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1975-12-19 第76回国会 衆議院 本会議 第20号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十年十二月十九日(金曜日)     —————————————   昭和五十年十二月十九日     午後二時 本会議     ————————————— ○本日の会議に付した案件  三木内閣不信任決議案成田知巳君外十二名提   出)     午後二時五分開議
  2. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) これより会議を開きます。      ————◇—————
  3. 羽田孜

    羽田孜君 議案上程に関する緊急動議提出いたします。  すなわち、成田知巳君外十二名提出三木内閣不信任決議案は、提出者要求のとおり、委員会の審査を省略して、この際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
  4. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 羽田孜君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 御異議なしと認めます。  三木内閣不信任決議案成田知巳君外十二名   提出
  6. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 三木内閣不信任決議案議題といたします。  提出者趣旨弁明を許します。成田知巳君。     —————————————  三木内閣不信任決議案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————     〔成田知巳君登壇〕
  7. 成田知巳

    成田知巳君 私は、日本社会党日本共産党革新共同及び公明党を代表し、ただいま議題となりました三木内閣不信任決議案趣旨説明をいたします。(拍手)  まず、決議案文を朗読いたします。   本院は、三木内閣を信任せず。   右決議する。     〔拍手〕  私は、昭和四十八年九月、本議場で、田中内閣不信任案提案理由説明の際、冒頭、「内閣誕生以来、今日まで一年有半を経過いたしましたが、各種の世論調査の示すように、田中内閣ほど国民支持短期間のうちに急激に低下した内閣はございません。」と述べましたが、三木内閣は、その成立以来わずか一年で、各種世論調査の結果は、田中内閣同様、国民支持短期間に、かつ急激に低下していることを示しておるのであります。(拍手)  特に、公労協地公労スト権問題で、総理の不決断と統治能力のなさを目の当たり見せつけられた国民三木内閣に対する批判と不信感は、一層強まっております。(拍手)  御承知のように、田中内閣は、世論調査での支持率が激減した後間もなく崩壊いたしましたが、三木内閣も、田中内閣と同様、近く退陣する運命をこの世論調査は暗示するものだと言わなければなりません。(拍手)  三木総理は、民意はすでに自分から去っている、国民は一日も早い三木内閣退陣を求めているということを察知されて、本決議案の採決を待たず内閣総辞職を決意されることが、議会の子と称する三木総理に与えられた道だと考えるものでございます。(拍手)  三木内閣不信任理由については、お手元に配付の文書に記載のとおりでありますが、以下、私は、具体的事実に即し、順を追うて不信任理由を明らかにし、同僚各位のこぞっての御賛同をいただきたいと存じます。  人の値打ちは、その人が何を言ったからではなく、何をしたか、また、何をしようとしているかによって判断すべきだと言われているように、政治家値打ちも、その人の言葉ではなく、その行為により判断されるべきであります。すなわち、三木内閣の評価は、三木総理の美辞麗句で飾られたいわゆる公約ではなくして、三木内閣がこの一年間何をしたかによって決定されるべきであります。  三木総理は、最初の所信表明で、政治は力の対決ではなく、対話協調によって進めるべきだと強調されました。その言葉に多くの国民拍手を送ったことは、総理自身よく御承知のとおりでありますが、この国民の善意の期待と共感を無残にも打ち破ったのは総理自身であり、そのことは、総理が裸の王様でない限りすでにお気づきのことだと考えるものであります。(拍手)  総理、あなたは五十年度予算案編成を終えられたとき、この予算案は不備であるとみずから認められ、大蔵大臣に至っては、予算案はできたが、自分の気持ちは鉛のように重たいと言われたことを御記憶だと思います。みずからも不備と認めるその予算案を、私たち野党の道理にかなった合理的な修正要求を拒否して、ごり押しに押し通したのが三木内閣自由民主党であります。まさに、多数を頼んだ力の対決であり、これを対話協調政治と言えるでしょうか。  しかも、その五十年度予算が施行されてから一カ月もたたないうちに、経済見通しの大きな誤り、深刻な不況による税収の大幅不足政府みずから認めざるを得なくなったのであります。  三木総理は、戦時中から国会に議席を有し、今日に至ったことをよく口にされますが、もし今度のように大きく経済見通しを誤れば、その政府は、当時でも直ちに総辞職したであろうことは、三木総理よく御承知のことだと考えるものであります。(拍手)  ところが、三木内閣自由民主党は、厚顔にも、みずからの失政はこれをたな上げして、今国会国民が強く反対する酒、たばこ郵便料金値上げ法案をしゃにむに成立させようとして、強行採決に次ぐ強行採決を行い、この値上げ法案赤字国債大量発行財政特例法案成立を企図して、衆議院規則を無視してまで会期の大幅延長を強行したのであります。まさに問答無用、総理の言う力の対決そのものであり、対話協調の看板を掲げながら、対話協調をみずから否定し、議会制民主主義破壊政治反動を推し進めているのが三木内閣だと言わなければなりません。(拍手)  これが、われわれが三木内閣を信任せず、その退陣を求める第一の理由でございます。  三木総理は、重要政策の一つに、インフレ不況からの脱却、そのための基本的経済政策の転換を公約として掲げられました。総理は、口を開けばインフレは鎮静したと、いかにも物価はすでに安定したかのように宣伝されておりますが、ここに、三木総理一流言葉のごまかしがあるのであります。  政府は、ことし三月の消費者物価上昇を、昨年三月比で一四%の上昇に抑えることができた、来年三月は、ことし三月に比して九・九%に抑えると言っていますが、その基準とされた昨年三月は、一昨年三月に比較して二四%という異例な物価高を示しており、したがって、政府の言うように、来年三月、九・九%高に抑え得たとしても、この三年間に物価は実に五三%の上昇を見るということであり、これで物価は鎮静した、政府物価政策は成功したなどと言うのは、国民を欺き、愚弄するものだと言わなければなりません。(拍手)もし、総理が本当に物価は鎮静したなどと考えておられるならば、経済に弱いを通り越して、経済に無知であることを、みずから表明するものでございます。(拍手)  三木内閣は、税収不足不況対策理由に、経済のかじ取りを大きく変え、確たる償還計画も立てずに、無責任にも赤字公債大量発行を行おうとしております。  言うまでもなく、公債政府借金でありますが、その借金は、三木総理大蔵大臣が払ってくれるわけではございません。ツケは国民に回ってくるのであり、国民は、将来重い税金を払って、この借金を払わなければなりません。現に、来年度、政府は、所得税調整減税さえ見送るとのことでありますが、それでは、インフレの今日、実質的な増税になることは明らかだと言わなければなりません。(拍手)  中小企業に対しては、営業が赤字のときでも税金を取る、かの悪名高い付加価値税、農民に対しては、一般農地固定資産税の大幅な引き上げを、さらには、自動車関係諸税住民税引き上げなど、軒並みに一斉増税を行おうとしているではありませんか。すでに公債発行残高は十兆円に達しております。公債は麻薬と同じです。一度飲めば、やめられません。公債は次々と発行され、雪だるま式にふえ続けていくことは、世界各国財政史の示すところであります。(拍手)  財政審議会中間報告によっても、五十五年度末の公債残高は六十兆円を超えると見られておるではありませんか。まさに公債を抱えた財政ではなくて、公債に抱えられた亡国財政となり、国民を塗炭の苦しみに陥れる悪性インフレを招来しないと、だれが保証することができるでしょうか。(拍手)  それだけではありません。景気浮揚のためと称し、政府は、公債発行に備えて銀行貸出金利を引き下げましたが、これに連動させ、銀行預金金利を引き下げ、さらに、銀行預金とは性格を異にする大衆の零細な貯金である郵便貯金金利さえ、庶民の強い反対を押し切って、大幅に引き下げたのであります。  高度経済成長下インフレで、銀行からの借入金が事実上大幅に切り下げられ、大量のいわゆる債務者利得を得たのは大企業であります。いままた、景気浮揚のためと称して貸出金利が下げられることで利得するのも、同じ大企業であります。これに反し、インフレ下所得貯金実質減価で苦しめられ、景気浮揚政策のもとで預貯金金利を大幅に引き下げられ、ダブルパンチを受けているのが一般庶民であります。これが総理の言う不公正是正政策の実体だということであります。(拍手)  総理、あなたはさきの通常国会で、自由主義経済でもルールの確立が必要だと言われて、独禁法改正案提出されましたが、御承知のように、衆議院では、独占価格管理価格を厳しく規制するわが党修正案与野党一致で可決されたのであります。その独禁法改正案をなぜ今国会に再提出することに反対されたのか、国民は全く理解に苦しんでおります。総理は、果たしてみずからに恥じることなく行動しておられるのかどうか。総理政治家としての信念、節操に疑問を抱くのは、私一人ではないと思うのであります。(拍手)  総理も御承知のように、経済企画庁は、経済白書で、現在の深刻な不況は激しいインフレのもたらしたものである、したがって、インフレをなくさない限り景気を回復することはできないし、社会的不公正を改めることもできないと言っておりますが、この点に関する限りでは正しい指摘だと思います。このことから、次の二つのことを結論づけることができると思います。  