○手塚
説明員
先生御
指摘の点でございますが、巷間よく六
段階方式と言われていますのは私
どもの方から申しますと余り
内容をあらわしていないので、不本意でございます。
恩給、現在のような社会経済情勢でございますと、やはり年々他の
年金並みに増額措置を図らなければいけないわけでございますが、その際の指標といったものはどういったものによるか、これはきわめて重要な問題でございます。御存じのように四十八年から総合的な指標として国家
公務員給与そのものの
改善率を持ってきているわけでございますが、その前には審議会方式と申しまして、
物価と
公務員給与をアレンジした中間比的なものをとっておりましたし、そのもっと前を申しますと三十七年まではむしろ
公務員給与の上がりそのものに即して上がってきたわけです。したがいまして、その四十八年から国家
公務員給与そのものを指標としてとりましたので、できればかつてのようにもう少し近い形で国家
公務員給与の上がりを反映することができないか、
平均のとり方として
一つの率にあらわすというとり方も確かにございますが、もう少し
給与の上がり方に即してできないか、そういうことを研究いたしまして、結果として統計的な手法も使いまして、統計学上回帰分析と申していますが、そういったものを当てはめることによって別の形の
平均を出すことが技術的にできるのではないかということで踏み切ったわけでございます。その際、そういった別の形の
平均と申しますのは、国家
公務員の
給与を大体毎年分析してみましても、率と額、それを組み合わせたもので大体表現できるということは言えるわけでございます。
ただ、
現実には現職者に対する
給与の
改善、きれいな線に必ずしもなっているものではなくて多少のでこぼこ、あるわけです。それを
一つの
平均として写しとるわけですが、ただたまたま昨年の人事院の現職者に対する
給与改善、これはかなり、
先生方も御存じのように管理職の者については低く抑えるといったような勧告になっておりまして、実はその辺が手法としてとる場合に
一つの線であらわすとかえって
実態と乖離してしまうという点が見受けられたわけでございます。それでこの辺工夫しまして、かつまた、実は一昨年の概算要求で三
段階というものを出しました。これは六
段階と言われる根拠になっていると思いますが、あの三
段階は確かにグループを分けてそのグループの中では
一つの率とやったわけですが、今回はそうではなくて、修正するにしてもなだらかに修正していくという措置をとっているわけです。連続していくようにしているわけでございます。そういう
意味でたまたまなだらかに変えていくところで数値的に多少
変更していかなければいけないということで、結果として六つの指標になるように見えますが、基本的にはいま御
説明いたしたようなことでございまして、したがって、それぞれの区分の接点の周辺であればほとんど差はないわけです、どちらを使いましても。そういったものになっているということを御認識いただきたいと思います。
それから、御
指摘の人数の点でございますが、いま言ったような点を前提としていただいて、なおかつ強いてその該当する分で分けるというふうにいたしますと、私
どもの方の文官でまいりますと、一番下の方の指標を使う部分が一万一千六百七十名、それからその次のグループを使いますのが一万二千八百二十八名、それで私
ども中心として使っています標準グループですね、真ん中の三等級から七等級といった点ですが、それを使いますのが大多数を含みまして十一万四千三百九十三名、大体そういうことになっています。