○寺前
委員 最初に、
健康保険法の一部
改正についての
質問をいたします。
この間、本
会議で、
体系立って
総理大臣を初め
厚生大臣その他の方々の御回答をいただいております。詰めてもう少しやりたい点もありますが、時間の関係で、きょうは
予防接種法についても
質問をいたしますので、重点的にお答えをいただきたいと思います。なお、当
委員会においては石母田
委員なりあるいは
田中委員の方から本格的論戦をやる予定をしておりますので、私は周辺の問題について触れてみたいというふうに思います。
いま
村山委員に最後に
局長さんから一部
負担の問題の意見が出ておりましたので、その問題を引き続いて私もそれじゃと思って最初に聞いておきたいと思うのです。
今度の法
改正で一番焦点になっている
一つは、一部
負担が余りにも大きいじゃないかという問題であります。初診時の一部
負担二百円が六百円にされる、入院時の場合に一日六十円が二百円にされて、しかもいまは一カ月であるというものを六カ月問にわたってやる。金がなければ入院できない。せっかくふだんから高い
保険料を払って、そして万一のときを考えておる人々に対して、保険あって
医療は存在しないというような事態をこの面からもつくっていくことになるではないか、これが一番の批判の中心になっていると思うわけです。ところが、いまの
局長さんの御
答弁を聞いていると、これは御理解いただけるという
お話がございました。
私は
大臣にお聞きしたいと思うのです。果たして御理解をいただけるという性格なのかどうか、この一部
負担が。なぜかというと、現に私
どももこれについては撤回をしなさいということを本
会議で言いましたが、他の党の諸君も同じ問題を提起しています。しかも自民党さん自身が、けさほど私たちに対して御提示がありました。その御提示を見ると、初診時一部
負担は四百円にする、入院時一部
負担は一日百二十円とし、これを支払うべき期間は現行どおり一月にとどめる。そうすると、私
どもだけじゃなくして、すべての党がこれについて理解しないという態度が、中身に差はあっても出てきている。この
時点に立って
厚生大臣として、
局長さんは御理解いただけると言われたけれ
ども、どの党も理解できないということを具体的にもう表明をしてしまっている、それでも理解がいただけると思われるのかどうか、これが
一つ。
それから、いま出されてきているこの修正です。自民党さんのこの修正によると、七月
実施としての金額は初診時八十五億が四十三億円になる、入院時は二十六億円が五億円になってしまう。そうすると何ぼになるのですか、六十何億円ですか、という
財政上の、
財政計画に影響を持つわけですが、百五十億からの予備費があるからその程度のことは処理することができるとおっしゃるのか。それとも弾力条項、
国会の法律の審議事項外にあるところの問題、そこへ持っていってそれじゃそのことの相談をしようということになるのか。一体、こういう修正をわれわれが出した場合には、
厚生省としてそれじゃ
予算の編成の面からいったらどういうふうに
対応されるつもりなのか。私は、この法律がきわめて遺憾だと思うのは、弾力条項が
保険料の料率アップについては存在しているために、全面的にこの保険の問題について
国会で、法律面だけでやっている限りでは出てこない面があるから、ですからこれが相関関係になって、法律面でこれを削ったならば弾力条項で影響せざるを得ないんですということになってしまうのかどうか。それとも別途に国家の
予算を組んででもやらなければならないというようにおっしゃるのか、私は
厚生大臣に聞きたいと思うのです。
もう一度言います。それはすべての党が理解していないという事実、御理解いただけるという判断に
局長さんは立っておられる、このことをどう思われるのか。第二点は、修正をやった場合には、これは収支バランス問題も関係する問題だけに、一体その場合には法律事項でない弾力条項その他のところで解決をされるというのか、予備費の中で解決されるというのか、どういうことになるのか、御見解を聞きたいと思います。