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穐山篤君 最初に、切りかえの時期の問題についてもう一度お伺いをします。
経緯的に見れば、来年の七月末という
意味はよくわかります。ただ、七月の末というのは、ちょうど暑中休暇中でもありますので、
沖繩の人口はかなり一どきにふえるわけですね。それと同時に、私どもの経験から言いましても、夜間の
交通量が非常に一時的にふえる時期にもあるわけです。ですから、
県側が心配している面はその部分でもあるだろうというふうに思います。
それから、もう一つは、切りかえに当たってこういうことをやる、ああいうことをやるということは、要綱的には書いてありますが、実際に
道路の設備だとか、あるいは
交通の施設だとか、そういうものについての工事工程といいますか、作業の目安が明らかにされていないわけですね。ですから、極端な話を言えば、七月の三十日までそれらの施設
整備あるいは改修が突貫工事で行われているのではないかという、そういう一面の心配もあるだろうと思います。ですから、具体的な心配と抽象的な不満というものもあるだろうと思いますが、果たしてそういう
状況を
考えてみて、七月の末、三十一日というのは最適の切りかえの時期であるかどうかということについて、私も経験的に言うと少し心配が残るような気がするわけです。したがって、そこの部分についてもう一度、
見切り発車はしないとは言明はしておりますけれども、そういう角度から見た
実施時期、切りかえの日が最適であるかどうかということをまず冒頭にお伺いをしておきたいと思います。
それから二つ目は、
県側の要求と国のいろんな
事業のことについて一応私なりに突き合わせをしてみましたが、大体の部分では合っているような気がするわけです。しかし、抜本的に違いますのは、
県側あるいは
県民側とすれば、ありとあらゆる費用について一切国で
負担をしたまえというのが一貫して流れているわけです。国側が大体三つに分かれていますね。一つは、国の責任において全部それはやりましょう、二つ目は、ものによっては助成をしましょう、三番目には、それは
融資という形をとりましょう、
最後には、それは少し行き過ぎだから何らの
措置もとらないぞ、というふうになっているような気がするわけです。
海洋博のときでもそうでありましたが、
県民の気持ちから言うならば、社会資本も非常に少ないし、
沖繩県の開発の立場から言ってみても国で
最大可能、全額
負担をしてほしいという気持ちがしみじみあらわれているわけですね。それを国側としてはきめ細かく選別をしているわけです。その点が一番大きな違いだろうと思うんです。その違いをどういう
考え方で区分けをしたのか。なかんずく
融資の問題につきましては、特定の
事業者に
融資をするわけですが、先ほど
安恒委員からも話がありましたように、
融資を行うということは、結果として金を返すことになるわけですが、
負担能力から
考えてみて非常にむずかしいというふうに判断がされるわけです。したがって、そこの部分をどういうふうに
措置をされようとしているのか、二つ目にその点をお伺いしたいと思います。
それから三つ目の問題ですが、
沖繩県内の
車両の
増加数を年度別に追ってみますと、やはり自家用車、マイカーが非常に多いわけですね。法人
車両というのは二十八万両の中のせいぜい一万両ぐらいでありまして、マイカーが占める割合というのは非常に大きいわけであります。そこで、この調子でもし推移するならば、法人
車両よりもマイカーの方がどんどんどんどん激増していくということはある程度予測をせざるを得ないというふうに思います。そこで
考えられますのは、
バスにしろハイヤーにしろあるいはトラック、いわゆる法人の
車両に対し、あるいは法人にかかわるものについて国が直接金をかけるあるいは助成をする、
融資をする、国民の金をかけるわけですが、これが投資のむだにならなければいいがという面を一面
考えるわけです。まあ、極端なことを申し上げますと、
バスにしろ、ハイヤーにしろ、
海洋博を中心にしまして多少ふえたことは当然です。しかし、これからの公共
交通の政策がきちんとしない限り、この公共
交通機関、
バスなりハイヤーとしうものの将来性というのは非常に暗いと私は見るわけです。そうしますと、一時的に切りかえるときになるほど国が金を出す。そのことは当然ですけれども、その投資効果が将来にわたって有効に働くかどうかという問題を一面心配をするわけですが、その点についての
考え方を明らかにしてもらいたい。
それから、いまの問題に関連をして、公共
交通機関の
整備の問題です。
私の記憶によりますと、
復帰直前と
復帰後に
本土側からも多少援助をしたわけですけれども、確かに
沖繩の立地条件から
考えてみて、もっと公共
交通機関を一元化、社会化する必要があるだろう、そういう議論が行われまして、当時琉球
政府が中に入り、その
沖繩本島内におきます公共
交通機関の集約一元化について
努力いたしましょうという一札が入っているはずであります。それにつきましては労働組合も、それから会社側も、
県側も、一応確認書といいますか、申し合わせ事項といいますか、そういうものができて、そのままに実はなっているわけです。これは私企業ですから私企業自身が
努力しなければなりませんが、補償の問題だとか路線の問題だとかいろいろなことを
考えてみますと、国の指導、
県民の
協力というのがどうしても必要になるわけですが、その後の作業を見ておりますと、必ずしも国は積極的に手を差し伸べていないというふうに私どもは判断をするわけです。過去の経緯はともかくとして、これ以上
沖繩の
交通問題をほうっておきますと重大な問題に発展をするというふうに
考えるわけです。できれば、その公共
交通機関の
整備という問題について十分
考え方をひとつ明らかにしていただきたいというふうに思います。
それから、先ほどもお話がありましたように、
沖繩の
交通三悪というのが言われているわけですが、まあ率直に見まして、歩行者にしろあるいは
車両運転者も余りいい
交通マナーを持っていないように感ずるわけです。方向指示器を出さないで右に曲がったり、左に曲がったりする、あるいは割り込みが多いという
意味で、切りかえ前に本来の
交通のあり方といいますか、正常な
交通、歩行という問題について徹底を図っていかないと、切りかえ時も、あるいは切りかえ後も
交通安全対策上私は依然として問題を残すのではないかというふうに
考えますが、その点についてお
考えをひとついただきたいというふうに
考えます。
とりあえず以上です。