございますが、それが二百海里、このような問題にぶつかりまして、さらにまた新しい局面にいま至っておる、こういうことでぜひひとつ、二百海里
対策については何項目かに分けて
政府としても
対策は講じてきておるという、こういう
政府の一貫した主張でございますが、しかし、まだまだ問題が山積しておる。一つの具体例として、この問題は私
どもは深刻に受けとめなきゃならないんじゃないかと思います。
この塩釜の加工団地については、すでに御
案内と思いますけれ
ども、塩釜市内に散在します二百七十社の水産加工工場のうち練り製品をつくっているのが百三十三社、これらの
方々を一つの団地をつくってそこにお入りいただいて、汚水の処理についてはちゃんと
基準を守るようにということで、九十四業者の
方々がこの団地にお入りになっておる。生のスケトウを処理するということで高濃度の汚水が出る、その浄化をする目的で浄化槽をつくる、これは四十三年に公害防止
事業団の仕事で四億七千万でつくったわけですけれ
ども、そしてそのほかに用地代とか、移転費用とか、こういうものを合わせますと数十億円の投資をして今日まで来たわけであります。
この間いろんなことがあったわけですけれ
ども、何といっても加工団地の全体の中心は一日六千トン処理する排水浄化
施設、これが一番大事なことだと思います。この
政府の規制を守るために、早晩——あの松島湾を汚染するようなことがあってはならぬ、また
政府の厳しい規制、また県の条例等の中で排水浄化
施設をつくらなきゃならぬということで、全国的には先駆的な
役割りを果たしてこの加工団地がつくられて
施設がつくられ、数十億という投資がなされてきたわけでありますが、この総排水処理量が年間およそ百万トンという見込みで、一日に六千トンで年間八カ月稼働するという、こういうことで試算をいたしまして、排水処理を一トン当たり百二十円、これを組合員から
徴収することによってこの加工団地の運営はなされるだろう、こういうことで来たわけでありますが、昨年生スケトウが非常に減りまして、排水実績がおよそ百万トンというこういう計画だったんですけれ
ども、実際は六十万トン、こういうことになりますと、百万トンの計画で百二十円という、こういうことですから、六十万トンということになりますと、油とかたん白の回収物を処理してもトン当たり二百十円という、こういうことになる。こういうことで、排水部門だけでも単年度で四千万の赤字を生むことになり、また工業用水の使用量についても試算しておったわけですから、これが大きな見込み違いといいますか、こういうことになりますと三千四百万、合計七千四百万の赤字という、また過去に累積したものと合わせますと赤字の累積が二億一千万という、この塩釜の加工団地の排水処理、国の
基準を守るために先駆的な
役割りを担って積極的にやったこの加工団地が、いろんな
経過もあり、そしてまた二百海里の問題も出、当初の計画が大幅に狂って二億一千万、こういう大きな累積赤字を生ずるようになった。
こういうことをひとつ念頭に置いていただきたいと思うんですが、こういうことで、この塩釜加工団地では、当初計画したものが十分に稼働しないということであるならば、これはもう過剰投資、過剰設備ということになりまして、これは大変なことだということで、過日私
どもが行ったときに本当に深刻な
陳情があったわけであります。この問題、いろいろな問題があろうかと思いますけれ
ども、何といいましても原料が予定どおり入ってくれば問題はないわけなんですね。ここの塩釜の加工団地が当初計画しただけの原料が入れば問題がないわけですけれ
ども、ところがこれから予測し得ないこういう
状況の中にあると、ここに一つのまた大きな不安があるわけです。
そこで
大臣にお聞きするわけでありますが、練り製品の加工原料魚でありますスケトウダラ、これを
ソ連との間でバーターによって安定した原料を
確保するというようなこともおっしゃって、そのための施策もいま講じておるというようなことも言われておったわけでありますけれ
ども、こういう加工原料魚の
確保ということについて、当初閣議の上でもこれはしっかりひとつ
確保しようじゃないかということをお決めになっておるわけですけれ
ども、現状はどうなっていますか。