その第一は、財界の圧力のもとに、産業基盤整備中心とした公共事業投資景気浮揚を図ろうとする三木内閣経済政策は、すでに破綻した高度経済成長政策の道を再び歩もうとするものであり、その道が日本列島公害列島と化し、激しいインフレを再燃させ、スタグフレーションの矛盾を深めて、この日本の山河と日本経済を救いがたい危機的状況に陥れることは明らかだと言わなければなりません。高度経済成長時代は終わった、安定成長へ切りかえるときが来たと繰り返し主張されたのは、総理自身ではなかったでしょうか。総理の今日とりつつある経済政策は、まさに食言、公約違反の最たるものだと言わなければなりません。(拍手)  その第二は、激しいインフレの結果、実質個人消費支出が激減し、生産力国内購買力の大きなギャップを生じたことが、今日の深刻な不況を招来したものであるとの正しい理解に立つならば、個人消費支出の増大による国内購買力拡大を図ることこそ、国民生活を守り、真に不況を打開する道であるということであります。  そのためには、第二次産業、特に大企業優先経済成長のパターンから、農林漁業石炭業等の第一次産業を国の基幹産業として位置づけ、思い切った国家投資を行うことであります。生活基盤整備のための治山治水、上下水道、学校、住宅、生活道路中心にした公共事業拡大雇用対策社会福祉文教費の充実、地方行財政根本的改革を行い、労働者、農民の所得引き上げ、全国一律最賃制の実施、中小零細企業の経営安定のための思い切った施策と大幅な所得減税をいまこそ断行すべきときだと考えるのであります。そのために、大企業土地成金インフレ利得者高額所得者に与えている税法上の優遇措置を撤廃し、防衛予算を圧縮するなど根本的な税、財政、金融の構造改革を行うべきであります。(拍手)  しかるに、三木内閣は、口では不況インフレの克服、基本的経済政策の転換、不公正の是正を唱えながら、その行うところは、インフレには総需要抑制不況には景気刺激という陳腐な経験主義に基づく腰だめ政策に終始し、不況を深刻化させ、インフレを再燃させるという、これまでの大企業中心経済成長政策を踏襲して、大量の失業者群中小企業の破産、倒産をもたらし、社会的不公正を一層拡大し、日本経済危機を激化させているのであります。特に、この大企業中心景気浮揚政策が、金権政治こそ日本政治の腐敗の根源であると主張してきた三木総理の手によって、財界からの自民党への政治献金再開と時を同じゅうして進められておることは重大であり、見逃すわけにはまいりません。(拍手)  財界からの政治資金提供で大企業に有利な政策が決められるとするならば、企業政治の癒着は一段と強められ、議会制度財界自民党の支配を合理化する道具に化してしまうでありましょう。これは議会制民主主義の破壊につながるものであり、断じて許すわけにはまいりません。(拍手)  このような三木内閣存在を一日許すことは、それだけ日本政治経済に大きな禍根を残し、国民生活にはかり知れない困難と不幸をもたらすことは疑う余地もありません。  これが、三木内閣を信任せず、その退陣を求める第二の理由であります。(拍手)  三木総理は、施政方針演説で、低成長時代における福祉政策重要性を指摘されて、そのための地方行政の占める役割りについて次のように述べておられます。「量的拡大時代から福祉重視質的充実時代へ転換するため、地方行政の果たす役割りは一層大となり、自主的で責任ある地方行政を実現するため、地方行財政のあり方を全面的に見直す必要がある」と。総理、その言やまことによしであります。しかし、あなたがこの一年間行ってきた地方自治体対策は、いわゆる財政硬直化理由にした福祉行政見直し論や、人件費攻撃によって、福祉行政の主体としての自治体存在を、総理みずからの手で圧殺するような危険な方向をひた走りに走っておるのであります。(拍手)  言うまでもなく、今日の地方財政危機は、三割自治の名で呼ばれるように、自治体中央政府下請機関としてきた今日までの地方行財政制度的矛盾が、これまた政府政策破綻から来た不況インフレの激化で一挙に噴出した結果であり、それ以外の何物でもございません。(拍手)したがって、自主的で責任ある地方行財政を実現するためには、所得税などの地方移譲による自主財源の拡充、大企業社会的負担の強化、地方交付税の増額と配分の民主化超過負担の廃止、国の委任事務の整理を断行すべきであり、これこそ、総理の言う地方行財政根本的見直しであり、洗い直しであると考えるのであります。(拍手)  みずからの公約政策の失敗はたなに上げ、地方自治体責任のすべてを転嫁して自治体攻撃に血道を上げ、自治から官治、分権から集権へと危険な道を突き進んでいるのが三木内閣であります。  このような地方自治破壊政府がこれ以上存続することを、われわれは、地方自治を守り、日本民主主義を守る立場から、絶対に許すわけにはまいりません。(拍手)  これが、三木内閣を信任せず、その退陣を求める第三の理由であります。  以上、内政面における三木内閣の施政の跡を取り上げ、不信任理由を明らかにしてまいりましたが、次に、外交政策について、三木内閣不信任の根拠を明らかにします。  総理は、善隣友好わが国外交の重要な柱であると施政方針演説で強調され、そのためにも、日中共同声明をさらに進め、ことしは日中間平和友好条約を締結して、子々孫々にわたる日中永遠友好関係の基礎を固める年にしたいと述べておられるのであります。国民の圧倒的多数は、この総理言葉を歓迎し、その実現の一日も早いことを心から願って今日に参りました。  しかし、この国民の期待は裏切られ、ことしもあと二週間足らずとなった今日、平和友好条約締結交渉は何ら前進を見ていないではありませんか。  申すまでもなく、一昨年九月の日中共同声明は、両国政府首脳責任ある公的約束であります。この共同声明に基づく日中友好条約が締結できないというに至っては、三木総理善隣友好の外交とは一体何を言うのか、疑問なきを得ません。三木内閣のもとで国民待望日中平和友好条約早期締結が困難になっていることは、まことに両国人民にとり不幸なことだと言わなければなりません。  総理は、日米首脳会談安保条約長期堅持を強調され、アメリカアジア戦略に従って韓国条項を再確認し、日米韓運命共同体をつくり上げ、朝鮮民主主義人民共和国敵視政策を今日一段と強めておられます。  国の主権と人権を侵した金大中事件を不明朗きわまる政治的解決でうやむやのうちに葬り去り、朴ファッショ政権との政治的、経済的癒着を強めつつあります。  特に許しがたいことは、アメリカの前国防長官が、朝鮮に紛争が起きたとき、朝鮮民主主義人民共和国心臓部をたたくため、核攻撃もあえて辞せずとの発言をしたとき、三木内閣は、これに抗議するどころか、米軍韓国駐留支持し、さらに、米軍核抑止力日本の安全に対し重要な寄与を行うものであると共同新聞発表で正式に確認し、アメリカ核政策支持しておるということであります。  言うまでもなく、唯一の被爆国民であるわれわれ日本人のすべては、原爆許すまじと、かたく心に誓っております。にもかかわらず、一瞬のうちに数十万のとうとい同胞の生命を奪ったそのアメリカの核で日本を守ってもらうという総理の考えは、日本人国民感情、心情から言っても、とうてい許すことはできないと考えるものであります。(拍手)  総理自身、あらゆる国の核実験に反対する国会決議に賛成しておられるはずであります。その総理が、アメリカの核で守ってもらうとか、いや、核のかさに入れなければ承知しないと、声を大にして主張すべきだなどと言っておられるのは、核絶対否定の国会決議の精神をじゅうりんするものであり、それでも、われこそはすぐれた議会制民主主義者なりと自画自賛される総理の厚顔さにあきれ入るのは、私一人ではないと思うのであります。(拍手)  かかる内閣存在は、日本の平和と安全を危うくし、アジアの隣国との真の友好親善を進めていく上に、はかり知れない悪影響をもたらすことは必至であります。  これが、三木内閣を信任せず、その退陣を求める第四の理由であります。(拍手)  最後に、私は、本議場を通しまして国民皆さん方に訴えたいことがございます。  三木総理は、ランブイエ会議の成果を吹聴しておられますが、この会議は、病める資本主義諸国が相寄り、不況インフレから脱出するための方策を検討し合ったものであり、結果は、総論では一致したが、各論に当たる具体的政策では何一つ妥結を見ることができませんでした。かつて世界恐慌の際、一九三三年に行われたロンドン会議は決裂したが、今回は総論にしろ、意見の一致を見たことは成功だったと総理は強弁されておりますが、われわれが見逃してならないのは、たとえ総論にしろ、決裂することが許されないほどに、今日、世界資本主義諸国体制的矛盾が激化しておるという事実であります。もちろん、日本もその例外ではございません。  総理は、本国会で、「日本経済は、いまだかつて経験したことのない複雑にして困難な局面に立っている」と述べて、事態の重大性を指摘されておりますが、三木内閣自民党は、この体制的危機にまで発展しつつある今日の危機を、国民的立場からではなく、相変わらず大企業立場から打開しようとして必死になっているのであります。  国民が強く反対している酒、たばこ郵便料金値上げを初め、国鉄、電信電話料金等公共料金の一斉値上げ、大量の赤字国債発行など、大衆収奪と本格的なインフレ政策を強行しようとしておるのもそのためであります。しかし、この反国民的政策は、経済危機の打開どころか、ますます日本経済矛盾拡大再生産し、これに対する勤労国民の強い反撃を呼び起こすことは必至だと言わなければなりません。(拍手)  自民党も、三木内閣も、このことをよく承知しております。だから、自衛隊の増強や、国民生活のすみずみまでも規制する刑法の全面的改悪、小選挙区法の実施、天皇や三木総理靖国神社参拝憲法違反靖国神社法制定の既成事実をつくるなど、政治反動の道を着々推し進めておるのであります。(拍手)  特に、政府自民党は、労働者の立ち上がりを警戒し、労働者階級の分断と差別の政策労働運動弾圧政策に狂弄いたしております。今回のストライキ権問題に対する政府自民党の対応の仕方は、このことを露骨に示しておるのであります。(拍手)  公労協地公労労働者中心にしたストは整然と決行されました。労働組合の諸君も私たちも、スト国民生活に及ぼす影響を考え、スト回避のために、条理を尽くして政府と折衝してまいったことは御承知のとおりであります。