○藤原房雄君 これは大事なことですから、
大臣ひとつ今後これはどういう
調査をして、それをどういうふうな
調査のとりまとめをするのか、そしてまた、それがこの
目的達成のためにどういう手だてをするのか、またどれだけの効果が見込まれるのか、どれぐらいの経費を見込んでこれらのことをなされるのか、こういうことについて相当力を入れていきませんと、主客転倒するということを私は心配するわけであります。
それから、いろいろあるんですが、時間もありませんからあれですが、今度振興会は発起人等で役員を選んだりいろいろな設立の準備をする、大体移行をすることになるわけですけれ
ども、さっきもちょっと同僚委員からありましたけれ
ども、天下り先になってしまうようなことではならぬというのは、私はそういう危惧を抱くわけです。やはり
郵政事業、
郵便貯金の普及ということですから、それ相応の知識のある人がある
立場で生かされるというのは、これは当然のことだと思います。しかし、そのことだけではございませんで、
施設の
運営ということになりますと、それ相応のやっぱり経営手腕のある方がいなきやならぬだろうと思います。
現在、役員の方ずっと見ますと、ほとんど、ほとんどでなく、東京は特別かもしれませんが、OBの方で占められておる。一時期としてはそういうこともやむを得ないのかもしれませんけれ
ども、ほとんど
調査、
研究のためのものと、また、この
施設運営ということをやるということを
考えますと、郵政の天下りの方でほとんど占められるということになりますと、これは経営面については別世界でありますから、いろんな問題が起きるだろう。また、この振興会というのは、
郵政省の、郵政
関係の方の天下りのために
貯金会館ができたわけじゃないわけです。振興会ができたわけでもないわけでありますから、ここはきちっとけじめをいたしませんと、郵政の私物化といいますか、こういうものになってしまう。また、人事の問題にいたしましても、もう上の方の人事は全部郵政のOBで占められる。一生懸命働いている
方々が昇進の道もない。こうなると、どうしても慢性化、まあ公社、公団、こういうところの弊害というものは、やはりこういうところにも出てくる。こういうことで新規採用なんということについては、郵政に血縁
関係とかいろいろな
関係性がなければもう採用しないということではないと私は思うんですけれ
ども。
それからまた、そういう特殊といいますか、経営者、経営能力のあるそういう方、そういうのはやっぱり外から求めるということも決して否定はしてないだろうと思うんですけれ
ども。それから全体の人事ということにつきましても、非常にOBの
方々が上にどっかりあぐらをかいて公社、公団で問題になっておりますように、全体の
運営というものは、人事というものが、または
職員の士気というものが停滞するという、こういう悪弊がそのまま振興会の中に残る。こういうことであってはならぬと私は思いますのですが、そういうところについては十分配慮を払って、このたび民法上の法人から
大臣のもとになるわけでありますから、その点ひとつ
大臣としては指示をして、今後の
あり方等について、人事——経営能力のある人がそれぞれのポジションにつくとか、そういうことについて明快な
立場をおとりいたしませんと、旧来のものと同じような弊害がそのまま残ってしまう。これでは本来の趣旨からだんだん外れてしまうと私は思う。こういう点についてひとつ
大臣、また、局長からも十分な注意をしていただきたいと思うんです。
これは七十五条に、「業務について
専門的な知識を有する者七人以上が発起人となることを必要とする。」とか、まあいろいろあるわけですけれ
ども、しかし、現状は郵政の天下りというふうにみんなも見ておるし、大体役員を見ますとそういうことになっていますので、今回を契機にひとつそういう点には鋭いメスを入れて、そういうことで疑念を抱かれることのないよう、
国民の尊い、十年で時効になったお金とか、また皆さんの営々としてためられた
郵便貯金、こういうものの原資を
中心としてなされているわけでありますから、その趣旨をひとつしっかり踏まえて
運営をしていただきたい、こう思うんです。どうでしょう。