○瀬野
委員 その点はここでいろいろ言ってみたところでそれ以上のことはどうということはないと思うのですけれ
ども、十分監督、指導してやらなければ、適期を失したのでは何にもならぬということですね。そういったことは必ずあるわけです。今回も山火事があちこち起きましたけれ
ども、念には念を入れて
森林パトロールをしておるといいながらも、きのうから栃木県の山火事、この間もあれだけの膨大な山火事もありましたね。予測しないことが起きるわけですから、十分注意してもらわなければいかぬ。
それからきのう伊藤参考人に私尋ねたのですけれ
ども、同じことを
林野庁長官からもお答えいただきたい。これは九州でもどこでも言えるわけですけれ
ども、一つの松林群というのは、これはいわゆる平たんから相当な丘陵地帯まで大
面積になる。
林野庁は百五十ヘクタール以上をというふうに大体もくろんでおられますけれ
ども、一つの山で松というのはどちらかというとやせ地に育つわけでございますから、比較的急峻地または山の尾根に向かって松はあるわけです。そうしますと、松は御存じのようにアカマツ、クロマツそれからおくて、わせとありまして、どうしても海岸べりの日の当たる方向は松は成長も早い。それで同じ山でも北向きの方は松の成長が遅いということはもう当然の道理です。そうなってきますと、同じ一つの山においても羽化をして飛び出す、早い場合と相当おくれる場合とあります。二週間以内に全部はさまるとは限りません。そうしますと羽化の時期が平たん地と上では大分違ってくる。また山の北側では羽化が相当おくれる。これは南と北との
関係がありますから同じことが言えるわけです。一つ山でもそういうことが言えます。薬剤の
効果は二週間。きのう参考人は三週間と一週間ばかりオーバーに言っておりましたが、
林野庁は二週間と言うのに参考人は三週間と、
林野庁はずいぶん根回しがよくて三週間になったのかもわかりませんけれ
ども、いずれにしても二週間か三週間あったにしても、時期が相当ずれてくる。下手すると三、四週間、一月以上もずれる場合もある。そうなれば、
空中散布を下から何回もやらなければならぬということも起きかねない。下の方は早く
効果はあったけれ
ども、もう上の方だとか北側の方が
効果はないということが起きてくるわけですね。そうなれば再三まかなければいかぬということになりますけれ
ども、そんな
経費はないし、五年間に三回まくという
計画になっておりますから、そんなことはできないと思う。そういった
意味で一つの例を申し上げたが、極端な例を申し上げて皮肉った
質問ではございませんけれ
ども、私はこういったことがどこでも
考えられると思う。東北でもまた関東でも
考えられます。このように前提が崩れると松くい虫の
被害がおさまらぬ、こういうことになると私思う。こういった前提がが崩れた場合、どういうふうに対処されるのか。その点はどう
考えられるか、
林野庁長官からお答えいただきたい。