(発言する者あり)ストと処分の悪循環を断ち切るとの総理言明、これを受けた労働大臣国会答弁、さらには、使用者代表である三公社総裁による、条件つきにしろ、スト権を付与すべきだとの国会証言からいっても、細かい条件は別として、スト権を与えるという基本的態度総理が言明することがスト回避の唯一の道であり、これが政府政治責任であることを強く主張してまいったのであります。(拍手)  しかるに、総理は、自民党内の派閥の思惑で縛られ、責のように沈黙し、保身のためには、政治家としてのリーダーシップを発揮しない方が得策とお考えになったのか、何らの政治決断もしないままじんぜん日を経過し、ついにスト突入という事態を総理みずからの手でつくったのであります。(拍手)  行政最高責任者として、この最低限度の任務さえ果たし得なかった総理責任はまことに重大であり、この一事だけでも、総理の座からおりるべきだと考えるものであります。(拍手)  言うまでもなく、労働者ストライキ権は、労働者生存権であり、個人の尊厳を保障する、何人といえども奪うことのできぬ基本的な権利であります。だからこそ、先般の先進国首脳会談に参加した各国でも、経営形態とは関係なく、争議権が保障されておるのであります。  イギリス、フランスにおいては、公共部門労働者についても、警察官などの例外を除き、民間と同様の争議権が認められております。イタリアでは、一九七四年に、公務員にも全面的に争議権を保障する法律が制定され、西ドイツでも、すべての国有国営事業で雇員及び労務者の争議権は保障されておるのであります。アメリカでさえ、ペンシルバニアなど大州で公務員争議権を認めており、この傾向は世界的にますます強くなりつつあります。  三木総理が、かつて党首をしておられた国民協同党も、昭和二十三年、吉田内閣のもとでスト権を奪う現行法が制定されるとき、このような過渡的、一時的な国辱的法律が撤廃される日の来ることを切望するとの見解を明らかにしていることを、総理も御承知と考えるのであります。  いかに自民党内における総理政治基盤が弱いとはいえ、憲法の保障する基本的権利であるスト権問題を、今回の政府声明に見られるように、政策問題、いや、治安対策にすりかえて、活として恥じようとしない三木総理憲法無視の態度は、絶対に許すわけにはまいりません。(拍手)  総理はまた、施政方針演説において、教育重要性を説かれ、教育を本来あるべき場に引き戻し、政争圏外の静かな場に移すために、その環境づくりとして、あえて政党人でない永井氏を文部大臣に起用したと演説されております。  その永井文部大臣が、自由で民主的な教育をこいねがう全国の父母と教職員の反対を押し切り、政府自民党の意を受けて、主任の制度化を強行しようとしております。  幾ら文部大臣が、主任は中間管理職でなく教育指導担当者であると弁解しても、主任問題の歴史的経過から見ても、その制度化の真のねらいが、差別と選別、上の命令に下服すとの職務職階制の導入であり、教育への国家権力の介入を強めようとするものであることは、疑う余地もございません。(拍手)主任問題についての文部当局の見解が大きく揺れ動いておること自体、本問題の政治的背景が何であるかを示しており、特に、だれの目にも明らかなように、自民党の圧力で文部省人事の更迭が行われたことは、教育を政党の不当な支配下に置き、党利党略の具に供するものであって、憲法と教育基本法に対する、これほどあからさまな挑戦はないと言わなければなりません。(拍手)  国民に法を守れとお説教しながら、みずから憲法を無視し、法律をじゅうりんしているのが、三木内閣自民党の諸君であります。(拍手)  以上、述べましたことで明らかなように、力の政治に傾斜し、不公正拡大政策を強行し、不況インフレを一層激化させ、平和と民主主義国民生活向上の憲法秩序を破壊しようとする三木内閣退陣を求める声は、いまや天の声、地の声、人の声となっております。  総理に、議会人としての晩節を全うしたいという気持ちが、もしおありならば、不信任決議を待たず、みずから退陣することを、いまこの議場で明らかにすべきであることを最後に申し上げまして、三木内閣不信任の提案理由の説明を終わります。(拍手)     —————————————
  8. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。稻村左近四郎君。     〔稻村左近四郎君登壇〕
  9. 稻村佐近四郎

    ○稻村左近四郎君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました三木内閣不信任決議案に対し、明確に反対である意思を表明いたします。(拍手)  私は、反対討論を行うに当たって、提案者に一言、苦言を呈しておきたいと思います。  そもそも、不信任提出権という憲法上の権限は、議会運営の根本に触れる重要な事項であり、軽々しく行使すべきものでないということであります。この憲法の課した重い意味合いを無視して、ややもすると審議引き延ばし、党略のために、同床異夢の野党の三党が幾日もかかって、ようやくまとめて、この重要な案件を何の迫力もなく安直に行使するがごときは、正当な議会制民主主義運営のために、まことに遺憾とするものであります。(拍手)  さらに、提案理由を通読いたしましたが、その発想は、相も変わらず十年一日のごとく、反対のための反対、全く型にはまった硬直化そのもので、国政に対して責任を持とうとする者の態度でないことを、政党政治のために深く悲しむものであります。  まず第一の理由に、対話協調政治公約した三木内閣が、強行採決に次ぐ強行採決を行っているのは、議会制民主主義破壊であるという趣旨がありますが、事実を曲げるのもはなはだしいと言わざるを得ないのであります。  すなわち、三木内閣が、すでに成立した本年度予算財政的裏づけ法案である酒、たばこ、郵便の歳入三法案が、さきの通常国会衆議院を通過し、参議院でも成立寸前で審議来了となりましたため、当然のこととして本国会劈頭に提出しましたところ、野党側は、三法案の撤回を要求し、補正予算提出されるまでは審議をしないと、国会審議を空白化するために、ありとあらゆる手段を行使して審議のボイコットをし、さらに、一部野党の中には、国会中に東京を離れ、選挙区に帰る帰郷運動を奨励するに至っては、まことに言語道断であります。こうしたことが公然と行われるに至っては、三木総理が、どんなに対話協調を熱望されても、その機会も持てないではありませんか。三木総理を批判する前に、みずからの姿勢を正し、議会制民主主義のルールを再確立せよと言いたいのであります。(拍手)  第二に、三木内閣は、不況を深刻化し、インフレを再燃させ、大企業中心経済成長政策を踏襲し、日本経済危機的状況に陥れているとの理由を挙げておりますが、それはまた、事実を曲げること、はなはだしいのであります。  三木内閣は、どこにインフレを再燃させたでしょうか。狂乱物価のさなかに誕生した三木内閣は、物価昭和五十年三月末までに一五%以下に、昭和五十一年三月末までに一けた台にすると公約して、出発をいたしました。  当時、全野党挙げて物価安定を求め、政府公約はまゆつば、いいかげんな公約をすると言われたほど大胆な公約であったのにもかかわらず、その公約の大半を、すでに果たし、物価は鎮静してきたではございませんか。(拍手)  この物価の鎮静を踏まえて、本格的不況克服に乗り出したのが五十年度の補正予算であります。ただいま編成中の来年度予算であります。国民の皆さんは、一刻も早く、不況克服のために、補正予算に関連する財政法案の成立を待ちわびているのであります。この国民の皆さんの願いにこたえて、法案審議を引き延ばすのではなく、その促進に当たるのが、責任ある政党の態度ではありませんか。  また、大企業中心経済成長政策をとっておると言われるが、今日、日本企業の構造は、大、中、小、相互にきわめて関連しています。大企業を無視して、不況の克服も雇用の安定も果たせるわけがないではありませんか。現に、大企業労働組合からも、景気回復を強く要望されております。こうした実情を無視して、いまだに百年前のマルクス理論を踏襲して、大企業の攻撃ばかりに終始する提案者の、百年一日のごとき硬直した姿勢には、驚かざるを得ないのであります。(拍手)  三木総理は、物価を鎮静せしめ、いまは不況克服に懸命に努力しておられるが、不況の克服は、国際協力による世界の経済拡大がなければ達成できないという確信のもとに、みずからランブイエの六カ国首脳会議に出席をされました。工業先進国たる六カ国首脳が、世界の諸国とともに、明年を不況克服の年、明後年は本格的景気の回復の年とするため、国際協力を行うとの、有名なランブイエ宣言をまとめ上げる上において、三木総理が主役的役割りを演じたことは、世界周知のことではありませんか。  インフレ不況の併存という難局に当たって、世界各国の首脳は、その打開のために懸命に努力をいたしておりますが、三木総理は、その首脳に伍して、りっぱに責任を果たしておられるのであります。この三木総理の努力に対して、正当な評価こそ必要であり、提案者の言うがごとき非難は全く当たりません。現在は、だれが政局を担当しても、きわめて困難な未曾有の難局であります。国民各層の御協力が必要であります。それを一方的に誹謗する態度は、全く無責任というほかはありません。  第三の理由は、三木総理みずから、政治の腐敗の根源を温存しようとしているとの趣旨でありますが、三木総理は、金のかからぬ選挙を目指し、戦後初めてとも言うべき選挙法の大改正を断行し、有力政党もこれには協力されたではありませんか。  また、いままで容易に果たし得なかった政治資金規正法の根本的改正も断行されました。三木内閣なればこそ実行できた政治粛正への熱意と功績を無視した提案者の一方的誹謗は、物事を素直に見る目を失ったものではないかと、苦言を呈しておきたいのであります。(拍手)  第四には、三木内閣が地方自治体攻撃に終始し、中央集権の官治行政を強めているとの理由を挙げられておりますが、三木総理は、過般の全国知事会議の席上で、地方と中央が対立という、いままでの観念を打破をして、中央と地方が一体となってこの難局を打開し、国民生活の安定と向上に協力しようではありませんかと呼びかけておられるのであります。どこに官治行政強化の方向があると言えるのでありましょうか。  第五には、三木内閣が、日中友好平和条約の締結に消極的であり、北朝鮮に敵視政策をとっているとの理由を挙げておりますが、全く事実に反するものであります。このような全く事実に反することを、国会議場で、ことさら声を大にして言うことが、何か国益にかなうかのごとく言うことを反論いたしたいほどであります。  外交の基本は、党派のこだわりを越えて協力することであります。今日の議会制民主政治もこの姿勢を求めております。提案者の真意は理解に苦しまざるを得ません。  最後に、スト権教育主任制度に言及し、憲法教育基本法に反するとの趣旨の理由を挙げておられますが、スト権問題も教育主任制度も、いまだ国会審議にもかかっておりません。  ことに申し上げておきたいことは、一部野党に見られるがごとき、物価高と不況に悩む国民立場から離れ、違法ストを激励するという、法治主義と議会制民主主義に反する行為は、厳に慎んでもらいたいということであります。(拍手)  以上、提案者の挙げる三木内閣不信任案の提案理由は、いずれも一方的解釈か、反対のための反対であり、不信任提出権の乱用であり、悪用であり、審議引き延ばしのためのものであると断ぜざるを得ません。  以上の理由により、本不信任案に反対するものであります。(拍手
