○河田賢治君 私も最近、これは昨年のですけれ
ども、大蔵省で出されております財政金融統計、これはあなたの方がみんな会社から集めておられるんですから、そううそやあれはないと思うんです。これを見ましても、たとえば電気産業というのは非常に独専的な産業で資本が大きいですね。ここの役員の給料、手当というものは、まあ賞与はまたその業績によって違いますから別の問題として、普通の給与と手当を比較しましてもそんなにたくさん取っていないんですよ。これから計算したんですよ、私は。だから、個々の会社に当たっていませんからわかりませんけれ
ども、たとえば十億以上の会社で役員が三百四人おるんですね、これが二十五億五千万円ですか、給与をもらっておる、手当を。割りますと大体八百三十八万円ぐらいなんですね。それから一億から十億のやはり電力会社ですけれ
ども、これでも三十四人の役員がいる。これが一億五千五百万円ですか、これを割りますと四百五十五万円の年額になるわけですね。そうしますと、一般官吏のつまり特別職よりはちょっと低いところもあります。けれ
ども、大体においてそうそう高くはないわけですね。だから、
特殊法人とこれとを比べますとべらぼうに上がっているんですよ。この
報告が間違いでなければ私はそういうことが言えると思うんです。ですから、この点などはやはりもう少し、民間がうそを出しているのかどうか知りませんけれ
ども、とにかくそういうふうにして、現在高級官僚がここに渡り鳥式にいろいろと入っていって、そしてごく短期間の間にかなりの高給と、それから非常に大きな退職金をもらえると、こういうところはやはり改めませんと私は非常な不公正な政治になると思うんです。このことはさっきも言いました。
もう時間がありませんからなんですけれ
ども、御承知のとおり、
特殊法人の役員の給与というのは大体指定職なんかとほぼ同じにするというような話なんですけれ
ども、とにかく退職金についてはさっきいろんな問題がありました。だからこれについて、現在地方でも公社などがたくさんできて、最近では栃木県で、あすこでもずいぶん、いわゆる出先機関にどんどん出向する。百
幾つでしたか、新聞に出ておりました。ここでももういよいよほっとくわけにいかぬというので、栃木県で
一つの大綱をつくりまして、そして
基準を決めておるわけですね。余り詳しくは申しませんけれ
ども、天下りの在職は五年に決める、それ以上はせぬと。それから、やっても給与なんかは特別に上げないとか、そういうことだの、それから年数なんかも非常に整理をして、管理職の手当とか、あるいは扶養手当等はもう特別だからこれには一切支給しないとか、こういうふうにしていろんな面でこれをいまチェックして、地方財政の危機もありますから、こういうことも考えているわけですよ。すでに地方自治体でもまじめにこういうことを考え出しているんです。中央政府がもっと敏感にこういう問題に対して私はやってもらわなければならぬじゃないかと思う。地方よりもえらいエリートの人がずいぶん大蔵省に集まっているわけですからな、少しはこういう知恵も出るんじゃないかと思っているんですけれ
ども、余りその方が実行されないで私たちは非常に遺憾に思っているわけですが、ひとつこの点は、どうも政務次官や
局長さんでもないから余り私の方も突っ込んで言うわけにいきませんけれ
ども、とにかく現在の状況では、退職金の算定方式やなんか根本的に是正する、あるいは給与のやり方、こういうものをできるだけ世間から批判のないようにやはり行政指導としてあなたの方でできる限りはやる。また、人事院の方へもそういう問題を持っていくとか、いろいろ各
関係がございますから、大蔵省だけで決めるわけにはいかぬでしょうけれ
ども、しかし、大蔵省がやはり予算とかいろんなものは、かなり音頭取りをやるわけなんですから、この点をひとつあなたの方で是正の措置をとり、そして
国民の世論の批判にこたえる、そういう方向をとってもらいたいと、こう思うんです。
一応これで私の
質問終わりますが、これについてあなたの方の事務当局としてお考えのことを言ってもらいたいと思います。