○吉原
委員 お願いをしておきますが、表現は適当でございませんけれども、とかく各省間でなわ張り争い、そういったきらいがあるやに認識しておりますので、関係各省は、いま
建設大臣並びに長官がおっしゃったように、ひとつ緊密な連携をとりながら、少なくとも片ちんばな
国土行政が進められないように強く
要望しておきたいと思います。
次に、新全総の目玉商品だったと思いますけれども、
道路交通ネットワークの整備、これが今後どのように改善されていくかということを、ひとつお聞かせ願いたいわけでございます。
年々、巨額の金をつぎ込んで
幹線道路はりっぱになりますけれども、一方、
生活交通の課題は悪化するばかりでございます。なかんずく過疎地の
交通などは全く惨たんたる
状況に追い込まれております。まさに新幹線や高速
道路網の拡充の陰で、その日陰になって、どんどん過疎地の
地域住民の足は奪われておる。国鉄駅の無人化しかり、あるいはまた過疎バス
路線の切り捨てしかりでございますが、数え挙げれば切りがございませんけれども、ここでひとつ皆さん方の頭の中といいますか、認識を深めていただく
意味で、別プリントで事前に関係各省にお送りしておいたつもりでございますが、ごらんになっていただいたと存じますが、私鉄中国地方労働組合が提起をいたしております「
交通における人間回復宣言」という文面でございます。これは
交通労働者から見た過疎地の
実態を鋭く、しかも多面的な角度からえぐった生々しい宣言文でございますが、でき得れば私はここで時間を割いて朗読をしたかったのです。時間がございませんので省略をいたしますが、この宣言の中で訴えられているような
状況を御存じなのかどうなのか。これは恐らく全然そういう
状況は認識しなかったというお答えはないと思いますが、だとするなら、御存じだとするなら、ひとつ関係各省、大臣は、今後こうした現状を、どう三全総の中で打開していこうというお考えをお持ちになっておるのか。ここに運輸省、農林省、自治省、それぞれ関係の方の
出席を要請しましたから、
最初に運輸省の方からお答え願いたいと思いますが、本来は三全総について私は長官にお尋ねしておるのですから、運輸省、農林省、自治省については、現状に対して基本的なひとつお答えだけをお願いしたい。
かいつまんで申し上げますと、運輸省は過疎バス
対策、二つ目には国鉄の無人化という課題を伴う営業近代化、これに対する運輸省の方針。農林省は、いま荒廃寸前だ、こう申し上げております農村の立て直しを一体どう立て直していこうとされておるのか、いろいろなたくさんの課題がございますが、基本方針だけを述べていただきたい。
自治省については、過疎バス
路線の切り捨てに伴って、切り捨てられては困るという関係
市町村が、やむなく単独で財源を負担をしておるという現状が出てきております。これは鳥取県の例でございますが、鳥取県下三市二十六ヵ町村で本年度、単年度ですよ、
補助要綱に伴うもの以外に約九千五百万円、これを関係
市町村で単独で負担をしなければならぬ。そうでなくても現在、
地方自治体は
財政の危機、こういうことが言われておりますが、いかに単年度であったとしてもバス
路線が切られたのでは大変だということで、やむを得ず泣き泣き九千五百万円からの負担を貧乏な自治体がしなければならぬという、そういう現状が出てきております。私は特に自治省に要請したいのは、こういう課題については
財政的に特別の
措置を講じてやるべきではないかと考えますが、その点の
考え方を自治省は特に披瀝をしていただきたいと思います。また、特に許されぬと思いますのは、鳥取市内で実は八ブロックに分けまして、そして市が食掛をするものを八ブロックに割ってしまう。これが一戸当たり二千三百円から最高四千五百円という
住民負担をかけておる。乗っても乗らなくても二戸当たり二千三百円から最高四千五百円という、そういう
住民負担をかけておるなんという、ばかげた話があるかと私は憤慨にたえないわけでございますが、そういう点も含めて、ひとつ自治省の
財政的な特別
措置、そういうお
考え方があるのかどうなのか。また、あるのが当然だと思いますけれども、少なくとも、それは運輸省の分野だから運輸省の
補助基準を拡大してなんという逃げ口上でなしに、ひとつ誠意ある御
答弁をお願いしたい。
最後に、その三人の関係省からお答えがあった後に長官、時間がございませんから締めくくりの
意味で、ひとつ決意のほどを披瀝しておいていただきたいと思います。三人の
答弁があったら私ちょっと質問しますから、そのままにお願いします。