  10. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 堂森芳夫君。     〔堂森芳夫君登壇〕
  11. 堂森芳夫

    ○堂森芳夫君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっておりまする三木内閣不信任案に対しまして、全面的に賛成の意を表明するものであります。(拍手)  昨年十二月、三木内閣成立して以来、一年そこそこにしかならないのでありますが、本院に内閣不信任案が提案されるということを考えてみますと、このこと自体、まことに異常な政治的事柄だと言わざるを得ないと思うのであります。  三木首相の首相としての特異体質は、公約を軽視し、じゅうりんし続けてまいりました歴代自民党内閣の首班と比べましても、なおかつ比較にならないほど極端に公約を軽視し、実際の政治行動は、公約したこととはまさに正反対態度をとり続けているということであります。(拍手)  忌まわしい金脈事件によりまして田中内閣が倒壊いたしまして、異常な事態が発生したのでありまして、自民党の存立すら危ぶまれるというような重大な時期に見舞われたときに、起死回生のリリーフピッチャーとして登場したのが三木首相でありますが、従来の自民党のリーダーとははだ合いの違う政治家として受け取られ、クリーン三木、議会制民主主義の信奉者というイメージが、当時国民にほのかな期待を与えたと思うのであります。だからこそ、就任当時四七%の支持率を得たわけでありますが、しかし、一年間の三木政治を振り返ってみますると、この期待と三木首相のイメージが全く正反対となっていることに気づくのであります。  一枚看板のクリーン三木はどうなったのでありましょうか。すでに衆参両院その他で明らかになっておりまするように、三木派は自民党最大の派閥事務所ビルを持っておるのでありまして、派閥の資金の出し入れも、届け出の分だけを見ましても、金権政治のシンボルのように言われました田中前首相の派閥と比較しましても、全くひけをとらないような莫大な金が三木派維持のために浪費されていることも明らかになっているのであります。  そして、当初は、みずから企業献金は悪だと明快な所信を述べておるのでありますが、それがしばらくすると、必要悪となり、そして、今日では必要だと公言をいたしておられるのであります。自民党財政百億円の借金銀行産業界に肩がわりさせ、たな上げさせるために積極的に働きかけ、自民党に対する企業献金、財界からの政治献金再開を首相が先頭に立って進めているのであります。これを評して、国民の間では、クリーン三木ではなく、ダーク三木だと評しておるのであります。(拍手)三木首相の言葉政治行動は正反対という印象が国民の間に強まっていることは紛れもない事実であるのであります。このことが、国民支持率二三%という姿で示されていると思うのであります。  三木首相のみならず、政治家は、すべからくみずからの言葉責任を持たなければなりません。この意味からも、すでに口舌の徒と成り下がった三木首相は、総理大臣としてその任にとどまることは、もはや許されないと思うのであります。(拍手)  三木首相はまた、就任当初からの大きな政治目標として、社会的な不公正の是正を唱え、特に高度成長の過程で起こりました社会的不公正を、社会正義の観点からも是正しなければならないと説き、三十年こつこつと勤め上げてきた人が退職後の生活設計が立たないという事態は、決して公正とは言えませんと語っておられるのであります。まさに、その言やよしであります。  しかし、実際の三木内閣政治はどうでありましょうか。平均寿命が延びている年齢構造の中で、お年寄りの方々は、年金制度で、医療の制度で、どのような社会的に公正な措置を三木内閣から受けているのでありましょうか。  狂乱物価の中でつくられました石油危機の際に、千載一遇の好機とまで言った大企業、そして、インフレ収奪をほしいままにしてきた金融資本、そしてこの莫大な資本蓄積、これらに対する税の措置は、依然として租税特別措置法によって手厚い国の措置が施され、反対に、低所得者層、勤労者は、なけなしの金を預金しても、インフレで目減りが起こり、そして勤労所得税の減税をという切なる要求もむげに断られているというのが、三木内閣のもとでの社会的公正という格差と差別の実態なのであります。(拍手)  三木内閣の一年を振り返ってみまするときに、その最も特徴的なものは、公約不履行の一年というのに尽きると思うのであります。むしろ、公約じゅうりんの一年と言うべきでありましょう。しかも、三木首相の場合は、常に美辞麗句を並べ、みずからを美化してきましただけに、一層悪質で許しがたいと思うのであります。(拍手)  さらに、三木首相の政治的罪状として、政策的な失敗はまことに大きく、その責任は免れ得ないものがあると思うのであります。  まず、インフレ不況の同時進行のスタグフレーションという経済危機の根源は、深く資本主義そのものの基本につながっている矛盾のあらわれであると思うのであります。三木首相も言うごとく、この不況の最大の原因はインフレであるということも、確かなことだと私も思うのであります。しかし、過去一年間の対策は決して有効な手段ではなく、常にちぐはぐで手おくれであり、政府国民に約束した景気回復は次々とおくれ、ついに今年中にその実現を見ないばかりでなく、来年に大きくずれ込んでしまっているのであります。これは明らかに、三木内閣経済見通しの誤りと対策の欠陥によるものであります。この結果、中小企業の倒産は十一月で千三百件を超えており、史上最大の悲惨な状態を引き起こしておるのでありますが、これは明らかに政府経済政策の失敗がもたらしたものであります。  インフレ抑制と称してとってまいりました総需要抑制政策は、一五%のガイドラインという行き過ぎた労働者の賃金抑制によって二二%の春闘相場をつくり、さらに、大衆の消費購買力を低下させて景気を極度に冷却させ、景気の回復をおくれにおくれさせるという悪循環を生んだのであります。  このような政策の失敗と見通しの誤りは、内閣総理大臣としての重大な責任であり、当然、国民に対してその責めを負わなければならない性質のものであります。(拍手)  また、三木内閣国民期待したものは、三木首相自身が言っておられますように、議会の子として、一貫して議会人として通してこられました議会民主主義に対する期待だったと思うのであります。率直に言いまして、官僚出身や財界出身の政治家と違いまして、ある程度の期待が持てるのではないかと、私自身も思ったのでありますが、余りにも違い過ぎた現実に、失望を通り越え、憤りすら感ぜざるを得ないのであります。(拍手)  自民党の諸君も含めまして、第七十五国会におきまして、与野党一致して衆議院を通過せしめました独禁法改正案は、財界の意を受けて、言を左右にして提案せず、逆に、さきの国会で廃案となりました、しかも国民が強く反対しておりまする酒、たばこ、郵便の値上げ三法を強引に提出し、衆参両院において何回となく強行採決自民党単独採決を行わせ、あまつさえ、国会の会期を再延長させてまで年末のぎりぎりの段階で成立させようという議会制民主主義を踏みにじる行為をあえてとらせましたことは、長年培ってまいりました三木氏自身の民主政治に対する政治的節操を捨て去ったものとして、重大視しなければならないものだと思うのであります。これは世間で取りざたされていまするように、自民党の派閥力学の上で、国民を忘れ、政権の延命にのみきゅうきゅうとしておる態度のあらわれだと言わざるを得ないのであります。(拍手)  また、労働者の基本権、特にスト権問題に対する総理としての対応の仕方も、政治的信念をどこかに忘れてきたように右顧左べんして、問題を一層混乱させたあの無能ぶりは、まさに目を覆うばかりのものがあったのであります。(拍手)  そしてさらに、最近の三木首相の政治態度の中に、教育を政争の外に置くと言いながら、教員の主任制度化等、教育問題でもあらわれてきましたように、きわめて反動的な側面が露骨に示され始めたということであります。これら三木首相の政治姿勢の変化は、君子豹変と言うには余りにも本質的で、危険なものが感ぜられてならないのであります。(拍手)  また、外交が得意だと言っておられます三木首相の外交姿勢も、また一日も放置できない状態のところまで来ていると私は思うのであります。抽象的なランブイエ首脳会談を大きな成果のごとく宣伝しておりますが、日中平和条約締結を意識的におくらせている怠慢な日本政府の不誠実な態度は申すまでもないことでありますが、三木内閣外交姿勢は、開発途上国、非同盟諸国など、第三世界の国々とその国民の諸君に大きな失望を与え、不信感を増大させておるのが、今日の偽らざる実情であるのであります。  国家間の問題処理としましては、大きな汚点を残しました金大中事件の措置に加えて、日米会談においては新韓国条項を強調し、朴軍事政権に大きくてこ入れをし、自衛隊と軍事基地機能を強化して、アジアにおける日米軍事協力を強めようとしておる外交政策の方向もまた、三木首相が説いてまいりました外交の展望とは全く反対のものであり、明らかに、世界の大きな流れに逆らうばかりではなく、現在及び将来にわたり、政治担当能力を失っていると判定せざるを得ないのであります。(拍手)  私は、この立場から、国民の冷厳な告発状でもあります不信任案が速やかに可決されますようお願いいたしまして、賛成討論を終わる次第であります。(拍手
