○
松永忠二君 基本的にはまさに正しいと思うのですけれ
ども、これだけでさえなかなかさっき言うとおり無
医県をなくすことでさえも
入学の
定員をいつ
受け入れるかということははっきりいま言えないと言っているのですよ。それくらい財政的にそう順序よくやるわけにはいかぬ、
歯学部の
増設計画なんかほとんどないのですから。だから、あなたの言われることは筋であり、本当にそのとおりだけれ
ども、それだけではだめだということを
大臣としても
考えられることだと私は思うのですよ。そこで、何があるかということをやっぱり
考えなければできぬと思うのですよ。そうかといって、
学則の
届け出だけを厳重にして厳しくやってみたってそれじゃやっていけないという事実が出ている以上、そういう
実態もやはり
文部省自身がつかんでおかなけりゃできないでしょう。そういう意味から言えば、一体
私学の財源はどうなっているのだろうか。この点で、
学校法人の債務
状況は、四十九年に六千百六十五億あるわけです。その中で
大学の医歯系の債務残高が千三百六十億、
大学の借金の二二・一%も占めて、しかも
増加率が高いわけですよ。どんどん借りているわけです。しかも、その借りている中で銀行に依存するのは四一・七彩で、しかもその四七%の銀行の利子は平均して約七・五%であります。これは前年よりまた〇・四%上昇しているわけです。その中の十年以下と十年以上の比率を比べてみると、十年以下が七一%もあるわけです。それで、全体の債務の六三・二%が九・一%の利子を出しているわけですよ。そうしてさっき私ちょっと言いましたように、
学生には大変な
費用がかかるわけなんです。その
費用のかかり方がまた非常に多いわけです。だから、厳しくやったからといって、それをそのままにしてそれがよくなるという見通しはないわけですよ。
学則で
届け出をして、
届け出をしていないものについては徴収をしているのだからこれは
変更を命じてやらせるという、これも
一つの
法律的な手だてを使うことについてもまだ不十分であることは事実ですよ。しかし、
幾らそんなことを厳しくやってみたって、これだけの借金と高い利子のものを抱えて、しかも大変な支出をしなきゃできない生徒を持っているこの
私立学校の問題は、あなたのおっしゃっているように
国立をふやすというだけじゃそれは困るですよ。
そこで、何か
方法はないものだろうか。これは
管理局長にも関係があると私は思うのですが、
届け出の厳重な措置というのは従来どおりひとつ十分に一層やっていかなきゃできない。それから
入学の
ローンについてのことは、ぜひ発足をして期待にこたえてもらいたい。また、いわゆるこの
助成措置というものを十分にすることも事実ありましょうが、その
一つとして、一体
設置基準に何か不備はないのだろうかと思うのですよ。それで、これだけの金を何に使っているのかと調べてみると、
施設設備費にほとんど使っているわけなんです。だから、結局発足したときに十分な
施設設備を持っていないのに発足しちゃうわけです。これをそれじゃ
文部省はうっちゃらかしておくのかとなると、そうじゃない。審査も二年にしたり、二段階審査方式を使ったり、自己
資金の三分の二を四分の三にするという
努力はやっているわけですよ。やっているけれ
ども、
実態においてなお
施設設備へこれだけの金を使っているということになると、やっぱり
設置基準を発足するときにもつと厳しくしていかなきゃできぬことがあるのじゃないかというのが
一つですね。
それからまたもう
一つは、その助成の仕方が少し
傾斜配分だけじゃしようがないので、御承知のとおり
私学が助成をしてくれというのは、
学生経費の標準費の二分の一をやってくれと言っているわけなんです。
人件費について二分の一をまだできないわけだけれ
ども、たとえば
私学とかそういうものについての助成については、国もいわゆる
学生標準経費の二分の一というめどを立てるとか、そういう助成の
方法も少し変えなきゃできぬのじゃないかということが
一つですね。
それからもう
一つは、さっき話をした銀行の高い利子を何とかしてもっと安いものにさせていくとか、利子補給をするとか、そういうことも
一つは
考えなきゃできない。そういう措置をやっている中で、こんなばかばかしい
寄付金を取っているような
大学が見つかったなら、それこそ取り消しをしてしまうというくらいな
決意をもってやらなきゃ、こんなばかげたことが
日本の国に行われているということを私
たちはそのままにしておいていいわけはないと思うのですよ。だから、その
方法を
考えることも
一つでしょう。
また、もう
一つは、
私立の
歯科大学とか、そういう
歯学部とか
医学部の経理が一体正しく行われているのだろうかどうだろうか。これを見ると、中には経常費へ回したり、借入返金へ回しているのがあるわけですよ。事実、これだけ苦しいなら、経理を公開したらいいじゃないですか。これだけの
寄付金を取らにゃできないというなら、なぜそれだけの
寄付金を取らなきゃできないかというその合理的な
理由、
資金の使途を明確にすべきじゃないですか。それで
学生が文句を言えば、
学生をたたきつけてしまって自治会の各学内のことも何もやらせないし、文句を言わせないでやっている。だから、一体その経理はどうなっているのだ、これだけ
寄付金を取らなきゃできない
理由はどこにあるか、当然
私学はその経理公開の
責任が私はあると思う。そらして自分自身のいわゆる経理の
計画を立てていかせると一緒に、学園内にやはり協議機関を
設置して、その経理のどういうところに金を使っていくかということについて学園内の協議機関をこしらえると一緒に、
文部省自身ももっと
私学助成についてはただ役人がやっているのじゃなくて、いろいろな人を集めて
私学助成審議会のようなものをこしらえて、勝手な
傾斜配分をやってみたりなんかせぬで、もっと合理的に
私学助成をやるということを
私学自身の中にそういう機関を設ける、
私学の会計を公開させる。特に
医学部、
歯学部の経理内容を明確にさせるということ。と同時に、いま話をしたように、特に銀行の金利
負担を下げさせる
努力のために利子補給をしていく。助成の
方法も、別に
学生経費等をもとにしながらやっていくというような
改革をやっていかないと、そうしてその一方で、この事実が明らかになったくらいならばもうそのままにはしておかぬというだけの
決意と抱負をもってやれば私はできると。基本的に
国立の
大学をふやしますなんて、そんなことをこんなところで答弁していていい筋合いではありません。
文教委員会というところは、そんなことの
お話を聞く場所では私はないと思うのですよ。もっと具体的に、もう
文部省自身が調べて驚いているわけです。世の中の人はびっくりしちゃっているわけですよ。こんなばかなことが行われていい筋合いじゃないのだから、もっと的確に私の言った
一つ一つの具体案についてどこがぐあいが悪いのか、私
たちはこうするのだというなら、そういう
方法をひとつまず具体的に挙げてください。まず、
文部大臣の方から基本的な
考えを話して、関係の二人の局長から具体的な
方法をひとつ話してください。