○工藤良平君 大変前向きの御
意見ですから、ぜひ、たばことか、あるいはイグサとか、食用作物以外のものにつきましても
——いまこの手持ちがふえている米を減らすということについてはもちろん問題はありましょうけれども、やむを得ない措置だということを考えてみると、通年施行なりというものもあわせながら、いま言った食用作物外のものについても、それで対策を講ずるということは
農民の方々も望んでいる地域もあるわけですから、ぜひ御配慮していただきたい、こういうように思います。
それから次の問題ですが、これは、この前も
志苫委員がかなり時間をかけて御質問いたしました
超過米の問題でございます。
私は先日、これはある自民党の方の資料なんですけれども、これを見まして、この中に、残量米は
政府においてこれを全量買い取ると、こういうような実はチラシが出ておりまして、末端に参りますと農協で大変混乱をしている傾向があるわけなんです。これは、
政府において買い取るということをも含めて
検討する、ということを私どもは、実はこの
委員会で確認をしておるわけで、
農林省としてはそういう気持ちかおありになるということは大変ありがたいことなんで、そうあってほしいと思うんです。が、いまそんなことを言ってしまうと、いま
食糧庁が出している、できるだけ自主流通のルートに乗せて、ということが崩れてしまいますから、それは口が裂けても言えないのじゃないかと私は思ったんですけれども。こういう文書が出ているのですが、それは恐らく間違いだろうと、買うということをも含めて来年の四月ごろまでには考えたいということなんだと、私はそういうふうに
説明をしたんですけれども、この点をひとつ事実問題として確認をしておきたいということが
一つです。
それからもう
一つは、予約限度
数量の県間調整の問題が迫っておると思います。私も先日資料をいただきまして、あらゆる角度から
検討してみたわけです。限度
数量の割り当て
数量から、
生産高から、反当収量から、さまざまな角度から二晩かかって計算機で計算を仕上げてみたんです。仕上げてみますと、かなり県間のアンバランスが、四十六年から五十年にかけての予約限度
数量の中にある数字が出てまいりました。私は何県がどうの、こうのということは言いません。全体的に見て、非常にアンバランスがあるということだけはこれでかなり明確になってまいりました。それはどこに原因があるのかということで見てみたんですが、もちろんそれは反当収量にもよりましょうし、いろいろあると思いますが、
一つには私は、減反
政策にきわめて積極的に
協力をしたところがむしろ余りよくないという数字が出てまいりました。これはおもしろい数字だなと思った。それはなぜかと言いますと、
協力したものですから、一四〇%も一五〇%も
協力したところがあるんですね。最初
政府が限度
数量を割り当てた、余り
協力し過ぎて、たとえば十五トンの限度
数量の割り当てに十トンしか出なかったと、まあ極端な例ですよ。たとえば十五万トン割り当てもらったのに十三万トンしか出なかったとか、あるいは十二万トンしか出なかったという数字が出てきたわけですね。それが四十六年、七年と続いて、ところが八年、九年と緩んできたわけですね。減反
政策緩めました。それにあわして数字が緩んできて、急速にその地域が、きわめて
協力したところが、この際緩んだからということでもとに戻った、
生産が上がった。ところが、限度
数量というのはその以前からの推移によって出てきたという数字が、実は五年間を私は平均をしてトータルを出してみると、かなりそういう面が表面に出てきているような気がいたします。これはまあ私ごとで明確には申し上げませんけれども、確かにそれがあるんですね。ずっと拾ってみました。
ですから、この際私は、いま、この限度
数量が緩んで
——減反が緩んできて、限度
数量も数がふえてきましたですね。七百六十万トンが八百八十五万トンまで、こう緩んできたわけです。そういうことになりますと私は、ここでもう一遍あらゆるデータを駆使して、
一つの線を引いてやらないと大変な不公平が、もちろんいい米をつくっているところは自主流通米で流せばいいのですけれども、なかなかそうはいきませんから。同じ米をつくった農家の中で四苦八苦ねじりはち巻きで売り込まなきゃあならぬというところと、平然として腕を組んで一万五千五百四十五円で買ってくれるというのとではずいぶん大きな差が実は出てくる。かつて足らないときに、強権で取り上げていったときには、なるべく割り当ての
数量を減らしてやみ米を流すという傾向でありました。いまは逆に割り当て
数量をよけいもらって、そうして
政府に売ろうという実は逆現象が起こっておるわけですね。ですから、私はそういう意味でもう少しこれを全部洗い直してみる必要があるのじゃないだろうかという気がいたします。
で、そういう矛盾を考えてみると、ことしの場合には
農林大臣、いまは口が裂けても言えないでしょうけれども、最終的には全量買わなければならぬという、このパンフレットには流れておりますけれども、本心としてはやはりそういうことにならざるを得ないのではないかという私は気がするのですけれども、そういう点についてひとつ御見解を伺いたいと思います。