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政府委員(
望月哲太郎君) お答え申し上げます。
ただいま
山崎先生御指摘のように、青少年の健全育成の問題につきましては、私
ども、青少年が好ましくない行動に走ることのないようきめ細かい配慮をいたしますとともに、できるだけ青少年がみずからの意欲をもって健全な成長を遂げるよう各種の施策を講じていかなければならないと考えておる次第でございまして、単に非行の問題につきましても、
取り締まりという観点だけでなく、いろいろと考えていかなければならないと考えておる次第でございます。
そこで、青対本部といたしましては、青少年の健全育成の基本的な方針といたしましては、茅先生が会長をなさっております青少年問題
審議会での御意見等も十分拝聴しながら、まず青少年の健全な育成のためには、このことについて家庭、学校、社会全般での御理解をいただくべく私
どもといたしましても最大の努力をいたすとともに、具体的な施策といたしましては、関係各省の御協力、御努力をいただきながら、たとえば青少年の教育のための施設あるいはレクリエーション、体育のための施設を
整備充実していく、あるいは健全な活動に青少年が自然になじんでいくように青少年団体の育成に努める、あるいは青少年の適格な指導者というものをつくり上げていくために各種の指導者の養成のための努力をするというようなことを考えておりますし、逐次その施策を進めてまいっておるところでございます。
一方、青少年の非行の問題につきましては、総理府に非行
対策連絡会議というものを設けまして、これは
警察庁、法務省、最高検察庁、文部省、厚生省、最高裁判所等の関係課長さんによって構成されております会議でございますが、この会議を隔月開きまして、少年非行に対する情報の交換あるいは当面する問題に対する
対策の協議等を行っておるわけでございまして、先ほど来お話がございました
暴走族の問題につきましても、いろいろとこの会議におきまして情報の交換あるいは
対策の協議をいたしておる次第でございます。
そこで、私
どもといたしましては、青少年の非行の問題につきましても、
取り締まりの観点のほかに、やはり現在非行に入っている青少年がどういう原因でそういう傾向にいっておるのかどうか、あるいはそういうものを明らかにしながら、同時にいまそういう非行に走っております青少年をできるだけ健全な方向に持っていくにはどうしたらいいか、それからいわゆる
一般の青少年をできるだけ健全な方向に持っていくにはどうしたらいいかというようなことにつきまして、いろんな角度から関係各省の関係者の御協力をいただきながら、また専門家の方々のお話を伺いながら努力をしておるところでございます。たとえば
暴走族の問題にいたしましても、先ほど申し上げました非行
対策連絡会議を開きますほか、さらに関係各省の専門家に集まっていただきまして、
暴走族の実態あるいは
発生原因等につきまして、現在諸外国の資料等も集めながらきめ細かい検討を続けておるところでございまして、私
どもといたしましては、そういうきめ細かい検討を踏まえまして的確な
措置を今後講じてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
ただ、青少年の健全育成の問題につきましては、最初に申し上げましたように、行政だけでなし得る問題ではなく、やはり社会
一般、家庭におきますところの両親の教育等いろんな問題も重大な関係を持つわけでございまして、私
どもといたしましては、ただいままで申し上げましたような観点に立ちまして、行政の面でもできるだけ努力をいたしてまいるつもりでございますけれ
ども、同時に、現在青少年団体等に呼びかけまして、その機関紙あるいはその他いろんな集会等で、
暴走族の問題、あるいは青少年を非行に追いやる可能性の非常に強い不良文化財の追放等の社会環境の浄化の問題につきまして、いろんな努力をしてもらうように協力を呼びかけております。と同時に、やはり社会
一般、家庭全体の皆様方にいろいろとこの問題につきまして御協力をいただくように、今後できるだけそういう面でも趣旨の徹底を図ってまいりたい、このように考えておる次第でございます。