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薮仲分科員 ここで自治大臣だけに無理な御
質問をする気はございませんけれ
ども、中央防災
会議というのは何か事がないと発動しないというものではないとは思いますが、ただいま私が
指摘さしていただきました隣接の県を含んだ救援体制というのは、被害を想定した場合には、被害県においては非常に深刻な問題であり、これは一県だけではどうしても解決できないので、国全体の施策の中で、仮に静岡県が被害を受けたら至近な県からどこの県がどういう形で救援するとか、あるいは神奈川県が受けたらどうするかとか、そういうような想定のもとに国全体の救援体制の確立はぜひともこの際伺っておきたいと思いますし、そして中央防災
会議の一体どこがそれを具体的に
推進なさるのか、次の機会に改めて確認をさせていただきたいと思います。きょうのみならず、私は地震についてはねばり強く、体制が確立するまで何回もお願いをしたいと思っておりますが、どうか早急にそういう体制が確立することを望むと同時に、できましたらまたお教えいただきたい、こう思っております。
次に、これは特に
消防庁関係になりますが、防災についてもう一歩突っ込んだお話を伺いたいのです。
関東大震災は、地震にとっては非常に学ぶべき点が数多くあると思うのでございますが、どうしてあのように多くの方が亡くなられたのだろうかということは非常に大きなこれからの教訓になると思うのです。その最大の原因は、当時の東京市民には地震に対する備えがなかったからじゃないか。十万人亡くなりましたけれ
ども、家屋の倒壊で亡くなった方は大体二千人前後と言われております。このようなことからはっきりしておりますことは、
一つは備えがあればということ、もう
一つは火事さえなければということ。また避難場所——あそこは被服廠の跡ですが、四万人ほど逃げてそのうち三万八千人の方が焼死なさったという痛ましい事実がございます。避難場所で亡くなってしまった。また
消防隊が何ら役をなさなかった。いろいろな問題もあろうかと思いますが、大体以上のようなことについて私は伺いたいのでありますが、こういうようなことが
指摘されております。
そこで私は、備えあればという正しい
防災知識をここで明確にしていただきたいと思うのです。私はきょうは時間がないので余り細かいことを申し上げませんが、いろいろな
都市の防災の手引をもらってあります。そこで地震のときにぐらっと来たらどうするかという想定に対しての理解の仕方が多少ずれている面があるのじゃないか。たとえば、ぐらっと来たら何をするか。ある県で出しているパンフレットには、身の安全を、とまず最初に書いてある。その次に火のことが書いてある。その他の
都市では、まず執念で火元を切ろう、こういう見出しがついておりまして、はってでも火を消せ、というのが一番最初に出てくる。まず身の安全をと、はってでも火を消しなさいと書いてある防災のパンフレットがあります。わずかな差ですけれ
ども、ぐらっと来たときに自分はどうするかということについて日ごろ思っていることで、まず身を守ろうと机の下に隠れる人と、はってでも火を消しに行こうとする人が出てくる。いまは大した差はないとおっしゃるかもしれませんけれ
ども、とっさの場合の判断としては、あるいはその後の被害の結果については、このちょっとの差が非常に大きな原因になるのではないか。そこで
消防庁の、ぐらっと来たときの正しい対応策、簡単なことですが、一番のポイントをきょうは明確に伺っておきたい。
それから避難場所ですね。これはもっと詳しくやりたいのできょうは簡単に聞いておきますが、避難路、避難場所へ集中的に多くの人が集まることはかえって非常に危険じゃないかという想定もあります。そのような意味から、ある
地域は避難した方がいいけれ
ども、地震では全然避難しなくてもいいところがある。たとえばたんぼの中にあるようなおうちの場合です。どちらも同じパンフレットが配られているわけですけれ
ども、
地域によっては地震では避難しなくても大丈夫ですと言う方が正しい理解の仕方じゃないか。いわゆる地震になると、ぐらっときたら火の始末とか身の安全とかありますが、その次に大体逃げるという発想がとかく多くの人の理解の中にあることは否めない事実です。このことについてどうお
考えか。
それから、火を消せとおっしゃいますけれ
ども、マグニチュード八ぐらいの地震ですと、われわれが
生活慣習の中で火を消そうとすると水道をひねろうという意識があるが、しかし、地震のときには水道管破裂で水道から水が出ないのです。ということは、水のない状態で火を消すんですよということが非常に親切なことで大事なことだと思うのです、水が出ないのですから。
それと消火器、この消火器どこに置くんですか。この置き方にもいろんな
考え方があるのです、火のそばへ置けとか。大体火を見るとぱっと人は逃げます。逃げて胸をなでおろしてまた戻ってきたときに、火のそばへ寄れなくて消火器が使えないという事例も数多く聞いております。じゃ消火器はたとえばどういうところに置くか。火に近くて一番とりやすいところ、こういう抽象的なこともありますけれ
ども、そういう抽象的なことでは非常に迷うのです。たとえば玄関、この玄関ならば、大体
生活慣習で危なければわれわれは玄関に逃げていきます。また入ってきます。入口から。大体
生活慣習というのはそんなものですから、玄関に置けというような
考え方は正しいのか正しくないのか、その辺の見解。
それから、時間がないので最後にプロパンですね。特に中小
都市においてはプロパンの使用者というのが非常に多いのです。ところが、このプロパン等は、いわゆる火元を消しても、表のプロパンボンベの口が締まってないわけです。ですから、そのプロパンのボンベが、いわゆる地震が来たとき遮断されるような装置を検討していらっしゃるかどうか。また、この装置をつけろといったときに、簡単にすぐ業者の方や使用者の方に負担をおっかぶせるのではなくして、業者の方は中小零細企業ですから、苦しめないように
助成をするとか、あるいは使用者にのみ利用者負担ということのないような方法を
考えていらっしゃるとか、その点を最後に伺っておきたいと思います。