○
小林(信)
委員 私が聞いたのは、一市でなくて鹿児島県の
教育委員会が毎年毎年このつづり方コンクールをするのだそうです。ところが、そのコンクールに参加をする場合に、先生とか
父兄とかが非常に修正、添削をして出して、真実の子供たちのつづり方でない、そういうものを依然として行っているのは
教育的な価値がない、だからそういうものを本当に実のあるものにしたいというふうな考え方から、一遍、いわゆる
主任さんですね、教科
主任のところへ持ってきたけれども、
主任さんが、そういうことを皆さんと一緒に検討をして、そういうものには参画しない方がいいじゃないかと。これだけのことなんですね。これがすぐ訓告になる。どうですか。そういうところに鹿児島県
教育というものがあるということに私は驚いたわけなんです。そこの
教育長さんに私は聞きました。どういうところが悪いのですかと言ったら、参画をしないからということなんですね。参画をしないということがなぜそんな懲罰に当たるのですか。本当に
教育長さんと話し合いをするとかいろんな方法があるのでしょう、すぐ懲罰へ持っていく、その懲罰も、訓告という名前をつけたり、しかも減俸をするとか昇給停止をするとか、こんな過酷な扱いというものはほかのところにはないじゃないですかと。それについては何にも答えずに、最終的には、
父兄が大変に騒ぎましたからということなんです。それから私が、
父兄の手前先生を処罰して
父兄を納得させたのか、こう言いましたら、それには黙って答えなかった。とにかくこういう一つの事例からしても鹿児島県の
教育には暗いものがあるのですよ。めったに
教育長を批判したり、あるいは
教育行政に意見を出したりしたらどんな目に遭うか、これがいまの鹿児島県の
教育の実態ではないか、こうも私は考えられるわけなんです。そういう中からこの
主任制度の問題も私は必ずしも文部省が考えておるような方向で仕事が進んでいないのではないかと思うのです。その問題について文部省の御意見を承りたいのですが、これは実際重大問題ですよ。すぐ法律を引っ張り出してきて、勤務成績が悪いから訓告をする、そして減俸する、昇給停止はする、こんな仕打ちをされて
学校の先生たちがどういう心境でいるかおわかりになると思うのです。
それから、時間がありませんから残念ですが、これも大臣にお聞きして話を進めるのが一番いいのですが、山中
教育長は、このことにつきまして私どもがいろいろ尋ねたのですが、全国
教育長
会議で大臣から非常に懇篤なお話を承りました、これは親たちにも理解をしてもらうくらいに
努力して、そして理解の徹底を期して実行してほしい、こういう話がありましたと。私は参議院で大臣と久保先生との話し合いを聞いているときに、大臣の声がふるえたときがあったのです。したがって、大臣は
主任制度をしくという問題については相当われわれの想像しがたい心境にあったかもしれません。ではないかと思います。そういう心境を
教育長
会議でもって述べられたと思うのです。だから山中
教育長はそのことを言いました。親たちにも理解をさせるような、そういう
努力の中でこの仕事は進めなければいけないということを言われました、
教育委員長会議が続いて行われましたが、そのときにもそういう意味のお話がございました、さらに次官通達にも懇切丁寧、詳細にわたっていろいろな御注意がありました、それを私どもはよく遵奉して、理解を高める中でこれを実行していきたい、口ではこう言っています。しかし、私は、川辺という郡の中の一つの町村で、まず第一番の四日の日に管理規則が制定をされたという話を聞きまして、そこへ参ったわけです。そのところへ行きませんが、
教育事務所長さんに会いまして、大変に早いのですが、本当にあなたはよく理解してもらってやったのですかと聞きましたら、もう時間的にないのですからね、二十七日に鹿児島県の
教育長さんが集められて、山中
教育長から伝達を受け、そうして四日ですから、理解も話し合いも何もないままになされたというふうな事実から、何にも答えなかったわけです。で、私がその
教育事務所長さんに、
教育長はどういうふうな話をしましたか、これは管理規則でございますから、そんなこと文句ないんだ、いま文部省が
指導しておるような、そういうことで事実はほうって進んでいくわけですが、実際に私どもと話をする場合には、文部省はこう言っています、よく理解し、納得さして、そして
主任制をしきなさいというのですが、実際においてやっておらない。こういうものがやはり、文部省はこう言っている、
文部大臣はこういう気持ちだというんだけれども、実際は本当に形式一点張りで、これはもう法律がつくられたんだ、だからもう何も法律を、一々皆さんの納得、理解を得てまで進めなくてもいいんだ、こういうような仕打ちがされているわけなんです。そこに、鹿児島の先生方の納得できないものも出ておるわけなんです。私はそういう事実をつかんでまいりましたが、これは大臣、あるいは初中局長、どういうふうにお考えになりますか。