○森(整)
政府委員 いろいろな内容の御
質問がございまして、もし取り落としておりましたらまた御
指摘を願いたいと思います。
まず最初に、農業者
年金の保険料についての御意見がございました。端的に申しますと、保険料が高くはないだろうか、こういうような御
指摘だったと思います。そこで、いろいろ国庫補助的なものをどういうふうに
考えてまいるのかという御
指摘だと思いますが、現在御承知のように拠出時に十分の三といいますか、特定後継者に対しては十分の五、こういう国庫負担をしておるわけでございます。
給付時につきましては三分の一の補助をする、こういうたてまえでやっておるわけでございまして、これ全体をひっくるめてみますと約四六%の負担をしておる、非常にこれが国側としては高額な負担になっておるわけでございます。むしろそのことがいろいろ審議会でも当初から
議論になったという経過があるわけでございます。もちろん、われわれ農民の負担、被用者につきましては雇い主の負担というようなものがあるわけでございますから、そういうものも勘案いたしますと、また農政の特別な
措置から負担が行われているというようなことから
考えますと、決して高過ぎるというふうにはわれわれは思ってはおりませんけれども、そういう批判があることは事実でございます。
それはともかくといたしまして、現在の保険料の負担率というものが他と比べてどうだろうかということになりますと、われわれの計算、いろいろ計算の仕方がございますけれども、約四・六%という計算が出てまいります。これを他の
年金等と比べてみますと、決して高いものにはなっておらないというふうにわれわれは
考えておるわけでございます。もちろん、今後いろいろ保険財政の再計算あるいは見直しが行われる、今回スライドして上げた分についてもそれは今後の再計算の
過程で整理をしていかなければいけない話でございます。その他いろいろ先ほどから御質疑が当
委員会で行われておりますように、
遺族年金の問題でございますとか老齢
年金をもう少し
引き上げたらどうであろうかというような、そういう種のいろいろな御意見があるわけであります。
この点につきましては、今後秋に結論を出すというふうに
考えておりませんで、秋から開催をいたすその研究会で、こういう
制度的な基本的な問題にかかわります事項につきましては大いに
議論をいたしまして、当院の附帯決議もございますし、そういう問題をどういうふうに扱ってまいるかということについて結論を出していただきました上でいろいろ
措置しなければならない問題でございますが、これらも全部結局保険料にはね返ってくる話でございます。やはりそういうものと今後農業の所得の中でどのくらいのそれが負担になっていくのかというようなことを見ながら、全体、
総合的に
考えて対応をしていくという必要があろうかというふうに
考えておる次第でございます。
それから、いろいろ時効にかかりまして加入したくても受給に結びつかないというような問題がございます。これは現在いろいろ
農協等の事務の手違い等、非常に
制度が浅いものですから、そういうことがしばしば私どもの耳に入ってくるわけでございますけれども、そういうわが方の系統の手違い等によります問題かどうかということは、いろいろケース・バイ・ケースに当たりまして、できるだけ
救済をしていく
方針で運用をいたしておるわけでございます。特に
制度発足の際に短期の
特例の
措置が講ぜられまして、本年度に時効といいますか、ことしじゅうに入らなければ受給できなくなるという方が相当多数今年度発生をするというわけでございますが、こちらの方の問題につきましては、未加入者を大いに督励するという意味で今回相当徹底したPRをして、御加入を願うということで
努力をしてみたいと思います。そういうふうに
考えておるわけでございます。
それから最後の、そういう督励をするにいたしましても、やはり農業
団体が末端の実際の農業者
年金の業務を扱っておる
組織でございますので、この点につきましては、もちろん出先として活動が相当活発に行われるような予算等所要の
措置は確保し、かつ、今後も密接な連携をとりまして業務の遂行を図ってまいりたいというふうに
考えておる次第でございます。