○橋本敦君 相澤さんは、この問題について、いま地元の鳥取で次の総選挙を目指してがんばっておられることは人承知のとおりなんですけれ
ども、そういう状況があればこそ、いまおっしゃったように、求められて書かれたと、こういうことでしょうね。相澤さんは、週刊朝日の座談会でも、あるいは地元の演説でもいろいろなことを言っておられるんですけれ
ども、ある人が、相澤さんは演説でこう言っているけれ
どもどうなんでしょうかと
——これはロッキード問題でわあわあやってますからね。ということで演説のテープなんかも持ってきて聞かしてくれる人もあるのですけれ
ども、そのテープをよこした中で、相澤さんは、そこでその三人の話というものはですね、ということで、田中、後藤田、相澤のこの三人の問題に触れられておられる。そういう中で相澤さんが言っておられるのは、
国防会議が始まる前になりまして田中総理が後藤田副
長官を呼んで、
防衛庁はこう言っているんだけれ
どもどうだと言われて、後藤田氏は、
国産でやむを得ないでしょう、それじゃ大蔵省どうなんだと、今度は隣にいた私を呼んで入ってまいりまして、私は
意見を聞かれた。私はそのときに、もう大臣にも相談してあったものですから、
防衛庁がぜひ
国産してほしいと言うならやむを得ないという
意見になっておりましたので、やむを得ないと、総理それはやむを得ないと思いますと、こう言ったと。ただ、何でもかんでも
国産だ
国産だというのはこれは財政当局の
立場から言って問題があると思いますと、こう言っただけだと、こういうことを演説なさっているんですね。だから、相澤さんは
PXL問題について、これは
国産を
前提とした研究開発は認められない、
PXLの
国産は認められないよということはどこ見ても出てこないのです。相澤さんを実際
証人に呼んでお尋ねすればもっとはっきりしますけれ
ども、いままで私が調べた限りでは。しかし、いま
政府答弁なり
証人その他で明らかなように、相澤さんは、T2、FST2改の
国産は結構です、しかし
PXL問題はいけないと、こう言って、総理がそれを受けて、
専門家
会議で検討したらどうかと、こうなるんですね。
PXL問題は全然言われない。もし仮に、そんなこと、
PXL問題は相澤さんは言ったことがないんだと、仮に
証人に立って証言しておっしゃるなら、これは事実に反すれば偽証になるし、それが事実だとすればいままでの
調査が間違いだと、こうなってくる。どうしてもこれははっきりきわめなきゃならぬと私は思うのですよ。
しかし、ともかく私が
長官に申し上げたいのは、このようにして相澤氏をめぐる問題というのは、また事実
関係、
証人も呼んでいませんし、決着がついていないんですが、たまたま久保次官が発言されたことに関して
長官が釈明という形で、久保次官の発言はこれは事実誤認だというようにおっしゃるならば、これはやっぱり私は、いまこの手紙を私が
お話ししたように、選挙区に、後援会機関誌で登載をされ、手紙に添えて出されるということに使われておるというのは、そういうことに使いたいからあなたに頼んだんでしょうけれ
ども、いま
長官が、まさにこの
PXL問題の
疑惑は晴らさねばならぬと、黒白はつけねばならぬと、晴らすために
政府も
防衛庁も積極的に
努力を惜しまないんだと、こう言っておられる重要な
立場にあるときに、このように「久保次官記者会見時における事実誤認に関する釈明」ということで、人間の記憶というものは案外に不確かなものだというような文言で、久保次官の発言がまるまる事実誤認だというような
趣旨に読み取れる手紙をお出しになることはいかがであろうか。久保次官の発言というのは、いま私が確認したように、まるまる事実誤認と言っては久保さんにかわいそうだ、そういう性質のものです。しかもこの手紙が、相澤さんによって、この機関誌の中で、久保次官からもわび状が来ました、
坂田防衛庁長官からこのような釈明書が来ましたと、こういうことで皆さん御心配いただきませんようにということになっていくと、
長官、あなたがお書きになった手紙は、ちょうどシグ・片山がクラッターあるいはエリオットの宣誓供述書を潔白証明で持ってきたように、あなたのお書きになった手紙が相澤氏の潔白証明のようなことで彼の選挙運動に使われている、こうなっているわけですね。いま、まさに
PXL疑惑を追及している、その焦点に立って
政府を代表して
答弁なさる
立場にあるあなたが、このような手紙をお書きになって、このような使われ方をするのは私はこれは遺憾ではないかと、こう考えているのですが、
長官はどうお考えですか。