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西宮委員 この前
石橋書記長が
質問をいたしまして、
予算委員会での
質問でありますが、それに対して
統一教会系統の方からは、さっき申し上げたような抗議がなされておりますけれども、私はその
反対に、非常に感謝をするという
意味で
手紙等をよこした人を数件御
紹介をしたいと思います。
これもぜひ聞いておっていただきたい。ことに、この若い
青年諸君が、あるいは
高等学校、大学、そういう
人たちがこの
運動に入っていく、その入っていく
過程にもずいぶん問題があると思いますけれども、しかし、これはそういうふうにしてそれにとられて——とられたと言うと語弊があるかもしれませんけれども、入っていった
過程が、全くいままでの家庭の環境が完全に変わってしまう、そういう実例が非常に多いわけであります。私はそういう点をいろいろ申し上げたいと思うのでありますけれども、いまとりあえず、この間の
石橋質問に対して寄せられた数名の
手紙を御
紹介をしたいと思うのであります。
一つは、和歌山県
日高郡
日高町荊木七百七十五番地、
楠山豊次という方であります。これは、きょうは
総理府の
青少年対策本部からも御
出席を願っておりましたので、ぜひ聞いておいていただいて、
青少年の
指導に当たってこういう点も十分留意してもらいたい。いま問題になっておりますこの
原理運動というような
運動に対して十分な認識を持ってもらいたいというので、
出席を要求しておきましたから、ぜひ聞いておっていただきたいと思います。
はじめまして突然のお便りを差し上げる事になりました。先日(二月七日一の
国会予算委員会で
統一教会の事を取り上げていただきあそこまで掘り下げて
質問せられた事に唯々感謝するのみで御座居ます。私達は、今迄父母の会などで団結してまいりましたがその
運動も思うに任せず心配の連続でしたがこの度大
先生の大きな力を得ることができまして明るい
希望とこれからもいっきに
解決の方向へと御
盡力を賜りますよう切にお願い致すもので御座居ます。
私方は一人娘(
楠山登代子)(とよこ)で
富山大学2年の9月に突然いなくなり
富山まで飛んでいったところそれは名古屋の守山(もりやま)での
修練会に参加していたのでした。下宿に帰った娘は
教会に入るのだとさっそく荷物をまとめ出し、その時はもう何かに憑かれたようになって常人ではなく
友人や
肉親の説得も全く聞き入れず、今すぐ
学校を止めて自分が献身しなければとそれのみが頭にあったようです。あまりの変わりように誰もが呆然としてしまいました。二十有余年育てた親の言うこともうけつけず少ない期間に植えつけられた
教会の教義とはどんなものなのか、その巧妙さに唯々呆れてしまいました。……私
達親子三人と
保証人の四人で一応
富山教会に行き話し合いをして帰ろうとすると、娘は座り込んで親に反発し動こうとしませんので
主人は一寸暴力を加えました。動こうとしない娘の
態度さをよいことに、
教会の
責任者は
本人の
意志だから仕方がないとここに入るからにはみなそれなりの曲折があってからのことだと冷たい
態度でした。それでも結局、わが家に連れ戻したのですが、私の
一寸目をはなしたすきに家出してしまいました。それも
知人の家に不思議な
電話がかかったりとにかく
うそという網を張りめぐらして
富山まで逃げてしまいました。
主人は
不眠不休で追っかけたのですがどうにもなりませんでした。
伝導隊として
転々としているときも、大阪や、宮崎に会いに行ってもはじめの中は仲と合したりしないとか徒労に終ってしまいました。ある人の
盡力で娘を返してくれる事になり喜こんだのも束の間、
本人の
意志だということで、どうにもならない結果に終りました。
肉親が死んでも 参すらせず
何事も「
本人の
意志」という
言葉を強調するのです。後で分かったのですが、五十年の四月には、
韓国に行き、ところが、その留守中も、さも内地にいるようにはがきが来ていたので少しも分かりませんでした。こういう架空の
うそを作ったりするのです。もうこの上は、一人でもこのような
被害者を出さないようにと切実に願って居ります。今はあちこち
転々としているらしく、住所不定です。私も娘には、世の
母親並みに期待や……を願って居りましたが、それが見事に裏切られどう考えてみても残念でなりません。隣村の