  12. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 米原昶君。     〔米原昶君登壇〕
  13. 米原昶

    ○米原昶君 私は、日本共産党革新共同を代表して、ただいま議題となりました三木内閣不信任決議案に賛成の討論を行うものであります。(拍手)  三木内閣成立後一年間、これほど短期間国民支持を失った内閣はありません。このことは、相次ぐ支持率二〇%台の各紙の世論調査にも如実に示されております。  三木総理は、田中前総理金権政治に対する国民の厳しい批判を背景に、クリーン三木を看板に出てきたにもかかわらず、実際には田中金脈追及の防波堤の役割りを果たし、財界からの政治献金もいままで以上に受け入れて、大企業本位の政治を実行しました。そして、金権政治自民党の体質であり、三木内閣が田中氏に対する国民の批判をかわすために出てきたにすぎないことを証明しました。(拍手)  今国会は、まさに三木内閣の反動的、反国民的本質をさらけ出す場となりました。酒、たばこ、一郵便料金など公共料金の値上げと、赤字国債発行を行い、国民を収奪し、インフレをあおって、その資金を大企業中心不況対策に注ぎ込むために、強行採決に次ぐ強行採決を行い、言われているように五日間の会期延長を行うならば、ついに、通常国会と臨時国会を合わせて、田中内閣が通年国会として批判された二百八十日を十六日も上回る国会を開くことになるのであります。これは田中内閣にまさるとも劣らない暴挙であります。(拍手)まさに、三木内閣を称して、三木名義の田中内閣と言われているゆえんもここにあります。  私は、すでに国民から見放された三木内閣不信任案に賛成する理由を、以下順を追って述べようと思います。  内閣不信任案に賛成する第一の理由は、三木内閣国民を犠牲にして大企業を優先させ、財界癒着した経済政策を一段と強めているからであります。いま、国民不況が長引き、失業者がさらにふえ、中小企業の倒産も史上最高という深刻な事態で年の瀬を迎えています。今日ほど、これまでの大企業本位の経済政策国民本位に転換することが求められているときはありません。  ところが、三木内閣が今国会でやったことは、前国会で廃案となった酒、たばこ、郵便料金の値上げの再上程とその強行採決であり、新たなインフレを引き起こす膨大な赤字国債発行、私鉄運賃、国鉄料金などの公共料金の大幅値上げでありました。しかも、政府は、これにとどまらず、灯油、ガソリンなどの石油製品価格の二度にわたる値上げを初め、新価格体系への移行を口実に、大企業製品価格の軒並み大幅値上げを推進してきたのであります。その結果、勤労者の実質所得は低下し、国民の購買力はますます減退の一路をたどっております。さらに政府は、付加値税の新設による大増税の意図さえ持っております。  一層重大なことは、国民生活のこのような現状を目の前にしながら、三木内閣不況対策に籍口し、財界要求にこたえて、大企業本位の景気刺激に国家資金を投入していることであります。本四架橋の凍結の解除や新幹線の追加投資を五割もふやすなど、日本列島改造計画を復活させたほか、金融面でも、四次の公定歩合の引き下げや預金準備率、預金金利の引き下げを強行して、政治献金の再開と引きかえに、大企業本位の財政金融政策を一段と強化しているのであります。(拍手)  それでも足りず、来年度予算編成では、七兆円を超える国債発行によって、第五次の大企業向け景気刺激策を進める意図を露骨に示しているのであります。そのために、国民の福祉や生活基盤整備がさらに立ちおくれ、住宅困窮者が一千二百万世帯、保育所入所を希望する幼児が二百万人にも上るほか、この冬も、プレハブ教室などで寒さにふるえる児童生徒が三十六万人にも達するのに、いまだに政府は必要な措置すら全くとろうとさえしないのであります。  特に三木内閣が亡国的な赤字国債発行に道を開き、国の財政を完全に破綻させようとしている責任は、きわめて重大であります。もしこのまま進むならば、昭和五十五年度には国債残高が七十兆円にも上り、国民にはさらに一段と過酷な重税を押しつけ、インフレを促進し、福祉、教育、その他生活関連施策は切り捨てられ、国民生活国民経済を破局に導くことになるであろうことは明白であります。  それに加えて、三木内閣は、不況インフレのはさみ打ちで深刻になっている地方自治体財政危機に対しても、超過負担の解消もしなければ、地方交付税率の引き上げもせず、政府資金による地方債の引き受けもほとんどせず、もっぱら福祉と住民サービスの切り下げ、手数料や公営企業料金の引き上げ自治体職員への犠牲転嫁など、住民と労働者の負担で解決せよと強要し、この分野でも国民生活への圧迫を一層激しくしているのであります。  このように、三木内閣経済政策は、まさに、国民に背を向けて、財界との癒着を強め、国民の犠牲の上に大企業の高利潤を保障するという大企業本位の政治の腐敗の極致を示しているのであります。(拍手)  不信任の第二の理由は、三木内閣憲法じゅうりん、民主主義破壊についであります。  三木首相が十二月一日発表した公共企業体等労働者スト権についての基本方針は、憲法に保障された労働基本権の回復という官公労働者の正当な要求を拒否し、アメリカ占領軍の反憲法的な遺産であるスト権剥奪をあくまで維持し続けるばかりか、新たに刑事罰を設けて、ストライキ弾圧の道を開くという治安対策的発想による驚くべき反動的内容であります。椎名副総裁が、ストライキ権を回復すれば、二、三年先の小選挙区制移行という政治生命をかけた図式が根底から崩れると言明していることから見ても、三木内閣スト権についての基本方針は、三木内閣が小選挙区制導入、憲法改悪という自民党のファッショ的路線の忠実な遂行者となり、日本型ファシズムを目指す道をさらに推し進めようとしていることを端的に示しております。(拍手)わが党はすでに、前国会での公職選挙法、政治資金規正法改悪案のごり押しによる強行成立に当たって、日本型ファシズムの危険について警告しましたが、この指摘の正しさが、いま一層鮮明になったということであります。  第三の理由は、歴代内閣と、その延長線上にある三木内閣のもとでの今日の文化的、道徳的退廃、教育の荒廃の問題であります。  独占資本本位の人づくり政策、中教審答申に基づく教育政策のもとで生み出された教育の荒廃に伴い、非行化の増大、非行の低年齢化、小中高校生の自殺など、ゆゆしい問題が著しくふえております。さらに、異常な子殺しの増大、自民党政府が泳がせてきた各種の暴力、とりわけ、トロツキスト暴力集団の内ゲバ殺人、爆弾事件、テレビによるむき出しの退廃映像の放映、これらは今日の精神的、道徳的危機の深刻さ、根深さを物語っております。  このような事態は、田中内閣に象徴される歴代自民党内閣と独占資本本位の金権、汚職、腐敗の政治がその根源となっていることは言をまたないものであり、三木内閣もまた当然その責任を負わねばなりません。  第四の理由は、三木内閣外交、防衛政策が際立って危険な方向へ進んでおり、国民の平和と安全に重大な危険をもたらしていることであります。  三木内閣は歴代政府自民党安保条約堅持、対米追随路線を継続するだけでなく、侵略的強化を図っている点で、いままで以上に危険な内閣となっております。  三木内閣は、アメリカの侵略的な朝鮮分断固定化の策動に積極的に参加するための日米共同作戦体制づくりに本格的に公然と着手しました。米軍の自由な基地使用の保障のために安保条約をこれまで以上に変質させ、戦争に巻き込まれないための歯どめと考えられてきた事前協議制も事実上空文化し、憲法違反の自衛隊増強の新たな計画に、四次防の倍に当たる十兆円を国民生活の圧迫をよそに投入しようとしていることは、断じて許すことができません。(拍手)  歴代政府自民党が行ってきたアメリカのベトナム侵略戦争への協力、加担が誤りであったこと、日本をベトナムに直結させた安保条約は侵略的なものであったことは、天下周知の事実であります。しかし、三木内閣はこのことについて一片の反省も示さず、いままた朝鮮で同じことを繰り返そうとしているのであります。これは朝鮮の自主的、平和的統一を妨げ、アジアの平和に真っ向から挑戦するものであることは明らかであります。  しかも、朝鮮へ焦点を当てたアメリカの戦略への協力が核基地化につながることは明らかであります。アメリカ軍が戦術核で武装している現在、三木内閣が非核三原則を強調しても、アメリカ側が核通過や、核の一時持ち込みの場合も、必ず事前協議にかけるということを明らかにしない限り、核持ち込みの疑惑を晴らすことはできません。  わが党は、三木内閣不信任提案理由の一つである日中平和条約の問題については独自の見地を持っていますが、この問題では、日本外交的自主性のためにも、アジアと世界の平和のためにも、真に平和五原則の立場に立って対処することが重要であると考えるものであります。(拍手)  いまや、日本アジアの平和のためには、安保条約の廃棄、自主平和外交の展開と、中立日本の建設がますます重要になっております。  以上述べたように、三木内閣の存続は、いまや、内政、外交のどの点から見ても、国民の利益に反し、国を滅ぼすものであることは明らかであります。すでに国民世論は、三木内閣支持率の低下にも見られるように、決定的な審判を下しているのであります。  わが党は、このような三木内閣と一貫して対決し、経済外交民主主義など、すべての面で政策を対置して闘ってきましたが、この立場から、ここに私は国民の名において、三木内閣退陣要求するものであります。(拍手)  以上をもって、三木内閣不信任決議案に対する賛成討論を終わります。(拍手
  14. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 松本忠助君。     〔松本忠助君登壇〕
  15. 松本忠助

