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杉山善太郎君 時間がありませんので先に進みまするけれ
ども、ずばり申し上げまして、
開発と
規制といいますか、まあ安全というものに二つのスタッフをつくってみても、現在の
原子力委員会と、そしてそのもとにおけるやはり
安全局ですか、そのスタッフが、人員構成からいって、ある一定の関係の方々がおられると思います。そして、
安全局ができれば、その
原子力局から
安全局というものができて、そしていろいろと人事の入れかえはあろうと思いまするけれ
ども、それが外の側から見て、形式的には
安全局ができたといっても、結局これは中間的な存在なんですよ。なぜかならば、本当にその
原子力行政懇談会が
法律的な根拠を持とうと持つまいと、必要に応じて存在をしておるのでありまするから、やはり
有沢私案はたたき台であっても、またその対案であるところの田島
先生以下の対案があっても、いずれ時間をかけて
結論が出た場合については、やはりそういうことを展望の上で、ごく最近の将来を
考えてみるならば、いまの
安全局というものは、これは古くして新しい言葉で、やはり急がば回れという論理からいっても、急ぐために急がなくてもいいんだという私の
意見でありますが、これはお答えいただかなくてもいいのであります。
そこで、先へ進みます、あと時間も幾らもありませんから。これは紋切り型でありまするけれ
ども、実は私は百二十分という用意をしておりまするけれ
ども、三分の一にも及びませんけれ
ども、重要な
ポイントでありまして、私はこの点について大体私の持ち時間が終わると思いますけれ
ども、私は新潟県地方区選出でありますが、柏崎の刈羽、柏崎の二つの市・村にわたるこの
原発の問題についてでありますが、やっぱり私はこれを見て重要なことだと思いますので、ひとつ申し上げておきますが、柏崎
原発計画安全審査について、これは、実はやめられました
原子力委員会の常任的な役割りを持っておりました山田太三郎
委員がが、窓口ではなかったのでありまするけれ
ども、二十名の代表が来て、この
考え方である、われわれは、これをぶっつけるという形ではなくて、まあ
原子力問題に関心を持つすべての全国の反対体制の中で、少なくとも、その
原子力発電所の立地の地盤が劣悪である、地震予知地帯になっておるのだ、であるからこの点について宣言するんだというかっこうで持ってきておるのでありますから、私はこれを読み上げておきます。
原子力委員会、原子炉安全専門審査会は、五月二十三日、「第一二〇部会」(柏崎部会)を
設置した。
かつて、「電気が不足するから
原子力発電所が必要である。」「
原子力発電は、
石油火力発電に比較して安価であり経済的である。」「
原子力発電は実用段階であり、絶対に安全である。」と宣伝され、
原発建設は国策であるといわれていた。
しかし、現在、全国各地の
原子力発電所は、事故や故障続きでまともに運転されていない。このことは、昭和四十九年度の各
原発の稼動率がきわめて悪いことが何よりもよく示している。(関西電力美浜
原発-一三%、東京電力福島
原発一号-二六%、
日本原子力発電敦賀
原発-四八%以上電気事業連合会発表)さらに、軽水炉型
原発共通の致命的欠陥がますます明らかになってきている。すなわち、沸騰水型(BWR)は、一次冷却水のバイパス回路や緊急炉心冷却装置(ECCS)の応力腐蝕割れと、大出力化にともない顕著になる原子炉々心の燃料集合体の破損である。
また、加圧水型
原発(PWR)は、装置に減肉現象や穴あき現象を起し、すべて運転を停止している。さらに美浜二号
原発(PWR)では、福島二号
原発(BWR)同様、燃料棒の曲がりや破損事故が起き停止している。
このように、
原子力発電所の安全性や経済性はすべて破綻している。
また、高度経済成長政策の失敗の手直しのため、
原子力発電所建設の必要性も緊急性をなくしている。
さらに、
原子力船〃
むつ〃は、国の
原子力行政の無
責任さを余すところなく全
国民の前に晒し続けている。
重要なことは、
原子力発電所も
原子力船も、いずれも
原子力委員会や原子炉安全専門審査
委員会が安全であると判断を下しているにもかかわらず、事故や故障が起きていることである。
このことは、
原子力委員会や原子炉安全専門審査
委員会がいかに無能力、無
責任であるかを如実に示している。
柏崎では、昨年来から、
原発予定地の地盤が劣悪であること、東京電力が数値をねつ造し、また、
