○小
巻敏雄君 あなたのお答えによれば、除きにくい核種があるということは、別に微量のものに対しては交換塔の効果も及びにくいという
ようなことを言われているんだと思うわけですけれ
ども、まあいずれにしても、この点については、結果がそうなっているから、それについていろいろな理由を私は推理されている
ように聞こえて、確かな科学に基づいて、きっちりとした納得のいく
答弁とはとうてい思うことができないわけであります。私は、それをあなたがそう言われればびっちりと学問的に否定するという
ような根拠をいま持っておるわけではありませんけれ
ども、あなたの方が証明なさるべきことは、これはやっぱり自然水から通常考えれば、ずっと不純物としてセシウムもコバルトも含めて除去されて、よりクリーンであるべきものが同
程度であるという場合には、ほかの理由があるという疑いは消えない。この問題については、その
姿勢を持って、推理小説で片づけたりしないでやってもらわなければならぬいうふうに思うわけであります。この表もいろんな角度から私も見せてもらったわけでありますけれ
ども、この核種分析比較表というのをこう見ますと、十一月段階の採取をしたものと二月五日段階に採取をしたもの、四月九日段階に採取をしたものと、それぞれセンターないし団がやっておるのでありますけれ
ども、ここの数字というものがナンセンスなら、もうこんな表は出さない方がいいわけなんですね。あなた方の出されたこの比較表によって数字を読んでみますと、コバルト60については、十一月も二月も四月も非常に一定のオーダーで数値があらわれておるのであって、安定をしておるのであります。ところがセシウムについて見ますと、非常にその都度値の変動が激しいわけであって、これは一体どういうことなのか。強いて言えば、セシウムが後の方で減ってきたという
ようなことがあるなら、セシウムに対してはイオン交換樹脂の浄化能力がよく効いて、コバルトには効かないから、コバルトの量が変わらないというふうな推理もできるわけであります。そういうことになって、この数字はいろんなデータを提供しておるわけでありますから、それにはさまざまな要素があるでしょうから、それぞれの要因について当たってみる必要がある。一定の結論を設けて、その方向へ向かって推理をしてはならぬと、これが分析をする人たちの態度であろうと思うわけです。そうなっているでしょう。十一月、二月、四月、コバルト60の方は、まあ大体数字が、しかもセンターのやった
調査も、
事業団のやった
調査も、誤差まで含めてほぼ同じ数字が出てきておる。十一月のものが一・四プラス・マイナス〇・〇三とセンターがはじき出せば、同じく
事業団の方も一・四〇プラス・マイナス〇・〇二一とはじき出しておるのであります。それが五月採水のものについての
調査は、センターがはじいたものは、二・二プラス・マイナス〇・〇四、こう出てきますと、こっちの方もコバルト上がりまして、検査のやり方によるわけですか一・九二、やっぱり二近い数字になって、そうして誤差の方も大体合致をしておる。それが四月九日、採水したものについてながめても二・二プラス・マイナスというふうに
事業団のものが出ておって、大体二という
ようなところで、少しくコバルトの方は高い数値がだんだん出る
ようになっておりますけれ
ども、大体安定をしたものなんですね。セシウムの方は、これが非常にぶれが大きくて、しかもセンターの
調査と団の
調査の値が非常に違うわけであります。こういう点をながめてみましても、はなはだもって御
説明が
一つの作文に聞こえてきて、端的に数字が語りかけてくるものと提供する問題を一方に片寄せて
説明をされておる
ように思われるわけであります。その点については、この数字が一体イオン交換樹脂の効果をどの
ように物語るものなのか、あなた方が読まれたところではどうなるわけですか。