○中島
政府委員 お答え申し上げます。
ただいまアジア
局長からもお話がありましたように、今回の
沿岸三カ国による合意の内容というものは、実は必ずしもまだつまびらかにしておらないわけでございまして、ただ一点、
沿岸三カ国はこれからも三カ国の間でその具体的な実施について協議をしていくということでありまして、現実にどのような具体的なものになるかという点は、なお今後の発展を見なければならない状況にあるわけでございます。
そこで、ただいま
お尋ねの
海洋法会議との
関係でございますけれ
ども、ただいまの段階におきましては、それが海洋法のコンテストとの
関係でどのようなことになるかという点は、いま申し上げましたように
沿岸三カ国の合意そのものの具体的な実施ぶりが明確でないものですから、ちょっといまの段階で評価がしにくいという事態がございます。
ただ、
一般的に私
どもが理解しておりますのは、よく
新聞報道などにもございますいわゆるUKC
規制、アンダー・キール・クリアランス
規制というものは、先生御理解いただけると思いますが、私
どもが最も心配しておりますところの、要するに巨大
タンカーのねらい撃ちというような、船舶の特定の種類について
規制をかけるというような
考え方ではなくて、
一般的にああいう水深の浅いところの航行の安全が問題になる
海峡において、具体的な船舶の航行の態様、航行の仕方について、どうやったらば船舶の航行の安全が確保できるか、どうやったら汚染の防止が確保できるか、そういう
考え方に基づいて
沿岸三カ国の話し合いが進んでおる。そういう意味におきまして、私
どもが心配しておるような種類の
規制というようなものとは違うのではないか。今後
わが国といたしましては、
沿岸三カ国がその具体的な実施ぶりをどのように持っていくかという点を非常に注視いたしまして、また
わが国自身の利益も念頭に置きながら、できる限り
わが国の利益がその中に反映されていくように努めていきたい、こういうふうに
考えております。