資料の書き換えをしていることが暴露されている。東京電力はこれまで五回にわたって炉心位置を変更している。しかも最後の炉心位置の変更は、昨年七月四日に強行された電源
開発調整
審議会の認可後になされている。すなわち、電源
開発調整
審議会決定の後に安全審査がされることが
原発建設の順序ならば、未だ柏崎
原発計画は電源
開発調整
審議会の決定すらされておらず、形式的にも安全審査は始められないものである。
いま、
原子力委員会や原子炉安全専門審査会がなすべきことは、これまで行なってきたことの
責任をとることであり、断じて計画を進めることではない。具体的には、現在起きている各地の
原発の事故の原因を明らかにすべきである。実用炉であるならば、運転実績を全
国民の前に示すことである。これが
国民に対する
責任である。決っして事故の原因をあいまいにして計画を先に進めるべきでない。
このことをなくして、
原子力委員会、安全専門審査会の第一二〇部会は、柏崎
原発計画の安全審査をする資格はないし、また、能力もないものと断言する。
我々は、計画を進めるための公聴会開催を認めない。
我々は、柏崎
原発計画の安全審査の無効を宣言する。
と、こういうふうに、これは一九七五年六月二十五日付でありまするが、「
原発反対 柏崎・刈羽守る会連合」、これは、柏崎というのは柏崎市であります。刈羽というのは刈羽村でありますが、これは市と村にまたがっておる連合体の中で、
原発反対同盟でいろいろ名前がついておりますけれ
ども、十一団体でこれが構成されておるわけであります。「柏崎
原発反対同盟代表」云々ということで、これは山田太三郎
委員が
原子力委員会の常任的な
立場におられたときに、二十名の代表がこれを、とにかく受ける受けないの
論議は別として、こういう事実があるということと、なぜ私がこの時点で――まあ時間がありませんから申し上げておきまするというと、本当にみんな、たとえば森山
長官が胸を張って、
原子力開発は国策である、
原子力開発に反対するものは
科学に挑戦するものであると言ってみても、既成事実はまごう方なくあるということで、さらに私は申し添えておきますが、たとえばあの四国電力の伊方の一号炉においては、やはり何か金属の巻尺で試運転中に故障があったということ、それとは別に二号炉、一号炉、そういうような問題について民主、自主、公開の原則の中で、何々を出してもらいたいというかっこうで
行政訴訟を起こし、地裁、高裁でもこれは出しなさいというかっこうと、そして、これは廃止してくれということについて、来年の一月、高等裁判所は現地調査をするということになっておりまするが、柏崎の場合は、安全というものについて、あれは本当に
石油やガスがたくさん出ておる地属で非常に複雑でありまするので、これはあなたの方でも相当に重視をしていただかないと、これは非常に、後から
行政訴訟というものが敢然として起きてくる。全国的に見て、
原発立地の中で地盤が劣悪である、しかもそのことは重要である。柏崎かいわいにおいては、これは田中さんにも関係のある問題であります。実際において、いま一号炉百十万キロワットだけではなくて、八基八百八十万キロワットという集中的な、
日本に冠たる
原子力発電所が充足されておるのでありまするから、一号炉だけを何とかかんとかして、とにかく
位置づけたということだけでは済まされない重大な問題でありまするので、あれを思いこれを思い、非常に私は重大だということを言って、きょうはこれで終わって、あとは
科技特に譲ります。
いずれにいたしましても、いまの問題について、非常にあれでしょう。これはだれが書いたかということについては、本当に学者がだれも書いたものでもないですよ。この
地域住民の、五つの団体の人
たちが身にちなんで切々と、図書館に通い、大学の
先生の
意見などを聞いて、ある事実に即してこういう――その出し力がどうあろうと、
意見書であろうと宣言であろうと、これはやはり
科学技術庁の中では、ことに
安全局ができるというそういう展望の中では、十分ひとつ留意してもらいたいということで、私はこれに関する関連の若干の
答弁をいただきたいということと、それから、これは蛇足ではありませんが、改めて
質問いたしまするけれ
ども、私の三つの
意見の中に、十分な国家予算を動員しても、
科学技術庁と文部省、あるいは
学術会議の知能を動員しての
核融合開発会議についてはいまどういうぐあいになっておるんだと。そういうことを私は新聞で見ておるんですけれ
ども、やはりまいた種は成長するのでありますから、そういうものも簡潔に答えていただきたい。
私はこれで
質問を終わりますから、どうか二点について答えてください。