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中村(清)
政府委員 阪神高速
道路の尼崎料金所の問題について、お答え申し上げます。
御存じのように阪神高速
道路は、もちろん有料
道路でございますので、大阪圏とそれから神戸圏、二つの圏域に分けまして料金圏をつくっております。したがいまして、この
道路ができ上がりました暁には、料金圏相互間を移動する車について当然、料金徴収上の問題としてチェックしなければいかぬ。そのチェックすべき場所は、たまたま県境に近い尼崎の周辺ということで、この尼崎料金所は問題になるわけでございます。
御指摘のように確かに城内小学校の近くではございますけれ
ども、一応、立地条件として
考えますと、国道四十三号がございまして、その南側に高速
道路があるということでございますから、日照という問題は当該場所については、まずなかろう。それから、このブース自体が大部分、国鉄の尼崎港駅の上を利用してつくっておる。しかも、南側が国鉄の貨物線であり、あるいは川である。一般の民家もそう多くないというふうなことで、日照、騒音等々
考えまして、この場所が一番最適であろうということで場所をここに決定したわけでございます。
たまたま御指摘がございましたように、料金所の位置の変更につきまして、排気ガス対策といたしまして御要請がございまして、いろいろ検討いたしました。
考えられますのは、東側の左門殿川の方に持っていくか、あるいはさらに、もう少し東の神崎川の方まで持っていくかということで検討いたしました。
まず、最初の左門殿川の方まで持っていくことでございますが、これはよく御存じのように、あそこまで持ってまいりますのは、いまの法線をそのままにして、料金所を左門殿川の方に持っていきますと、あそこに辰巳橋という橋がございます。その橋の上にちょうど、そのブースが載っかるというかっこうになりまして、したがいまして辰巳橋の改築をしなければいかぬというふうなことが当然出てまいります。そういたしますと、国道四十三号辰巳橋工事をいたすわけでございますから当然、
長期間、全面的に交通をストップしなければならぬということで、まず現状では不可能であろうという結論に達しました。
それから、いま一つの神崎川の方まで持っていくことでございますが、これは、たとえば川の真ん中につくるということでございますと当然、神崎川の中にたくさんの橋脚を立てなければいけないということになりますと、これは
治水対策上の配慮もいろいろございまして、そういう点も非常に問題があるということで、どうしても現位置でないと、しょうがないだろうということになったわけでございますが、おっしゃいますように確かに公害という問題、非常に大事な問題でございます。
したがいまして私
どもといたしましては、一つは通常の高速
道路の高さは大体十二メートルでございますけれ
ども、排気ガスの拡散効果をねらいまして、当該部分については十六メートルぐらいの高さにするということと、それから
北側につくります遮音壁といいますか、それにつきましても通常は大体一メートルぐらいの高さでございますけれ
ども、一応六メートルぐらいにしたらどうかということで、いま地元の方に御
提案を申し上げております。
なお、城内小学校のお話が出ましたが、城内小学校との
関係につきましては、五十年の十一月に尼崎市と契約を結びまして、城内小学校の防音工事あるいは冷房装置等々という工事につきまして、公団が費用を負担をして工事が進んでおるというふうに聞いております。
大体、以上申し上げたようなとおりでございますけれ
ども、
環境対策、大事な問題でございますので、今後とも十分留意をしながら料金所の
建設を進めてまいりたいというふうに
考えております。