○藤原房雄君 沖繩に
代表されるように、いままでただで見ておったものが今度は
料金を払わなきゃならない、復帰とともに。制度上これは当然です、本土並みですから。しかし
NHKの温かい慈悲によって今度は
値上げをしないで済むということですから、沖繩の方は喜んでいるかもしれませんが、しかし収納率ということになりますとこれは五割とんとんぐらいですね。ということは、いまお話しのように、不在がちで、特殊な社会事情にあるんですということを一生懸命地元では言っておりましたが、それだけではない。
いろいろ対策を講じておりますということですが、やはり
NHKというものに対して、本来の使名といいますか、
NHKの趣旨というものがよく納得されていないんではないかという、
〔理事
茜ケ久保重光君退席、
委員長着席〕
そういうことに対しての
努力がなければ、ただ単に不在世帯ということだけで、書類を送ったから、手紙を出したからということでこれはなかなか捕捉されることはないだろうと思うんです。ですから、沖繩で私
どもいろんなお話を聞いたときに、これは本当に
日本のいろんなところにある
一つの縮図みたいなもので、沖繩のこの現状をどういうふうに説得していくかという、ここがよくなることが、収納率が高くなることが即それは本土における
一つの大きな
参考になるといいますか、こういうことで、広範囲では決してないわけでありますけれ
ども、沖繩で本当にいろんなことを、具体的な対策をいろいろお
考えいただいてその実践をし、テストといいますか、沖繩でひとついろんなことをやってみることが大事なことじゃないかなあということを痛感しました。
一般的に
先ほどからいろんなお話がありますけれ
ども、この集金ということについて、また
NHKの受信料ということについていろいろお話しするのは委託した集金人の方がお話しするわけですね。そういう方に対してはある程度の教育をして、自信と誇りを持っておやりになるんだろうと思うんですけれ
ども、しかし私もいろんな雑誌やなにかにも出ておりますように、日給で大変な労働の中でありますから、また受け持ち区域をもう走り回るのが精いっぱいで、あそこにもここにもと思いながらなかなか行けないという、そういう実情もあるんではないかと推察するんですけれ
どもね。
これはやっぱり不払い運動の
方々の書かれたものやいろんなものを見ましても、初めからもう
NHKなんかあんなものはなくてもいいんだなんという人は別ですが、素朴ないろんな疑問に対して率直に答えていないというところにだんだん感情の高
ぶり——それはもう理屈でなくてもう感情的なみたいな、もう
NHKが憎いということになれば、その論理は幾らでも組み立てられるわけであります。午前中もどなたかの
質疑がございましたけれ
ども、
会長に出てもらいたいと言ったが出てくれなかったということがございましたけれ
ども、そういうことが一たびでもございますと、どうもあれはわれわれとも話もできないのかということになるんじゃないか。私が言いたいのは、そういういろいろ難易の度合いはあるかもしれませんけれ
ども、理解の度合いはあるかもしれませんけれ
どもね、
会長みずからというか幹部みずからそういう
方々に対してお話しする、そういう姿勢が
NHKには必要でないかと思うんですね。いま国鉄運賃も、国鉄財政も大変です。それで国鉄総裁がきのうかおとといか、
消費者団体の方にお会いしてずいぶん国鉄の財政ということについてお話をした。総裁みずから大衆の中に飛び込んでいってそして答えよう、こういう姿勢か——
NHKというのはもう昔からあって五十年の歴史を持って、そしてとやかく言われることはございませんというような厚い壁があったんではこれはいかぬだろう。もうそういう時代でもないことは御存じでしょう。
ですから、いろんな
方々がいらっしゃるでしょう。そういう方に対してはやっぱり親切に、まああれはちょっと偏向というか、
考えのわれわれと同じでない人だというような
考えではなくて、やっぱりよくお話しすることが、しかもそれはある程度の幹部の方が——集金人の委託の方がいて、こういうふうになっていますということではならぬのじゃないかと思います。その一人の人に対する説得というその
努力が大きな論になっていくんじゃないか、こういうふうに私は痛感するんですね。そういうことで幹部みずからひとつ第一線に立ってやる気構えが
NHKになきゃいかぬと思うんです。いままで何もしていなかったなんて私決してそういうこと言っているんじゃないんですけれ
どもね、いまこういうときだから、より第一線に立って。
新聞の投書も最近は非常に厳しいのが出ていますね。で、その投書に対して回答が
NHKから出る。これは
会長室とか広報室とかという——大抵だったらやっぱりある
責任者の方の名前でぴしっと出してしかるべきじゃないかと。担当理事の方がそれにお答えをする。広報室という、何だか漠然とした人かお答えするという、
責任——さっき
会長は
責任の明確化って言っていたけれ
ども、やっぱり
責任を持ってそのことにはお答えいたしますよという、そういうことが大事じゃないかと思うんですけれ
どもね、ぼくらは見ておってそういう
感じです。
受信料のことについても、
先ほど来、いろんな論議もございます。いろんな多様化する価値観の大きく変革のときでありますから、いろいろな方もいらっしゃるでしょう。社会の態様の中でやはり
NHK自体もその時代の波に沿う姿勢というものが必要だということを私は痛感するんです。そういうことはやはりこの集金人の方とある程度お話しする方はいろんなことをお
考えになってやっていらっしゃるんだと思いますけれ
どもね、沖繩なんか見ましても余り伸び率といいますか、伸びが進んでいないところを見ると、本当にこの社会情勢がわれわれの
考えられないような状況の中にあって収納率というのはもうこれ以上どうしようもないものなのか、しかし何かこの対策案を立てて推進できるものなのか、こういうことについてどうかひとつ真剣に取り組んでいただきたいと思うんですけれ
ども、
会長、どうですか。