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瀬谷英行君 そうすると、
領土問題が必ずしも絡んでいないということであります。それで、絡んでいないで
鈴木農林大臣の
交渉が
成功することを
期待をするということですが、そういう
外務大臣の要望のとおりに事が運べば、恐らく今度は
外務大臣の出番も必要がなくなってくると思うんですよ。そうはいかないだろうというふうに思うから、私は
心配しているわけです。つまり、絡んでいないと言ったって、こっちが絡まなくたって
向こうさんで絡んでいれば、話すればこれはもう絡まざるを得ないでしょう。つまり、二者択一という問題に迫られる
心配があるのじゃないかと言うんですよね。そうならなきゃいい、なりたくないという
気持ちはわかる。しかし、
漁業条約の
破棄通告があったということ、海洋二法の
成立に
先手が打たれたということ、これらを考えるならば、むしろ
日本政府とすれば、
領土問題が絡んでこれは並み並みならぬことであるということを、あらかじめ覚悟して
農林大臣を派遣するのが正しいのじゃないかと思うんです。
それをしないで、どっちともうまいこといくだろうというふうな、そういう言い方をしていけば、かえって
向こうへ行ってから
農林大臣が困ることになるのじゃないかという気がするんですよ。むしろ、
漁業問題を
解決するのなら
解決をするということに重点を置くということをはっきりされるのならされるで、国民は納得すると思うんです、漁民も納得すると思うんです。そんなに何もかもうまくいくということは
外交交渉においてはあり得ない。体をぬらさずに泳ぐなんというわけにいかないんですから。その点は、むしろ
外務大臣としてもいろいろな手を考えておくべきではないかと思うんでありますが、その点はどうなんですか。