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塚田大願君 これは別にどうこうというわけではないんで、私の調べた限りにおいて言いますと、過去五年間においては二件であります。四十六年に一回、そして五十年の今度一回と、二回です。二回しかありません。過去十年間で、その基準で照らして過去十年間の回数を見ますと、いまの二件を入れて四件です。その前が、つまりいまから五年前までが二回、その前の五年間が二回、都合四件、こういう形になるんですね。これはいま院長も言われたように非常に少ないと思うんですね。ですから、私
どもはやはりこの三十六条をもっときしっと活用して、もっと間違った不当な問題はどんどん摘発する必要があると
考えているわけです。ところが、いままでの
会計検査院のやり方というのは、どっちかというと非常に小さいところが多くて、さっき三十一年に十何件あるなんて、ずいぶんたくさん言いましたけれ
ども、二十件ぐらいある中で実際いまの基準で適用されるのはたった一件しかない。つまり、その他はこの三十四条の適用事項であって、いわば不当事項の
指摘という程度の言うならば重箱のすみをほじくるようなそういった検査、こういうことになっていると思うんです。
はしなくもロッキードの問題で私先ほど申しましたけれ
ども、防衛庁の
指摘だってこういう細かいことばかりが書いてある。あるけれ
ども、これは欠落しているよりはいいですよ。全く欠落しているよりはいいけれ
ども、中身は非常に細かいこと。それでお茶を濁していたんじゃ今度のロッキードのようなああいうでかい大魚を逸するということになると思うのですよ。あなた方が意識的にこの大魚を逸したと言っているわけではありませんよ。結局、そういう姿勢が結果としてこういうことになるのではないか、このことを私は
指摘しておきたいと思うのです。新聞論調なんかを見ましても、その点を各紙とも非常に強く
指摘しておりますね、検査院の報告が発表された時点で。やはり
国民は、そういう点で
会計検査院こそ税金の最後のとりでだというふうに解釈して、何とか自分たちの税金をむだな不当なことに使わせないでもらいたい、これが
国民の非常に強い願いだと思うんで、その期待を担って、いまや
会計検査院も百年ですから、院長も大いに百年を期してといって抱負を語られておるわけだから、ひとつそういうたてまえでぜひもうちっと積極的な姿勢でやっていただきたい。特に財政欠陥がこういうふうにあって、経済危機がこういうときに、これはぜひ
会計検査院がこれからがんばってもらわなきゃならない問題だと思うんで、あえてこのことを
一つ申し上げておきたいと思うんです。
次いで、これと関連いたしましてお聞きしたいのは、今度四十九
年度の
決算検査報告の中で、記載されております、この多目的ダム建設事業の負担金の割合について改善の
意見を発表されておりますけれ
ども、この問題についてお聞きいたします。これについて、これはここに書いてあることはごく
一般的なことで、なかなかわれわれ素人にはわかりにくいことなんですけれ
ども、この概要を簡潔にポイントをひとつちょっと教えていただきたいと思うんです。