○峯山
昭範君 私はどうも
官房長官の話聞いても納得できないのですがね。この
原子力行政懇談会というのは、これは形式論から見ても実態論から見ても、どこから見たってこれはもう法律に反する、どこから見たって。あなた方はね、一つの意見にまとまることは望ましいけれども、まとまらなかったら並列でも何でもいいんだと、こういうぐあいにいま
官房長官おっしゃいましたけれども、実際はそんなことはみじんも思ってないですよ、みんな。お隣の
科学技術庁長官でも、一日も早くきちっとしたまとまった結論を出していただいて、その結論に基づいて今後の
原子力行政がどうなっていくか、そのことを望んでいる。これはもうそのことは明らかです。あなた方、その場しのぎで
答弁すればいいというものじゃないと私は思うのですよ。これはやはり今後の
原子力行政、いわゆる
原子力委員会という一つの八条機関、三条機関にも匹敵する八条機関をたな上げにして、しかも
科学技術庁長官の口もある
程度封じてです。
科学技術庁長官はこの間からこの
委員会で
答弁されていますけれども、
答弁されるときに、いつも、少なくとも今後の
原子力行政のことについては非常に遠慮されながら
答弁していらっしゃいます。なぜかというと、先般の「むつ」とか、いろんな問題があったからです。というふうに考えてまいりますと、私はこういうようなものはきちっと法律に基づいてつくっていいんです。なじむものとなじまないものという話がありますけれども、これは私は、なじむ、なじまないというのは、それはその性格にもよりますけれども、あなた方がいつもおっしゃっている国民的合意を取りつけるためには、やはり法律に基づいてきちっとした
委員会をつくって、そうしてきちっとした答申を得て、そうしてやるというのが従来のやり方だと私は思うのです。決して私はきちっと法律にしたからどうのこうのということはないと思っています。しかも、こういうふうなやり方が最近は非常に多い。実際の法律に基づいた審議会というのは、休眠
状態の審議会が物すごくよけいある。ところが、実際はその休眠
状態にある正式の
委員会をたな上げにして、それこそ屋上屋を重ねて、要するにこの私的諮問機関が幅をきかしている。実は国家行政組織法を審議する当
内閣委員会の私たちとしては、こういうふうな実態を見て、これを見過ごすわけにはいかないわけです。少なくとも、今回のこの
原子力行政懇談会の問題については、今後の
原子力行政をどうするか、
科学技術庁長官はこうおっしゃいました。
原子力行政懇談会の意見が出て、それからそれを立法化して、そして予算をとって、実際に実施するまでには大分先のことになる。大分先のことになるから、その前にやれることはやっておきたい、したがって今回の設置法を出したんだと、こういうことなんです。そうであるならば、やはりそのやれることをやるというその前の
段階の、一つのいわゆる答申なりあるいはきちっとしたもの——これはやはり
官房長官がかねがねストの問題やなんかでも言うでしょう、あるべき法律は守らなければいかぬというのがあなたのかねがねの主張じゃないですか。それをやっぱりきちっと守るべきだと言うのです。私的諮問機関というのは、
管理局長もかねがねからおっしゃっていますけれども、こういうふうなものはなくしていった方がいいというのが基本的な考えのはずです、政府自身は。行政改革の中でもそれが基本になっているはずなんです。ところが、それを最近は奨励しているみたいな、最近の答申の中身はすべてそうなっているんです。これでは私たちは納得できない。少なくとも、この
原子力行政懇談会の問題についてやはりきちっとした政府の見解を明らかにして、そしてこれからどうするんだと。有沢さんのその
委員会も、きちっとした正式の機関にすればきちっとした答申になるんですよ、それできちっとした答申に基づいて今後の
原子力行政がきちっとして行われるその方が何ぽかいいですよ。そうでないと日陰の身ですよ。
現実に、これはきょうの毎日新聞ですが、今晩行われるそうですね、この懇談会が。それで二十三日には答申をすると、答申ということになっておりますけれども、その答申の中身がどういう中身になっているか私は知りませんけれども、そのものは出てくれば全部日陰の身ですよ、すべて。やっぱりそういうふうな行政というのは私は日の当たるところへきちっと出すべきじゃないか。それでこそ私はきちっとした
原子力行政ができるんじゃないか、こう言っているわけです。どうです。