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国務大臣(
福田赳夫君)
矢田部さんのいまの
お話は、痛くない腹を全く探られているようで、くすぐったくてたまらぬと、こういうように思います。
私は、
ロッキード事件は、まあ当初から徹底的にこれを
解明しなけりゃならぬと、これは
政治の信頼のためであると、こういうふうに主張し続けてきておるわけであります。何か
三木内閣当時から
福田内閣になって
後退したと、こういうような印象をお持ちのようでありますが、そういうことは全然ありません。
証人の
喚問につきましても、私は非常にむずかしい問題だったと思うんです。
議員を
喚問する、これは
衆議院の方じゃそれをやってのけておるじゃありませんか、そこまでやっておるわけですよ。ただ、
証人の
喚問につきましては、しばしば言っておることでございますが、現に
公判が進行中である、それの妨げにならない範囲内においてやっていただきたいという
希望を申し上げておるわけでございます。そういうこと。
それからもう
一つは、むやみやたらにと言うと語弊がありまするけれ
ども、そう実質的な
関係がありそうもないというような人まで
証人として
喚問するということは、これは
わが国におきましては、
国会における
証人喚問等を受けたということ自体でかなりその人の
立場に大きな
影響がある。そういうようなことも考えなけりゃならぬ。つまりそういうようなことを考えますと、総合的には
ケース・
バイ・
ケースで、私
どもの政党といたしまして、これは
ロッキード事件の
徹底解明のために必要があるかどうか判断いたしまして、必要があるということになりますればこれはこの
喚問、これはもうあえて実施するというような、そういう
考え方をいたしておるわけです。
中曽根衆議院議員の
喚問において見られるように、
解明する必要があるという際におきましては、これはもうそのような
考え方に立ちまして公正に対処しておると、こういうふうに御
理解願います。