○鳩山
委員 ただいま
議題になっております
社債発行限度暫定措置法案につきまして、若干の御質問をさせていただきたく思います。
私たちが大学に入りましたときに、
経済学の授業を受けるわけでありますが、当時、いまから約十年前でございますが、
経済学の先生がマルクス
経済学の先生と近代
経済学の先生に分かれているといわれておりました。事実そういう傾向があったと思います。私はマルクス
経済学を信奉するものではありません。したがいまして、近代的な
経済理論、とりわけケインジャンレボリューション以降の近代
経済学に興味を持ってきたつもりであります。ところが、今日のような物価高と
不況が同時に起こる、いわゆるスタグフレーションというような状態、これは少なくともケインズは予想しておらなかった。そしてちょうど昨年のいまごろであったかと思いますが、アメリカで有名な
経済学者の方が少なくとも最低二人は、おれたちの一生懸命
考えてきた近代
経済学は通用しなくなったと言って大学を去られ、隠居生活に入られたと聞いております。それだけ今日の
経済情勢というものはわかりにくいものであり、私たちが学んだ近代
経済学でも、今日の状態を予想することはできませんでしたし、また現に起こっている事態を理論づけることもできないように思えてなりません。この深刻な
不況、明るさが見えかけたといってはすぐ中だるみといわれるような状態、
経済が滅びてしまえば国は滅び去っていくと思います。何とかしてこの
不況から脱出するために、また
日本の
経済力を増大させるためにいまどんな手を打つべきか真剣に
考えなければなりません。
私は、そうした観点から、この
社債発行限度を二倍に
引き上げるべきかどうかを慎重に
委員の皆様方と
考えていきたいと思います。
そこで、基本的な質問だけ幾つかさせていただきたいと思います。
社債は、
一般市民、国民から
会社がお金を借りる仕組みであります。
一つの
企業が何らかの
設備投資のために外部から
資金を
調達しなければならない、その仕方は大まかに分けるとどんなものがあるか簡単にお教えいただきたいと思います。