○糸山英太郎君 では参議院でもって附帯決議を出すということは、
委員長は
理事会で諮られる。衆議院は衆議院、参議院は参議院なんです。
大臣もそれはわかっていただけましたね。
ここでもって、私は基本的な
姿勢です。今日の国際
関係は核兵器を持つ国を中心として動いています。この国際
関係は定着していると言ってもいいでしょう。なるほど国際
関係は力が支配します。しかし、その力が核兵器ということでは、いつまでたっても核支配の悪循環はなくなりません。どこかでそれを断ち切ることが必要なんです。
世界で唯一の被爆国である
わが国は、この核の悪循環を断ち切るためのリーダーシップをとるべきではないでしょうか。被爆国だからこそ、
世界の
国々にさきがけてその運動をダイミックに起こすべきではないのでしょうか。それがわれわれ政治家の悲願であると確信いたします。その努力を迫力をもって続けるべきではないのでしょうか。私は決議には、まずそうした理念を高く掲げるべきだと考えます。
次に、具体的な提言です。たとえば核保有国は核弾頭を解体して、エネルギー源として
世界の平和利用のために放出せよということです。現在核兵器は一面においては開発競争をエスカレートさせていますが、同時に、核は決して使ってはならない人類破滅の兵器であるということなんです。おわかりだと思います。社会党のさっきの羽生
先生の問題も出ました。だけれども、与党である私が、ましてもや、かなりいろんな支援者から核防
条約反対、反対と私は言われています。きょうも電報が何通も来ております。これは大変なことだ、自民党の中においても。使ってはならない兵器、核兵器、核弾頭を解体してエネルギー源として
世界平和、平和利用に放出する、これが実現できたら本当にすばらしいことです。その実現に向かって
わが国が訴え、行動するのです。これまで
政府は国連
総会などでこのような具体的提案をしたことがあるでしょうか。いろいろとスピーチはなさいました。でも核弾頭を解体してそれを平和利用の資源に使おうじゃないかという、
日本だからこそそういうことができるんじゃないんでしょうか。
日本だからこそそういうことが言えるんじゃないでしょうか。国際
会議でもってパンチのあるスピーチを、
各国に働きかけたことを、そしていままでなかったとしたら、どうか
外務大臣、国連
総会でもどこでも行って、核の全面禁止ももちろん大切なこと、それをしなきゃならないけれど、まず核弾頭を解体して人類平和のために利用しようじゃないかということを
日本の国から提案したらいかがですか。
第三に、非核三原則の現実的
修正です。私は、そうした前向きでもって現実的で具体的な内容を盛り込んだ決議を参議院の自主性、見識の上からもぜひやっていただきたい。すべきだと私は考えます。私は、そうすることが核防
条約批准のための三つの要因にも沿い、
わが国の安全保障、原子力平和利用の保障問題を含めた国民的合意が得られやすいのじゃないかと考えます。
外務大臣、
答弁もらいますと時間がなくなりますから、私はこのまま提言します。これまで述べた私の提言をもし受け入れてくれないならば核防
条約の批准に対して反対をしなけりゃならないのです。どうか私の言っている――一部の不平等
条約だとか、あるいは批准は慎重にしなさい、そういう一部の慎重派の
人たちと私は意見が違うんです。私の提言が入れられることによって、慎重派のお考えの皆さんにも少しでも参考にしていただきたい。そして私も一生懸命説得に努めますから、どうかこの席でもって、核防
条約批准ということについて与党も野党も一緒になって決議文を出して、附帯決議を出して、
三木総理にも政治生命をかけていただいてやっていただきたい。
時間がありませんから、もう一度だけ最後に再確認しますが、非核三原則の
修正が第一。これは
委員長にもお願いしました。第二項、いま私が申し上げました核弾頭解体論、そして
世界平和のために資源として使おうじゃないかという呼びかけを
日本の国が先頭になってやるということを附帯決議の中につけていただきたい。そして
三木総理にこの
外務委員会に来ていただいて、皆さんと手を握って、どうか
日本の国は核防
条約が批准されなければ
世界的信用を失うんだということを一言述べてもらいたいということをお願いいたしまして、私の質問を終わらさしていただきます。声が大きいのは生まれつきですからお許しください。どうもありがとうございました。