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説明員(内海倫君) いま仰せのように、四十七年の十月に了解事項ができまして
専門家
会議が発足いたしましたのは八月でございますから、その間十ヵ月を要しておると。これにつきましては確かに理解をしていただくのにはなかなか困難かと思います。ただ、いままでも私御
答弁申し上げておりますように、いろいろな事情を申し上げてみたいと思いますが、まずこの了解事項というものが、突然というと
言葉は適当でないと思いますけれども、議員懇談会におけるいろいろな論議の末にでき上がったものでございます。これをどう具体化していくかという問題は、当時非常にむずかしい問題であったと思います。たまたま私はその当時はまだ不在しておりまして、その当時の事情までは明らかにはいたしませんけれども、いろいろ
事務当局の方で検討したことは事実でございます。
年末になりまして事務局長が交代いたしまして、私の手によりまして翌年一、二月からいろいろさらに検討を進めました。検討を進めましたが、端的に申し上げまして、私のところにおりますごくわずかな人間によりましていろいろ仕事をやるわけでございますが、
考えなければならない問題としまして、この
専門家の
会議というものを基本的にどういうふうな性格でとらえるべきか。これはもう大変むずかしい問題でございまして、いわゆる審
議会風なものとするならばこれはやはり
法律の基礎を必要といたします。しかし、了解事項で
専門家の
会議を設けるというふうな基本的な方針が、方針といいますか、基本的な合意がなされております。これに基づいてつくるとするならばどういうふうなものであるべきか。いろいろ検討いたしましたが、これはやはり事務局長が資料収集ということの仕事をやるため、事務局長の職務権限の
範囲内にとどまるものであろう、こういう理解のもとで基本的な
考え方を
決めたわけでございます。
さらに、これにつきましてどういうふうなことを
専門家の
皆さんに検討をお願いすべきであろうか。これもいまになりますときわめて端的に言えることでございますけれども、これをどういうふうに定めていくか、どういうふうにしぼっていくか、いろいろ検討しあるいは論議をいたしまして、結局問題は、大蔵と防衛の間でいろいろ論議をしておる問題というものは、国産を前提とする
研究開発に着手するということを、一方はぜひ着手いたしたいと、
研究開発に着手したいと、他方は先ほども
答弁がありましたように、諸般の事情を
考えれば適当でないと、こういうふうな
考え方でございますから、結局焦点をそこにしぼって、国産を前提とした
研究開発に着手することは是か非かということに問題をしぼりました。さらに、輸入を含んでというふうな問題もございますので、これの
関係をどういうふうに理解すべきか。
次いでどういう方々にお願いをするのがいいのか。これもいろいろ巷間伝えられておりますように、こういう問題の
専門家というものはそれ自体非常に少ないものでございます。といって、今度は本当にこういうものを運用面からも技術面からも理解できる人ということになれば、やはり防衛庁またはその
関係者あるいはその
関係企業の方。そうしますと、これは客観的な
立場で問題を見てもらうためにはそういう向きはやはり排除して、厳正、客観的な
立場で意見を
出し得る人を選ばなければならない、こういう問題でそういうふうな
基準を定めました。さらにどういう方をそれではそういう人として選ぶべきか。これはそういうふうになりますと、非常に人の数というものが限定されてくるわけでございます。その中でいろいろお願いをいたしました結果、やはりいろんな事情で容易に引き受けていただけないような事情もございました。結局最終的には八名の方にお願いをいたしましたけれども、その一回目を開いた後、一名の方はほかの事情でやめられましたけれども、そういうふうなことで非常にお人を得るということにも私どもは苦労をいたしました。
こういうふうなことを申し上げておりますと、それだってやるつもりになれば簡単にできたじゃないかと、こうおっしゃいますけれども、やはりこういう手順を追いながら検討いたしますとどういたしましても日数がかかる、こういうことが私が率直に申し上げます理由でございます。