    ○松本忠助君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました三木内閣不信任決議案に対し、賛成の討論を行うものであります。(拍手)  三木内閣が誕生して満一年を経過しましたが、最近のマスコミによる世論調査では、国民支持率は下降の一途をたどり、ついに、支持しないが支持するを大幅に上回り、しかも、内閣発足後一年目の支持率は、戦後の歴代内閣の中で最低となったのであります。これは、明らかに当初における国民期待と、現実の三木政治に対する失望の落差がきわめて大きいことを物語るものであります。  わが党は、昨年末、三木内閣政治姿勢を問う意味から、四つの踏み絵を提示したのであります。  すなわち、その第一は政治資金規正法の改正、第二は独禁法の改正強化、第三は年金法の改正、第四は五十一年度排ガス規制の実施であります。ところが、三木内閣は、そのことごとくに背を向けたばかりでなく、国民政治活動と、言論、表現の自由を不当に抑圧した公職選挙法の改悪、さらには、企業献金を温存した政治資金規正法の改悪を強行するなど、大企業優先国民軽視の自民党体質をあらわに示したのであります。  しかも、この危険な体質は、今国会に入るやますます露骨となり、さきの国会で廃案となった酒、たばこ、郵便料金等の値上げ法案を再度提出、これらを強行採決し、さらに二十六日間に及ぶ大幅な会期延長の強行を図るなど、問答無用の暴挙を繰り返したのであります。  このような暴挙は、およそ対話協調とは正反対対決と強行の姿勢であり、政府自民党による国会の私物化と言う以外ないのであります。インフレの再燃と不況に苦しむ国民生活を守ることを忘れ、反国民的暴挙を繰り返す三木内閣をこれ以上存続させることは、国民生活議会制民主主義を守る立場から、断じて許すことはできないのであります。(拍手)  以下、具体的に五点にしぼって、国民期待を大きく裏切った三木内閣の反国民態度を指摘して、三木内閣不信任決議案に賛成する理由を述べるものであります。  その第一は、国会運営の暴挙の繰り返しであります。  今国会は、混迷国会、視界ゼロ国会などと言われていますが、私に言わせれば、議会政治じゅうりん国会と言っても過言ではありません。すなわち、今国会の焦点は、インフレ不況対策であるにもかかわらず、肝心の補正予算案提出は大幅におくれ、前国会与野党一致衆議院を通過した独禁法や生活関連法案を提出しないまま、値上げ三法案を優先的に成立させるため、政府自民党は次々とだまし討ち的に強行採決を繰り返し、国民政治不信を増大させたのであります。議会の子と自任する三木総理議会制民主主義破壊する暴挙を繰り返し繰り返し行ったことは、断じて許されることではないのであります。  第二の理由は、三木内閣は、迷彩路線をもって政権の延命にきゅうきゅうとし、国民期待を裏切り、大企業財界に迎合しようとする姿勢を一段と露骨にしていることであります。  独占禁止法改正問題は、三木総理公約第一号であり、総理自身、その成立に執念を燃やすと公言していたものであります。ところが、自民党内における一部の強い抵抗に遭うや、さきの国会で全会一致で修正可決した本院の総意を踏みにじり、今国会ではついに提出を見送り、あまつさえ、修正可決した条文そのままの野党共同提案の改正案には見向きもしないという反民主的、反国民的な態度をとっているのであります。  また、大企業政治献金に対する総理態度も見逃すことはできません。一年前には、企業から多額の政治献金を受ければ企業の代弁者になりやすいと、企業献金の危険性を国民の前に指摘してはばからなかった姿は、一体どこに捨て去ったのでありましょうか。最近の国会答弁では、自民党の主義主張に賛同しての献金は、これはいい、これは悪いの区別なく受け付けると、おくめんもなく述べているのであります。  第三の理由は、三木内閣は、経済政策の失敗にほおかむりするばかりでなく、安易な赤字国債発行によって国民に新たなる負担を強いながら、その一方で、大企業優遇、弱者犠牲の不況対策を推し進めようとしております。三木総理がいかに強がりを言おうとも、失業者は町にあふれ、百万人もの多きに上っております。また、企業倒産が続出している現状は、明らかに経済政策の失敗によるものであります。総理は、大筋において失敗していなかったと居直っていますが、その居直りこそ、内閣支持率の急落の原因であることを知るべきであります。(拍手)  また、不況克服に当たっては、国民生活関連の公共投資を優先し、落ち込んだ個人消費需要を喚起するために所得減税を断行し、国民生活の足元から不況対策を講じ、同時に、社会保障生活者に対する救済措置をとるべきであります。  しかるに、三木内閣は、大型プロジェクト中心産業基盤造成に重点を置き、高度成長期と同じパターンをとっているのであります。大企業本位の高度成長政策の延長線でしか不況対策を講ずることのできない三木内閣は、まさしく大企業財界の代弁者としか言いようがないのであります。  第四の理由は、自主平和外交を放棄し、対米追随の外交を強化していることであります。  総理は、訪米により、日米安保体制の堅持を確約するとともに、韓国条項を再確認し、日米韓三国軍事同盟体制の強化を図り、アジアの平和に逆行する政策を強行しております。その上に、日米防衛分担という美名のもとに、日米安保条約拡大と、ポスト四次防の防衛力増強に拍車をかけています。日本アジアの平和に逆行するこのような三木内閣の危険な外交姿勢は、断じて許すことができないのであります。(拍手)  しかも、公約の一つである核拡散防止条約国会批准には何ら積極的な態度をとらず、日中平和友好条約についても、いたずらにその締結交渉を引き延ばしているのであります。  第五の理由は、最近特に顕著となった三木内閣の反動化の姿勢であります。  その端的な例が、公労協スト権問題に関する三木内閣時代逆行の態度であります。今回のスト権スト問題は、三木内閣スト権付与を明示しない後向きの態度が直接原因となっていることは、いまさら指摘するまでもありません。特に、政府声明は、国民の労働基本権確立へのコンセンサスを混乱させ、封殺しようとする意図のあらわれであると言わざるを得ません。  以上、五点にしぼり、三木内閣の反国民態度を要約して述べましたが、これ以上三木内閣を存続させることは、より一層わが国を危機的状態に陥れ、国際的には、平和日本の信用を失墜させることは明白であります。  「信なくば立たず」、これは常に総理が好んで述べる言葉であります。国民の信頼を得るためには、言行一致でなければなりません。総理は、言葉と宣伝ばかりで、何一つよいことを実行していなかったことに対して、深く反省すべきでありましよう。  これ以上三木内閣存在させることは、より一層わが国を危機的状況に陥れます。いまや、三木内閣に残された道は、もはや退陣以外にないのであります。(拍手)  私は、総理が速やかに退陣すべきことを強く要求して、賛成討論を終わるものであります。(拍手
  16. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 塚本三郎君。     〔塚本三郎君登壇〕
  17. 塚本三郎

    ○塚本三郎君 ただいま提案されました三木内閣不信任決議案に対しまして、私は、民社党を代表して、賛成の討論をいたします。(拍手)  三木内閣支持する者二六・六%、支持しない者四〇・九%、これは、つい先日行われた某新聞の世論調査の結果であります。国民は、すでに、三木内閣退陣すべしとの回答を与えております。  思えば一年前、保守党政治危機を叫び、田中金権内閣の激しい非難の後を受けて新発足をされた三木内閣は、議会制民主主義を何よりも大切にすると誓われ、その擁護、発展、定着のためには生命すらかけると叫ばれたはずであります。そのためには、みずからの言動には責任を持ち、責任の所在を明らかにし、出処進退を明確にして、国民政治に対する信頼を深めると誓われたのは、ほかならぬ三木さん御自身でありました。  三木さんが、国会のこの場でお誓いになった一年前のその言葉を、今日逆さまに読んでみますと、今日の世論調査が、余りにもぴったりと当てはまることに、私は驚き、かつ、悲しみを禁じ得ません。  すなわち、みずからの言動に責任をとらず、内閣の首班でありながら、全く責任の所在を明らかにせず、内閣の保身、延命のためにはなりふりを構わず、その結果、ますます国民政治に対する不信感を高めるばかりであり、一体、これが議会政治の子、三木内閣のなれの果てでありましょうか。国民は信任せずと判断し、三木さんは、出処進退を明らかにすると誓っておられることに偽りがなければ、速やかに退陣をされることが至当であり、もし新聞の世論調査に疑念をお持ちになるなれば、それこそ議会を解散して、国民に信を問われることが順序ではありますまいか。  また、今日の重大時局を乗り切るためには、過去にとらわれない創造的発想と実行が求められると強調し、国会も政党も民主主義議会主義を守り抜こうと叫ばれた三木さん御自身が、その実践者となっていただかなければなりません。  三木さんの訴えられる言葉は、一言一言、すべて私どもは賛成でありました。その言やよし、惜しむらくは、言葉ばかり多くして、その実行について余りにも欠くるところが多いことを嘆かざるを得ません。  田中金権に対するクリーン三木は、国民の大いに歓迎したところでありました。だが、決断と実行に失敗した田中内閣の裏返しとして、有言不実行、日和見の三木さんは、ついに政治不信を増大しつつあることを見逃してはなりません。  私は、ここに改めて日和見の三木さんの数々を挙げて、不信任理由といたします。  日和見の第一は、不況対策についてであります。  いま国民は、空前の不況の中にあえいでおります。お金がないだけではない、仕事がない。多くの企業、特に第一次、第二次の生産、加工産業は、働いてなお損をする状態がほとんどであります。特に中小企業は、戦後三十年間働き、蓄積した財産のすべてを使い果たし、倒産のときの迫るのを待つばかりの深刻さであります。  一体、第四次にわたる不況対策がどこまで成果を上げているのか。三木総理は、その実情を調査されたことがあるのでありましょうか。工場に働く労働者は離職の寒空におびえ、管理者は、退職整理を言い渡される日のうわさに恐れおののいております。  三木総理は、不況が世界的傾向だと弁明されるならば、これらの人たちは、どうして景気回復の日まで待てばよいのか。その世過ぎの方法を明示していただかなければなりません。もう待てないと叫んでいる国民の声に対して、なお時の至るを待つ三木さんは、日和見というよりも、無責任という怒りの声が聞こえないのでありましょうか。  私ども民社党は、すでに昨年の十月、このことを予見して、いまにして経済政策転換し、需要喚起の手を打たなかったならば、重大なる危局に立ち至るであろうことを忠告し、本議場から私どもは三たびにわたって総理に御忠告申し上げたはずであります。  