○柏原ヤス君 私はそれは非常に親切らしいお言葉なんですね。まあわかりやすく言えば、保険の掛け捨てをすることはかわいそうだと、だからそういう人は入らない方が得ですよ、いいんですよ、また
事業主もそういうことをよくわからしてあげなさいと、こういうことですね。ところが、私の
考えはその反対なんですね。はっきり言えば、パートの者はなるべく加入させないようにしなさいということにどうしてもこれ受け取れるんです。というのは、「短時間
就労者に対する
雇用保険の
適用に際して」と、これはパートの
人たちに対してということですね。また、「離職票の交付に際しては、その者が離職後において短時間
就労を固執することによっては当該労働市場の状況等から判断して再就職が困難と認められる場合には、短時間の
就労を固執することのないようあらかじめ
事業主等を通じて十分に
指導しておく。」こういうことでしょう。だから、あなたはいまパートでやっているけれ
ども、今度は次にまた再就職をする場合には、またパートで働きたい、こういうふうにパート、パートと言ったってパートの
職場が必ずあるわけじゃない。パート、パートなんて言ってないで、この次勤めるときはフルタイマーを希望しなさい、こういう
指導をしなさいということでしょう。はいと言ったら、はいとこういうふうに言ったらば、
雇用保険には入れてあげると、はいと言わなかったら
雇用保険には入れないということですよ、これ。はいと言った人は入れてやると。いいえ私はパートタイマーがいいからずっとこれからもパートタイマーでやっていきます、そういうあなたは入れませんと、言外にそういう威圧的なものがどうしても私は感じられるわけです。パートは
雇用保険法によって加入させないように、それでパート、パートでずうっとやっていきたいという人を、その
事業主が何もフルタイマーにこの次はしなさいなんでどうして言わなきゃならないんですか。この次どういう
職場を自分が希望しようとそれは本人の自由であって、フルタイマーを希望するんだったら
雇用保険に入れてあげます、だれだって
雇用保険に入りたいわけですよね。だから、入りたいと思ったら次の再就職の場合はこういうふうにしなさい。何か、私は
事業主がそこまで本人の再就職の問題を云々する必要があるかどうか。それは
事業主にお説教されなくたってパートがいいと思っている人も多いですよ。だけ
ども、パートでなければ
職場がないから、やむを得ずパートで働いている人も非常に多いわけでしょう。それを
雇用保険に入れる入れないというその場所で、そういうことを
条件みたいに出して、そして本人にはいと言わせるような、そういう行き方にこれはなりますよね。また、パートタイマーというのは私はいい
制度だと思いますよ、
職場によっては。また、婦人の場合は特に家庭というものがありますので、パートというものが適切に行われれば私は非常にいいと思うんですね。ですから、この「なお、」というのはどうしてこんなことを言わなきゃならないのか。しかも、いやそうじゃありませんよと、さっきおっしゃったように、保険の掛け捨てがないように、掛け捨てするとかわいそうだから、そういうことを注意してあげなさいという
意味なんだと、こういうふうにおっしゃっていますけれ
ども、その後に(イ)、(ロ)、(ハ)と、パートだって何でもパートでいいというんじゃなくって、パートという
内容についても(イ)の場合、(ロ)の場合、(ハ)の場合と、こういう
条件に合っているパートならば
雇用保険法が
適用されるんだと、相当厳しい
条件をパートタイマーの人に着せているわけですよね。それだけで十分じゃないですか。それを「なお、」と何で言わなきゃならないのか、こう私は思うのでお聞きしているわけなんです。