○受田
委員 西ドイツなどは、
外務省も御調査されていると思うのですが、
政府直結の経済貿易事務所のようなものをそれぞれの国に置いて、常に経済実務の効果があるような応援をしておる。
日本でもジェトロといういわゆる貿易機関がありますけれ
ども、これは弱い。むしろ
政府が、いま申し上げたような
政府直結の機関があって、第一線でずんずん能率を上げていけるように仕向けていくべきではないか。どうです。
それで、したがって私もいろいろなところで聞いておるのですけれ
ども、たとえば
商社が第一線で活躍するのに、西ドイツなどは、国家自身が、
政府がそれらの
商社の貿易活動、経済活動に大変な応援、支援を送っておる。
日本の場合は非常に厳しいチェックをしている。後進国などの開発についても、大蔵省などで常に、弱い国には第三国の強い銀行の保証を持ってこいなどという厳しいことをやっておる。そういうような、
日本の官僚が常に冷酷な目で、後進国の開発に協力をしようとする人々、そうした機関に対して、官僚の支配をむしろ楽しんでいるようなことでは、これはなかなか実績は上がらないと思うのです。そういうところへ経済閣僚を経験されたあなたが
外務大臣になった。経済閣僚は経験をしておられないが、それと同じような人物と見られるあなたが、ぜひひとつこれは馬力をかけてやってもらいたいし、私が昨年当
委員会で専任大使を
——今度は
法案に直結する問題ですが、専任大使を向こうから
派遣してくれている国には、こちらからも専任大使をもってこたえるべきではないか、これは相互互恵の精神から言うてもしかるべきだということで、当時官房長からも、ぜひということでありました。今度の予算に三カ月分の予算がついておるので、ウガンダに対する専任大使
派遣は、昨年私が当
委員会で提案して、小さいけれ
ども、
日本の温かい愛情を期待している国に
サービスができておるわけです。ところが、このウガンダに専任大使を
派遣するということになると、さあだれが行くか。交通の便利も悪い。ナイロビからいままで兼務した大使がときどき行きよったというようなことでは、進んで私がウガンダに行きましょうというような人もおらぬ、そうすると、ノンキャリアの諸君で長い年数のたった人を御苦労願うかというような調子になってきて、真剣に
日本に対して大きな期待をかけている国々に報いることができないですよ。こうしたウガンダのような国には、むしろ最も期待される大使が行って、この国との友好親善を大いに深めていく、そして、あの近くにあるタンザニアとかザンビアとかいう国に対しても、東アフリカの国々が世界経済
会議もやるようなナイロビを中心にして、
日本と深い提携を図っていくようにしなければならぬ。今度予算を取った。昨年の
法案の
審議の際に提案した問題が解決した。そのウガンダにはどういうかっこうで専任大使を送ろうとするのかという問題を含めて、いま私が提案した、大使には
外務省から出た少数のキャリア組だけでなくして、むしろこういう国国の経済開発には、経済的な認識、実績、経済実務、こういうものを十分蓄えた人を簡抜して大使にすべきだと思う。
外務省のキャリアでない、経済的な実力者を持っていくべきだと思うのですが、大臣、あなたのところでは、どうもならぬ
外務省の根強い
——あなたが行っても、鳩山君がどう言おうと、
外務省の機構はめったに動くものじゃないよと陰で言われて抵抗されておるような御存在とすると、余りにも哀れであると思うのです。勇気を持って外交陣容の刷新を図っていただきたい。ノンキャリアの中で本当に尽くした人々をどんどん用いるべきである。
公務員試験あるいは外交官試験で点数だけかせいだ者がすすっとエスカレートされるという時代ではないです、
日本はいまや。全世界に
日本の真剣な人道的愛情も裏づけする外交官が要るときです。最近、外交官の登用に対して、従来の語学一本でなくして、新しい角度から人材を発掘しようとされておる
努力は十分認めますが、
日本外交史上に大きな転換を図る大役をあなたが果たしてもらいたいです。人材を広く発掘して真剣に取っ組んでもらって、出世主義で小さい国は行かぬ、大きな国だけを渡り歩きたい、そんなさびしい人々は首を切ればいいです。
日本のためにおれはどんな小さな国へ行っても一生懸命に尽くすぞというような意気込みのある人を、外務官僚だけでなく、広く各省からも民間からも登用してやってもらいたい。