しかるに、三木内閣は、今年の五月までその忠告に対し一顧だに考慮を与えず、その結果は、国民をして破産、倒産を余儀なくせしめているではありませんか。そして、行きつくところは、ついに三兆四千億の歳入欠陥をも招いたことを何と受けとめられるのでありましょうか。  そればかりではありません。今日民間企業においては、倒産を避け、生き延びるためには、やむなく生産原価を割り込んでもなお投げ売りをしている事態に目を背け、政府の行う独占事業たる国鉄料金、郵便料金及び酒、たばこの大幅値上げを行ってみせる無神経さが、果たして三木さんの説かれた対話協調政治でありましょうか。(拍手)  日和見の三木さんの第二は、外交政策についてであります。  かつて米国を訪れて首脳会談を持たれたにもかかわらず、その内容を国民に語ろうとせず、ただ親交を温めただけだと、日米会談をはれたものにさわるがごとく国民に語ろうとしない態度、あるいは、核防条約の批准を約束しながら、その経過すら国会に報告できず、果ては、友好諸国が日本のこの無責任きわまる態度にいら立ちの色を隠していないことを、総理はよもや御存じないはずはありません。  ましてや、北方領土の返還に至っては、国民の悲願を横目でながめながら、三木総理の側近からあらぬ妥協のアドバルーンを打ち上げさせて、どこまでが総理の真意なのか、一貫した態度に疑念を抱かせ、いたずらに一年の歳月を空費して情勢の好転を待つのみという態度は、まさに日和見の最たるものと言わなければなりません。  日和見の第三は、教育問題であります。  三木さんは、一体今日の日本教育をどうしようとされているのでありましょうか。三木内閣が在野の永井文相を起用されたことは、教育の中立性と、新たなる観点に立った教育国家の建設を意欲的に推進するものと、国民は大いなる拍手を送ったはずでありました。しかるに、文部行政は、永井文相の意図なのか、自民党の文教政策なのか、はたまた文部事務当局の執念なのか、それこそ、行きつ戻りつ、出したり引っ込めたり、主任制度をめぐって教育界がこれほど国民にわかりにくい姿になってしまったのは、どうしたことでありましょうか。  民間人登用の永井文相は、三木内閣の単なる人気取りのニューフェースで終わらせるつもりでありましょうか。いまこそ総理決断を迫られるときだとお思いになりませんか。  いやしくも一国の教育を政争の具に供してはなりません。しかるに、ただいま最も政争の場に供されているのが文教行政だという世評が、三木総理にはおわかりになりませんか。  日和見の第四は、先日の違法ストに見られる労働行政であります。  政府は、すでに十年前公制審を発足させたにかかわらず、いまだに公共企業体に働く労働者に対するスト権については明確な回答を与えておりません。  わが党は、違法ストは断じて許すべきではないという所信は、すでに先日来述べてきたところであります。幸い、今回に限っては、政府は、違法ストの圧力に屈することなく、法秩序を厳然として守り抜いたことは、せめてもの救いでありました。(拍手)およそ、法秩序なるものは、国民はこれを遵守し、犯す者は、これを政府が処断するという信賞必罰の原則が保たれることによってのみ、民主政治の確立が期待し得られると思うのであります。(拍手)  だが、このこととは別に、他面、政府は、一体これが根本的解決のためにどんな施策をとろうとしておられるのでありましょうか。スト権について、条件つきで付与するのか、あるいは各企業体ごとに分離して付与しようとするのか、それとも、今日のまま絶対に認めないと言われるのか。三木内閣の最も遺憾とすることは、その回答を不明確にしていることであります。すでに公企体の当局者は、条件つきスト権を与えるべしと言明しているではありませんか。しからば、政府は、速やかにその方向に結論を出すべきであり、しからずんば、政府の意向に反する回答をなした当局者を速やかに更迭して、現行法を維持すると言明すべきであります。(拍手)  公労協に甘い期待を持たせてきたこの一年間は、彼らの違法を責めるとともに、否、それ以上に、事態をあいまいにしてきた三木内閣の日和見的態度をこそ責められるべきだと信じます。  日和見の第五は、独禁法に対する態度であります。  前通常国会には、三木総理は、執念を燃やして自民党を説得され、衆議院は全会一致で通過いたしました。今日の三木内閣が保身と延命に憂き身をやつし、信任せずが四〇%を上回ったそもそもの理由は、この独禁法に対する三木さんの態度の変化でありましょう。そのことは、三木さん御自身が一番胸にこたえておられるはずであります。これを一言で申せば、国民不況に泣き、三木総理の独禁法に対する変節に失望したのが、この一年の政治の総決算というべきではないでしょうか。  以上のごとく、日和見の三木さんの数々を述べて、私は不信任の論を終わりますが、最後に、私ども民社党が不信任案の共同提案者にならなかった理由は、安保条約アジア情勢の判断について、提案者と意見の一致を見なかったこと、及び労働並びに教育行政について、全く異なった見解を持っておりまするがゆえに、あえて独自の立場に立たざるを得なかったことをつけ加えて、私の三木内閣不信任決議案の賛成討論を終わります。(拍手
  18. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) これにて討論は終局いたしました。     —————————————
  19. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 採決いたします。  この採決は記名投票をもって行います。  本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。——閉鎖。     〔議場閉鎖〕
  20. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 氏名点呼を命じます。     〔参事氏名を点呼〕     〔各員投票〕
  21. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。——開鎖。     〔議場開鎖〕
  22. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 投票を計算いたさせます。     〔参事投票を計算〕
  23. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長報告〕  投票総数 四百四十八   可とする者(白票)       百九十四     〔拍手〕   否とする者(青票)       二百五十四     〔拍手
  24. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 右の結果、三木内閣不信任決議案は否決されました。     —————————————  成田知巳君外十二名提出三木内閣不信任決議案を可とする議員の氏名       安宅 常彦君    阿部 昭吾君       阿部 助哉君    赤松  勇君       井岡 大治君    井上  泉君       井上 普方君    石野 久男君       石橋 政嗣君    板川 正吾君       稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君       上原 康助君    江田 三郎君       枝村 要作君    小川 省吾君       大出  俊君    大柴 滋夫君       太田 一夫君    岡田 哲児君       岡田 春夫君    加藤 清政君       加藤 清二君    勝澤 芳雄君       勝間田清一君    角屋堅次郎君       金瀬 俊雄君    金丸 徳重君       金子 みつ君    川崎 寛治君       川俣健二郎君    河上 民雄君       木島喜兵衞君    木原  実君       久保 三郎君    久保  等君       久保田鶴松君    小林  進君       兒玉 末男君    上坂  昇君       佐々木更三君    佐藤 観樹君       佐藤 敬治君    佐野 憲治君       佐野  進君    斉藤 正男君       坂本 恭一君    阪上安太郎君       柴田 健治君    島田 琢郎君       島本 虎三君    嶋崎  譲君       清水 徳松君    下平 正一君       田口 一男君    田中 武夫君       田邊  誠君    多賀谷真稔君       高沢 寅男君    高田 富之君       竹内  猛君    竹村 幸雄君       楯 兼次郎君    塚田 庄平君       土井たか子君    堂森 芳夫君       中澤 茂一君    中村  茂君       中村 重光君    楢崎弥之助君       成田 知巳君    野坂 浩賢君       芳賀  貢君    馬場  昇君       長谷川正三君    原   茂君       日野 吉夫君    平林  剛君       広瀬 秀吉君    福岡 義登君       藤田 高敏君    古川 喜一君       細谷 治嘉君    堀  昌雄君       松浦 利尚君    三宅 正一君       美濃 政市君    武藤 山治君       村山 喜一君    村山 富市君       森井 忠良君    八百板 正君       八木  昇君    安井 吉典君       山口 鶴男君    山崎 始男君       山田 耻目君    山田 芳治君       山中 吾郎君    山本 幸一君       山本 政弘君    山本弥之助君       湯山  勇君    米内山義一郎君       米田 東吾君    横路 孝弘君       横山 利秋君    吉田 法晴君       和田 貞夫君    渡辺 三郎君       渡辺 惣蔵君    青柳 盛雄君       荒木  宏君    諫山  博君       石母 田達君    梅田  勝君       浦井  洋君    金子 満広君       神崎 敏雄君    木下 元二君       栗田  