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政府委員(後藤茂也君) 御
指摘の、二月にマニラで行われました三国の外相の共同宣言というものは、ただいま
お話がございましたような
内容でございますけれ
ども、この宣言をやりました後の三国がこの後どういうふうにこの宣言の
内容を実施に移していくのか、たとえばその時間的な予定表であるとか、その手続であるとか、あるいはきわめて抽象的な宣言の
内容でございますけれ
ども、その細目の確定であるとか、そういったようなことにつきましては、その後もいろいろと三国と折衝いたしておりますけれ
ども、ただいまの段階では、以下これから御説明申し上げるようなことだけがはっきりしておりまして、それ以外の点がはっきりしておりません。
第一に、この三国の共同宣言は、その中でもございましたけれ
ども、二月以前に三国の高級官吏が集まって、その具体的な
内容について相談をした中身を三国の外相が認めるというそういう手続を踏んだものでございますが、その共同宣言の後で、さらにまた三国のいわば
専門家会議というものを招集して、さらに細目を煮詰めるような手続を踏むであろうということが予想されておるわけでございますが、今日ただいままで数カ月を経過しておりますけれ
ども、三国の
専門家、高級官吏が再び集まってこの問題の細目について相談をしたということはわれわれは
承知しておりませんが、恐らくは近々そういったような
会議がさらに三国の中で開かれるものと思われます。
第二に、この三国の共同宣言を実施に移すについて、たとえば利用国である
日本その他の国の
意見をどのように聞いてくれるのかくれないのかというようなこと、それから、先ほど来
お話が出ております
IMCOとの
関係をその三国がどのように
考えておるかということについても、この三国の共同宣言は若干その点はあいまいでございますし、またわが
日本の人たちが個々に三国の
政府の人たちに確かめた場合のその返答も、三国それぞれ若干ニュアンスが違った点がございます。
ただ、いまも
お話しございましたように、この四月の末に三国が共同して、二月のマニラ宣言の
内容を
IMCOに公式に通報したという事実がございます。したがいまして、恐らくこれから先は単なる憶測であり、希望にすぎませんけれ
ども、この三国はこの共同宣言の中身をこれから実施に移すにつきまして、
IMCOとの間で何がしかの
関係を保つ意思があるということはきわめて明確でございます。
われわれといたしましては、従来この種の国際
交通のふくそうしておるところに何らかのシーレーンを設けるとか、そういった種類の規制をするにつきましては、
IMCOが多数の国の代表者の
専門家を集めて、
〔
理事瀬谷英行君退席、
委員長着席〕
そこで
検討した上で採択をするという手続を取りました上で実施に移すという、ほかの海峡で行われているような手続がこの海峡についても行われることが非常に望ましいというふうに思っておりますし、その過程におきまして、この海峡を非常にたくさん利用しており、また、輸入しているエネルギーの八六%までがこの海峡を通っているという
日本国の立場からいたしますならば、この規制の実際のこれから決まるであろう細かい点につきましては、私
どもの立場からする専門的な
意見というものが取り入れられてくれることを強く望んでいるわけでございまして、ただいま御説明申し上げましたように、これから先どのように発展するかは必ずしも明確ではございませんけれ
ども、私
どもが希望している線というものがいろんな形で考慮される可能性があるというふうに私
どもは期待をしております。