同級生西岡登喜子さん(和歌山大学)は夜中に二階から飛び下りて、国道まで走り、親に捕ると「助けてー」と叫んだので家々から
何事かとみんなが戸を開けて出てきたので親が仕方なくはなすと、折から走ってきた車に手をあげて逃げてしまいました。この人は一年余りで精神に異常を来たしたので家に戻されある病院に入院中とのことです。とにかく奇異な
行動の目立つことは確かです。
統一協会には
福田首相がからんでいるので政治的に大変むつかしいとされています。以前、
福田さん
宛手紙を出した時は、代理の(
保田博)方の
返事には、
統一教会を含め、生長の家や
立正佼成会等とその
会合に
出席はするが
特定の
宗教団体と
特定の
布教活動や
宗教活動に力をかすようなかかわり合いはない、又、
統一教会を
調査し、
日本からしめ出してはという意見には
信教の自由は憲法にも定められている通り、如何ともなし難い、真に値する
宗教が行なわれる為には、
国民の良識と教養にまつより外ない、又、
統一協会の
調査には、
警察命令でもってこれを取り締ることが出来るとの
返事でした。この
書面は今も保管してあります。でも私は思います。もし仮に
福田さんの
肉親の方が
被害に合われたらどうされるであろうと。こうしている事も、
統一教会の魔手におちてゆく
若者のことを思うと
経験者だけにじっとして居れない気持ちです。
日本の健全なる
若者が
韓国人なる文鮮明を教祖とする
統一協会にこうもふみにじられてよいものでしょうか。一人でも
被害者を少なくし、又、最上の
宗教と信じ、
判断力をなくしたわが子を一日も早くとり戻したいのです。
どうかどうかこの問題の
解決に御
盡力下さいますよう伏してお願いするものでございます。
これが
一つですね。
次は、岐阜県山県郡高富町佐賀百十一の一、
小森守一という方です。途中から読みますると、去る七月、
予算委員会の
質問に立たれた
先生は
統一協会に於ける
被害実体を速かに
調査するよう
首相及び
関係者大臣に迫られました。
統一教会被害者父母の会の一員としての私達夫妻は
先生のあの時のお姿が神様の様に思われ、家内の目にもうれし涙が光っておりました。私の家庭は現在三人の娘が
統一教会にとられております。初めはこんな
宗教に魅せられる子供達を腹立しく思ったこともありました。又、娘達が
宗教に走るのは親子の関係に自分の至らなかった点があったのだと色々と自己反省もいたしました。
しかし月日がたつに従い新聞やテレビや週刊誌等のマスコミによる報道や
統一教会に関する著書が次々と出版されるようになって始めて
統一教会がキリストをだしにした邪教であることを悟りました。誠に恥しいことですが、そこまで実体を掌握するのに三年有余かかりました。
昨年の暮、
統一教会の本部へかけ合いに行きましたが、
宗教団体の本部という感じとは全く別で、暴力団の本部へ乗り込んだような感じでした。そして今年の正月KCIAという本を借りて読んだ処、その本の一部にKCIAと
教会とのつながりがのっており私はもうこれで駄目だと暗澹たる気持ちになりました。
単なる家庭問題と思っていた一件が
宗教の自由を楯にとった悪辣なる邪教であることに気付き、更に又、
宗教問題でなく、政治的謀略の手先である
宗教という実体を知るに及んで子供達はその犠牲にさせられているのだということを知ったのであります。
こうなっては、微力な父母だけではどうすることもできない、何とか、台湾や豪州のように政治の力でこの問題を
解決してもらえないかと、日夜それのみを願っておりました。
その時
先生の
予算委員会での追求です。
ほんとうにあの時は胸がじーんと熱くなりました。早速
反対父母の会中部代表の山田さんのところへ
電話し「よかったね」「よかったね」と言って喜び合いました。
統一教会に入っている子供達の親でキリストという美名にだまされて
教会の実体を知らない方々が沢山あります。又、余りにも狂言的な
行動に手をやいて諦めておられる方々も沢山あります。それらの方々が
統一教会の恐ろしい実体を本当に知られたならば、どの位びっくりされるかも知れません。
どうか
先生にはこの問題が
解決されるまで御
盡力下さることを衷心よりお願い申上げます。
余りのうれしさに心から感謝の意をこめてお便りをした次第です。
次が、高槻市安満西の町二一−一−二一四、中山雅子。途中から読みます。
昨日の
予算委員会での
原理運動について追求していただきましたこと大変に心強く存じました。私共が和歌山におりました頃隣りに
