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中村(重)
委員 あなたのお答えは、それは任意団体はいいのですよ。おっしゃるとおり任意団体があるのです。それは共産党を支持する中小
企業の任意団体、社会党を支持する任意団体がある、あるいはその他いろいろな専門
業種の集まった中小
企業団体が無数にあります。そういうものはそれぞれあなたがお述べになりましたような形をとっていると私は思う。ただ、問題は、法に禁止された、商工会であるとかあるいは中央会であるとか商工
会議所、それが脱法行為をもって政治連盟というものをつくるという、これは法的な団体と違うのだという装いをもって脱法行為をやっているというそのことに対して私は申し上げたわけであります。だからして、形式論で議論をしてもこれはどうにもなりません。やはり
実態の上に立って正しい行政、あなたの良心に恥じないような指導をおやりいただきたいということを私は申し上げておるにすぎないのであります。
〔
委員長退席、
武藤(嘉)
委員長代理着席〕
時間の
関係もありますから、
法律案の中身についてお尋ねしていくわけですが、この業法に私また同僚諸君も大変心配をしておりますのは、業法というのはもろ刃の剣になるのです。やはり
ガソリンスタンドの業者の方々が、
橋本長官からお答えになりましたように、三分の二
程度は非常に零細性の強い
スタンド業者である、私もそのとおりだと思っております。そういったような人たちは、メーカーの系列が非常に強い。過当
競争もある。
ガソリン消費税というものは上げられた。ところが、
スタンド業者はこれの徴収義務者になっておる。実際は消費者からもらうのだけれ
ども、現実には過当
競争の中ではみずから負担をしなければならないという、そういう
実態の中にある。これではどうにもいけないのだ、そういうことで、おぼれる者はわらをもつかむというような気持ちで業法の制定に大きな期待をお持ちになるということはわかるのです。わかるのですけれ
ども、申し上げたようにもろ刃の剣になって、大
企業、その元請の締めつけは非常に強くなっていく、また
通産省の
官僚統制というような形が強められてくる。
私は端的に申し上げますが、
通産省は大
企業に対しては非常に保護的な、過保護だと思われるような行政をおやりになる。中小
企業には非常に厳しい。この業法の内容を見てまいりますとき、従来
通産省がやってまいりましたような
方向がさらに強められてくる
可能性があるというところに、私
どもは非常に心配をしておるわけなんです。また、
公正取引委員会が
独禁法上からどうこれを見るのかということに対しましても、これは法の内容は内容、たてまえはたてまえといたしまして、私
どもが懸念をいたしておりますような
方向に進むことを恐れる余り
公正取引委員会はこの点に対してはどうお
考えになるのかということを申し上げるのは、ただいま私が
指摘をいたしましたような点にあるということをまず御理解をいただきたいと思うのであります。私は冒頭から、その点、もろ刃の剣になって、非常に零細な石油
販売業者を守るというのではなくて、むしろこれをいじめる、そして大
企業を擁護するという
方向にこの
法律が役割りを果たすようなことにならないように、そのことを強く求めておきたい、このように
考えます。
まず、基本的な問題でございますから、この点に対して
大臣のお答えをいただきまして、具体的な内容に入ってまいりたいと思います。