○野津
政府委員
先生の御指摘ございましたように、この転地療養あるいは、すでに、その
指定を受けております
地域の中での医療という場合には、非常に環境もよくないというところで治療を受けるということが、果たして効果があるかどうかというのは非常に大きな問題だろうと私
ども受けとめております。
ただ、これらの
患者さんが、より空気のきれいな医療機関で治療を受けるというふうな場合に考えられますことといたしましては、
先生の御指摘ございましたような、いわゆる転地療養という
考え方でございますけれ
ども、
一つは、ただいま御指摘がございましたような医療機関から医療機関に移る、いわゆる移送というふうな
一つの医療給付の中での
考え方が
一つあるわけでございます。それからもう
一つは
先生、御存じのとおりの
公害保健福祉事業の中にやはり転地療養事業というのがございまして、現在のところでは、いわゆる集団で六泊七日というような短い期間でございますけれ
ども転地療養するということが、
公害保健福祉事業の中でも、あるわけでございます。ただ、御指摘がございましたような、いわゆる
患者さんで、ある医療機関から次の医療機関に移られるという
考え方がいいのか、あるいはまた自宅から医療機関に移るという
考え方がいいのかというふうな問題もございますし、また
一つには、これをいわゆる医療給付として取り上げるのか、あるいは
公害保健福祉事業として取り上げるのかというふうな問題が残っているわけでございます。
ただ私
ども、実際にその汚染
地域の中の医療機関で治療を受けるよりも、環境のきれいな医療機関で治療を受ける方がより効果的であろうということにつきましては十分、認識をしているところでございます。実際に、そのような事例を取り扱ったことのありますところのデータな
ども、いま収集させていただきまして、この取り扱いをどうするかというふうなことにつきましては、この医療が十分、受けられ、また健康を回復するということを前提とした形で、この
制度に取り組んでいきたいというふうに考えておりまして、いま、いろいろな問題点の詰めを行っているところでございます。