統一教会が入り、(普通の民家)以来、朝早くから夜おそく迄、気狂いそのものの騒音に悩まされつづけておりました。隣りの音は筒抜けに聞こえておりましたので様子がよくわかりましたが、とても
宗教などと云えるものではありませんでした。
此の
教会について大変に疑問を感じている事がございます。此のお正月にも人の集まる神社などで「恵まれない子供達のために」「交通遺児のために」と書いた箱を持ち、
募金している姿を度々見かけましたが、箱に書いてある事は、皆デタラメで、それらのお金は全部
韓国の本部へ行く筈ですが何故
日本では堂々とデタラメ
募金が行なわれているのでしょうか。
以前に、ある一流新聞社が読者の
投書で
募金の
調査を始めたところ、ある右翼の大物より圧力がかかり
調査をあきらめなければならなかった由。民主国であるべき
日本で、政財界の大物がバックと云うだけで善意の人達をあざむくデタラメ
募金が公然と行なわれていることに大変にフンガイしております。
此のデタラメ
募金について今後の
調査、国会でのきびしい追求を是非お願いいたしたいと存じます。
統一教会追放のためでしたら喜こんで協力いたします。今後の御活躍お祈り申し上げております。
この人は
本人自身が子供をとられたというようなことは言っておりませんですね。ただ隣りに住んでおって、その実態をよく知っているということだけのようでありますが、ただ、これはついこの間来たばかりの
手紙でありますが、これによりますると、ことしのお正月にも人の集まるところではこういう
募金運動をやっている、こういうことですから、依然としてそれはいまなお続いているということは確かだと思います。
次は徳島市佐古六番町十二の六美馬準一内幾美賀(キミカ)という方です。
どうかお目をお通し下さいまして、御たすけ下さいませ。実は私、
統一教会に長男をとられて居ります母で子供は四年目となります。長男美馬秀夫は慶応商学部を出て、(株)山善大阪本社へ勤務中、市民大学講座を受講してそれがもとで伝道され、原理の勉強をしたため再び慶応法学部政治学科へ入り、昨年三月卒業しました。
家庭は東陶セメント等の特約店を経営し、二十名位です。それと夫は徳島市の公平
委員をいたして居ります。
統一教会の悪質きわまりないやり方はすでに
反対父母の会からの陳情の通りでございます。
申し上げたいのは、この
教会に子供達の入っている家庭が何とかして世間に知られたくない。世間に知られないうちに子供を救いたいという願いを持っているために、反ってぬきさしならぬところまで洗脳されてしまって
被害を益々大きくしています。
反対父母の会として、出ているのはほんの一部の人達で氷山の一角でいかに泣き寝入りをしている人の多いかを申し上げたいのです。親達が自分の家の子供をかくす心理は、子供達が
教会、信仰の話になると気違いとしか思えない言動をするからなのです。他の日常生活の
常識はあり正常なのです。
従って、他人から見れば異常は全くみとめられません。
一昨年、集団結婚に参加させられる予定の娘さんが近所にあり、親類
知人が上京して、やっと取りおさえて何日間かを過ごした時に、私方子供と同じ状態なのでこの気の違った様な状態は
統一教会独自の物だとわかりました。
統一協会では結婚さえ拒否出来たら
教会から脱退除籍してくれましたが、今度は行方不明となり現在に至りました。すべて
教会の指示通りです。
私の息子は昨年三月に
統一教会の上部に頼み、やっと私方の会社へもどしてもらいましたが家へは帰らずホームという
教会で起居し、私方の会社へは出勤し、仕事は熱心にしますが、結婚は
統一教会の指示する人とするといい、むろん、給料、ボーナスは全て差し出しているそうです。
教会員達は何とかして親の財産を
教会に出そうとして居り、私の家の事業も
統一教会の事業にするのが息子の
希望です。こうした中で私共夫婦は、何とも言えないじれったい気持ちで何とかして救出したい気持ちでまいりましたが、しだいしだいに深みに入ってゆくばかりです。
昨年十月から十二月まで徳島市でも市長大学講座が開講され、長男が主催しましたので新たな
被害者と家庭が出きることを思います時、どうしても根本から根絶しなければ
被害者が又加害者となって而も絶対といっていい位脱退が出来ません。
どんなにかしてとあの手この手に或は、神様佛様にすがり然し、どうにもならず悲嘆にくれている親の思いをどうか御扱みとり下さいましてよろしくお願い申し上げます。
徳島
