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石田説明員 輸入肉の
値段は、確かに
先生の御
指摘のように、
輸出国の
国内事情もございまして下がっておりますが、わが国に
輸入される場合には下がっておりますけれども、非常にわずかでございまして、横ばいか、若干下がっているというようなことでございます。しかし、それは別にいたしまして、
放出はすべて
国内の
時価でやっておるわけでございますから、
外国で仮に下がったとしても、それはもろには響いていないということは御
指摘のとおりでございます。
そこで、
放出でございますが、この
制度が発足いたしました五十年の五月ごろと申しますのは、それからごく最近までは世界を通じまして
畜産危機の影響が非常にございましたし、またわが国は四十九年以降しばらく
輸入を停止いたしておりましたので、入ってくるものがそれほど多くなかったということと、それからフローズンが入ってきておるわけでございまして、
国内の
価格を冷やすにはやはりチルドが要るわけでございます。そういう
国内の
価格を冷やすのに直ちに余り力のないような種類の肉がその当時は
輸入されたということがございますので、その後はチルドの
輸入をふやすことにして、それを
放出することによって
国内価格を冷やすのに役立ててきたわけでございますが、残念ながら
小売価格の方は
卸売価格が下がったようには下がっておりません。これは
放出の仕方等にも問題があろうかとも思いますけれども、要は、やはり
流通段階の
合理化ができていないというところにあるのじゃなかろうか。先ほど申し上げましたように、
流通段階の
合理化を図るとともに、今後は
放出の
方法についてもチルドあるいはフローズンの使い分け等に注意いたしまして、細かく慎重に対処しながらできるだけ
国内の
価格を冷やしていきたいと思うわけでございます。
話はちょっと別になりますけれども、
豚肉の方につきましては、これはわれわれの
行政指導によりましてかなりの値下げを去年から実行いたしておりますが、
牛肉の方は、正直なところ横ばいでございまして、なかなか下がりません。今後はさらに業界にも働きかけまして、
卸売価格の下がったものに見合う分はぜひ
小売価格も
引き下げるようにという運動を行うと同時に、
事業団から指定小売店等に
放出いたしました肉の、安売りとまではいきませんけれども、適正
価格でこれを販売することによってその波及効果を一般の小売店にも期待して、できるだけ
小売価格を下げていきたいと考えております。