○野末陳平君 この
事件、つまり
ロッキードとどう
関係があるかなんてわかっちゃったらこれはもうお聞きしなくてもいいわけなんでね、その辺を当然そこまで、つまりこれをコンピューターを変えたといういろいろな事情についてまでそちらが関心をお持ちかどうか、当然お調べだろうかと思いながらも、その事実
関係をお聞きしているのですがね。弱りましたね。実は、じゃあ改めて私の方が調べている範囲をここで紹介しますからね。まさかそんなことないでしょうが、もしお調べでなければ当然この辺も調べてほしいとお願いすることにします。
アメリカのユニバック、これは本社ですね。で、販売その他を受け持つのが
日本ユニバックという会社なんですね。この
日本ユニバックという会社は資本金の三分の一が三井物産なんですね。それでもちろん本社からコンピューターシステムを輸入する場合の間に介在する代理店が当然これが三井物産なんですね。で、この辺はもう
通産省がもう認めている問題ですから間違いはないんですがね。そこで全日空がユニバックに決めたことで、三井物産は当然アメリカの本社からシステムを輸入するわけでしょう。で、輸入の手数料が当然入るわけですね、輸入マージンですね。で、
通産省に聞いたら、これは輸入マージンがどれくらいかということは、物によって違うから一概に何%とは言えないという返事をもらいましたけれ
ども、少なくもこの商売は十億を下らない商売で、当時、去年大体この話が内定したときに
——もちろん
ロッキードの起きる前ですけれ
ども、非常に大きいビジネスとして業界では評判になっていることなんですね。ですから周知のことなんですが、そこで物産の手に入るマージンも決して少なくはないだろうと
——これは想像ですよ。で、いわば全日空としては、まあユニバックのコンピューターを買うことで三井物産にもうけさせたと、俗に言えばそうなるわけですね。で、ここから私の
調査がどこまでそちらと合っているかどうかが関心だったんですがね。私の
調査では、全日空がこのいままでの日立にかえてユニバック、いままでの日立じゃなくて、全日空がユニバックのこのPNR方式リザベーションシステムというのに変えるについては、大庭社長から若狭社長にかわるその
時点から、そのころからすでに導入の約束がなされていて、いいですか、それで四十八年の十一月からはもう具体的な
段階に入っているんですね。ユニバックの方では、その売り込みを開始したのが四十八年十一月だと言っているんですが、私の
調査では、もうそれ以前にすでに日立からユニバックに変えるという約束ができていたと、こう聞いているわけなんです。そうなりますと、要するに全日空がDC10のオプションを結果的にキャンセルしたその埋め合わせを三井物産にしてやったことになるですね。その見返りとして要するに三井物産に、まあ何といいますか、輸入を依頼した形でユニバックのコンピューターを買うと、こうなるんですよ。ですから、あくまでもここは私の推測ですけれ
ども、物産の顔を立ててDC10の損を埋めてやると、これで貸し借りなしという取引にこのコンピューターのシステムが利用されていると、こう見ているわけですね。で、そこをこれが今度のいま問題になっていますDC10のオプションがあったないとか、あるいは三井物産も歯切れの悪い証言をしたり、その辺がぼくは絡んでいると、こう見ているんです。で、あくまで推測を事実と言うわけにいきませんから、この話がこのユニバックのコンピューターシステムを入れて導入していく、その話がいつごろから出たのかなと、私の聞いたところで、調べたところで果たして間違いないのかどうか、そこを改めて調べてほしいなと、こう思うんですけれ
ども。