教会は、この間全国で問題にして下さった翌日、早速看板を外してしまってあります。又、息子は同僚の話を聞けば
統一教会の話は一切しないしたずねてもその話は言わないそうです。
すべては命令によって居ります。
洗脳というか魂を抜かれてしまって居ります。
この悪質きわまる、
宗教の自由をかかげて、その実はこれ位がんじがらめにするものがどこにあろうかと思います。
個人的にはもっともっと今までのいきさつ長々と申し上げたいのですが、省略させていだだきました。どうか
原理運動撲滅をよろしくお願い申し上げます。
それから、これは途中を申しますと、「この事えの関心が低いことを誠に残念に存じます。意外に深く広く根を張って来ております現状を知ります時、
日本の将来の為にも憂慮せざるを得ません。茶本繁正氏が現代(四・五・六月)月刊エコノミスト(五月)え村岡京太郎氏が又六月より経済界といふ雑誌えも取上げてくれておりますので注目はされてくると存じますがもっと広く社会問題としてキャンペーンしてくれる様になってほしいと思ひます。」「餌食とされる
若者や、その家庭の不幸を見ます時、憤満やり方なさを感じます。」「少くとも五、六万の
若者が人格破壊されて廃人同様に人為的にされております事は更に増加の心配が大でありますのに……又
宗教をかくれみのとしたサギ集団が野放しにされますなら社会への悪影響は大きいと存じます。ナチズムを真似ている面も多くこの様な狂信集団が
世界にハビコリますことは国際的にも取上げられなくてはならぬと存じます。」以下省略です。これはさっき
名前を言うのを忘れました。広島県双三郡吉舎町米田千里という方です。
以上御
紹介いたしましたのはほんの数例にすぎませんけれども、たとえば
石橋質問についても、恐らく初めからそれを承知をしておった人は全くないのでありましょうから、偶然聞いておったらたまたま原理問題、
統一教会の問題が出たというので、その
関係者はびっくりして熱心に聞いたのだと思います。ですから、これは全体の
被害者の中のきわめて少数であり、さらにまた、聞いて大変に感心をしたという人の中でも、これだけ文章をつづって外に発表できるという人は、これまたりょうりょうたる数ではないかと思います。
そういうことになりますると、この
被害がどんなに広く深いものであるかということに私ども驚かされるわけでありますが、きょうは政府の
関係者も、さっき申し上げたようにいろいろな立場の方に来てもらっておりますから、どうか十分このことを認識していただきたいと思います。
私は、実はきょうの予定は、
福田総理のこの問題に対する姿勢と
態度というようなことについて、
官房副
長官を代理にしていろいろ
お尋ねをしたい、そういう重大な問題が数多くあるわけであります。したがって、そういう点を
お尋ねするつもりで用意をしておったのでありますが、ただ開会の時間がおくれまして、副
長官が日程の都合でいなくなりましたので、それを取り上げることができないのが大変残念でございまして、これはぜひとも他日機会を改めて
官房長官等に出てもらって、この問題は十分論議をしたいと思っております。
元来、いま父母の会の
人たちがよこした
手紙を朗読してもわかりますように、青年がねらわれるというか対象になるわけですね。
高等学校あるいは大学がねらわれる。ことに、
高等学校の場合でも大学の場合でも入学試験が非常に激しい。その試験を経て入学する。入学をしてみると、たとえば
高等学校の場合ならば入学したらまたその次に試験が待ち構えているというので非常に暗い気持になる、あるいは大学ならば、大学に非常にあこがれを持って苦しい難関を突破してみると、そこには非常な虚脱感を味わわされざるを得ないという、そういういわば心理的な空白、そういうのにぶつかるんだと思います。したがって、これに対して非常な動揺をしておる、そういうさなかにこういう問題が、
原理運動というようなことを持ちかけられるというようなことで、何も知らずにそこに入っていくというのが実態だと思います。
私は、きょうは
警察あるいはさっき申し上げた
青少年対策本部、法務大臣はもちろんでありますが、そういう皆さんに御
出席を願っておりますので、もしそういう点について何かお答えをいただけることがあったら、それぞれお答えをいただきたいと思います。どういう順序でも結構です。あるいは私は
質問というよりも問題を提起したわけですから、それに対する回答みたいな
意味での資料がなければ、これからどうするというようなことでも結構です。