翠君    小林 政子君       紺野与次郎君    柴田 睦夫君       庄司 幸助君    瀬崎 博義君       瀬長亀次郎君    田代 文久君       田中美智子君    多田 光雄君       津金 佑近君    津川 武一君       寺前  巖君    土橋 一吉君       中川利三郎君    中路 雅弘君       中島 武敏君    野間 友一君       林  百郎君    東中 光雄君       平田 藤吉君    不破 哲三君       正森 成二君    増本 一彦君       松本 善明君    三浦  久君       三谷 秀治君    村上  弘君       山原健二郎君    米原  昶君       浅井 美幸君    新井 彬之君       有島 重武君    石田幸四郎君       小川新一郎君    大久保直彦君       大野  潔君    大橋 敏雄君       近江巳記夫君    岡本 富夫君       沖本 泰幸君    鬼木 勝利君       北側 義一君    小濱 新次君       坂井 弘一君    坂口  力君       鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君       田中 昭二君    高橋  繁君       竹入 義勝君    林  孝矩君       広沢 直樹君    伏木 和雄君       正木 良明君    松尾 信人君       松本 忠助君    矢野 絢也君       山田 太郎君    渡部 一郎君       安里積千代君    受田 新吉君       小沢 貞孝君    折小野良一君       春日 一幸君    河村  勝君       小平  忠君    佐々木良作君       竹本 孫一君    玉置 一徳君       塚本 三郎君    永末 英一君       和田 耕作君    渡辺 武三君  否とする議員の氏名       安倍晋太郎君    足立 篤郎君       阿部 喜元君    愛野興一郎君       赤城 宗徳君    赤澤 正道君       秋田 大助君    天野 公義君       天野 光晴君    荒舩清十郎君       有田 喜一君    井出一太郎君       伊東 正義君    伊藤宗一郎君       伊能繁次郎君    石井  一君       石田 博英君    稻葉  修君       稻村佐近四郎君    稲村 利幸君       今井  勇君    宇田 國榮君       宇都宮徳馬君    宇野 宗佑君       上田 茂行君    上村千一郎君       植木庚子郎君    臼井 莊一君       内田 常雄君    内海 英男君       浦野 幸男君    江崎 真澄君       江藤 隆美君    小川 平二君       小此木彦三郎君    小沢 一郎君       小澤 太郎君    小沢 辰男君       小渕 恵三君    越智 伊平君       越智 通雄君    大石 千八君       大石 武一君    大久保武雄君       大竹 太郎君    大西 正男君       大野  明君    大野 市郎君       大橋 武夫君    大平 正芳君       大村 襄治君    奥田 敬和君       奥野 誠亮君    加藤 紘一君       加藤常太郎君    加藤 六月君       加藤 陽三君    海部 俊樹君       笠岡  喬君    梶山 静六君       粕谷  茂君    片岡 清一君       金丸  信君    金子 一平君       金子 岩三君    亀岡 高夫君       亀山 孝一君    鴨田 宗一君       唐沢俊二郎君    仮谷 忠男君       瓦   力君    木野 晴夫君       木部 佳昭君    木村武千代君       木村 俊夫君    岸  信介君       北澤 直吉君    吉川 久衛君       久野 忠治君    久保田円次君       鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君       倉石 忠雄君    倉成  正君       栗原 祐幸君    黒金 泰美君       小泉純一郎君    小坂徳三郎君       小島 徹三君    小平 久雄君       小林 正巳君    小山 長規君       小山 省二君    河野 洋平君       河本 敏夫君    國場 幸昌君       近藤 鉄雄君    左藤  恵君       佐々木秀世君    佐々木義武君       佐藤 孝行君    佐藤 文生君       佐藤 守良君    斉藤滋与史君       齋藤 邦吉君    三枝 三郎君       坂田 道太君    坂村 吉正君       坂本三十次君    櫻内 義雄君       笹山茂太郎君    志賀  節君       塩川正十郎君    塩崎  潤君       塩谷 一夫君    篠田 弘作君       澁谷 直藏君    島田 安夫君       島村 一郎君    正示啓次郎君       白浜 仁吉君    菅波  茂君       鈴木 善幸君    住  栄作君       瀬戸山三男君    關谷 勝利君       園田  直君    染谷  誠君       田川 誠一君    田澤 吉郎君       田中伊三次君    田中 角榮君       田中  覚君    田中 龍夫君       田中 正巳君    田中 六助君       田村  元君    高鳥  修君       高橋 千寿君    竹内 黎一君       竹下  登君    竹中 修一君       谷垣 專一君    谷川 和穗君       地崎宇三郎君    中馬 辰猪君       坪川 信三君    戸井田三郎君       渡海元三郎君    登坂重次郎君       徳安 實藏君    床次 徳二君       中尾 栄一君    中尾  宏君       中川 一郎君    中曽根康弘君       中村 弘海君    中村 寅太君       中山 利生君    永山 忠則君       灘尾 弘吉君    楢橋  進君       二階堂 進君    丹羽喬四郎君       西岡 武夫君    西村 英一君       西村 直己君    西銘 順治君       根本龍太郎君    野田 卯一君       野田  毅君    野中 英二君       野原 正勝君    野呂 恭一君       羽田  孜君    羽田野忠文君       羽生 田進君    葉梨 信行君       萩原 幸雄君    橋口  隆君       橋本登美三郎君    橋本龍太郎君       長谷川四郎君    長谷川 峻君       旗野 進一君    八田 貞義君       服部 安司君    浜田 幸一君       濱野 清吾君    早川  崇君       林  大幹君    林  義郎君       原田  憲君    廣瀬 正雄君       深谷 隆司君    福田 赳夫君       福田 篤泰君    福田  一君       福永 一臣君    福永 健司君       藤井 勝志君    藤尾 正行君       藤波 孝生君    藤本 孝雄君       船田  中君    古屋  亨君       保利  茂君    坊  秀男君       細田 吉藏君    前田 正男君       増岡 博之君    松浦周太郎君       松澤 雄藏君    松永  光君       松野 幸泰君    松野 頼三君       松本 十郎君    三池  信君       三木 武夫君    三ツ林弥太郎君       三原 朝雄君    三塚  博君       箕輪  登君    水田三喜男君       水野  清君    湊  徹郎君       宮崎 茂一君    武藤 嘉文君       村岡 兼造君    村上  勇君       村田敬次郎君    村山 達雄君       毛利 松平君    粟山 ひで君       森  美秀君    森  喜朗君       森下 元晴君    森山 欽司君       安田 貴六君    保岡 興治君       山口 敏夫君    山崎平八郎君       山下 元利君    山下 徳夫君       山田 久就君    山中 貞則君       山村新治郎君    山本 幸雄君       吉永 治市君    綿貫 民輔君       渡部 恒三君    渡辺 栄一君       渡辺 紘三君    渡辺美智雄君     —————————————
  25. 前尾繁三郎

    議長前尾繁三郎君) 本日は、これにて散会いたします。     午後四時二十五分散会      ————◇—————  出席国務大臣         内閣総理大臣         外務大臣臨時代         理       三木 武夫君         法 務 大 臣 稻葉  修君         大 蔵 大 臣 大平 正芳君         文 部 大 臣 永井 道雄君         厚 生 大 臣 田中 正巳君         農 林 大 臣 安倍晋太郎君         通商産業大臣  河本 敏夫君         運 輸 大 臣 木村 睦男君         郵 政 大 臣 村上  勇君         労 働 大 臣 長谷川 峻君         建 設 大 臣 仮谷 忠男君         自 治 大 臣 福田  一君         国 務 大 臣 井出一太郎君         国 務 大 臣 植木 光教君         国 務 大 臣 小沢 辰男君         国 務 大 臣 金丸  信君         国 務 大 臣 佐々木義武君         国 務 大 臣 坂田 道太君         国 務 大 臣 福田 赳夫君         国 務 大 臣 松澤 雄藏君      ————◇—————