○三治重信君 いや別に、何と申しますかね、特捜で扱うのがいかぬとかいいとかいう判断を持ってこれは問い合わせているわけじゃなくて、こういう普通の常識からいくと
軽犯罪法的なことしか該当しないような事件だったらば警察じゃないですかと。それが常識かどうかということと、それからこういうふうに特捜でやるからには、理屈からいけばどちらでも
捜査ができるということについてはどちらでも、また両方がやるにしてもいいということについては同意しますが、そういう特捜でやられるというふうに間髪を入れずこの処置について判断をされたには、それ相当の特別な、何と申しますか、価値判断といいますか、事の重大性というものを考えての上であるんではないかと。そこが一つ聞きたいというのと、どうもこれだけ特捜として
捜査に乗り出すということを決定される、あるいは
新聞の方でいろいろ
検討事項が書いてありますけれ
ども、それにしても特捜というものの任務からいくと、何と申しますか、もう少し、
軽犯罪法という形だけでこれだけの大きな構えをするのも少し大人げない。事が重大だということならば、もう少しそれに対して、前からこの
ロッキード事件でわれわれいろいろ言っているが、政治的道義的な問題はわれわれは何も追及してないんだと、
犯罪か
犯罪でないかということをやっているんであって、
ロッキード事件でも、従来
国会やなんかがいろいろ政治的道義的の問題を追及されるのは結構だけれ
ども、それに検察側はとらわれていることはできぬということを再三に言っておられるもんですから、その点に関してはっきり世間に与える認識を区別して対処されぬと、何か
新聞で大きく出た、さあ大変だと、あらゆるものが重要だとか、政治的な謀略だ、重要だということをやると、それが全部、何と申しますか、
政府のあちこちの
関係する機関が大げさに何でも取り扱っていくというようなことになると、私はやはり
政府の態度としても、各機関としても、ことに
捜査機関が――警察が一般的になるんだけれ
ども、特別な機関が――
最高裁にも
質問するというのも、そういう
最高裁という特殊なところがどういうふうな構えで
新聞に報道されるようなことを考えておられるのか聞こうと思ったんですけれ
ども、それがきょう一緒に聞けると非常にいいと思うんですけれ
ども。そういうことなんで、決して私は権限があるなしとか、いいとか悪いとかいうことじゃなくして、そういう非常にセンセーショナルな問題に対する取り扱いというものをやはりもう少し、理屈で各
政府機関が最後は立法機関に対していろいろ説き伏せららるからには、実際の報道にあらわれているいまの形からいくと、少し報道に乗せられているような、少し甘いような処置の仕方が両機関ともあるんじゃないかと、こういう心配から、どうなんですかと、こう聞いているわけでございます。