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山田(芳)
委員 ぜひひとつ、それは加えていただきたいと思います。
それで、次にお尋ねをしたいのは、新幹線においては、いま話がございましたように騒音についてのみであって、振動に対しては
基準を示していない、そのとおりであります。しかし一般鉄道については、これはやはり高架ではありませんから、振動の問題というのはきわめて重要な問題になるわけでありますから、それもひとつ目標として掲げてもらいたいと考えるわけでありますが、ことし、来年、
調査をされ、それから
公害対策審議会の中で討議をして決めていくということになれば、
相当の時間がかかるわけであります。したがって、その間、二年なら二年ぐらいの時間があるわけでありますけれ
ども、そこの資料にありますように、沿線の
住民は、一日も早くそういうものに対する行政指導なりあるいは
一定の
考え方を示して、具体的な
措置をとってもらいたい、こういうふうに言っているわけであります。そこで、沿線の
住民としては、当該
地方自治体である宇治の市長に訴え、市長もまた、知事なりあるいは当局である近鉄にいろいろと要請をしているわけであります。
〔
委員長退席、土井
委員長代理着席〕
しかし、御承知のように騒音を落とすためには、やはりスピードを落としてほしいというのが沿線
住民の要望であって、金もかからないで、一分間ぐらいスピードダウン、徐行をしてもらったら、その騒音はなくなるのだというので、ぜひお願いしたいということを要望してあったわけでありますが、そこの資料にもありますけれ
ども、近鉄当局としては、現段階においてはスピードダウンということはできない。資料の三枚目をめくっていただきますと、宇治の市長に対し近鉄の方から「列車のスピードダウンは輸送力の大幅な減退をもたらしますので、実施することは出来ません。」こういうふうに言っているわけであります。これはこれで
一つの沿線の輸送力を確保するという立場からして、
住民側から言えばスピードダウンしかない、そのとおりだと思いますけれ
ども、しかし輸送力の
関係から、それはできないのだ、こういうことで、若干の
措置はいたしております。
そこで、その資料にありますように、この若干の
措置すなわちロングレールに直してほしいというものに対して、ロングレールは金がかかるからやれない、だから、せめていまあるレールを溶接をいたします。それから騒音を防ぐためにタイパッドというような吸振材を入れました、こういうことで処置をしました。こういうことになっておるのでありますが、もう
一つの資料を見ますと、それでは、それによってどのくらい騒音が落ちたかというと、せいぜい二ないし三ホンしか落ちてない。そこにも書いてございますように、屋外では八十デシベルから百デシベルという非常に高い値を示しておるので、本当にもう生活に耐えられない、こういうふうに
住民は言っているわけであります。
しかもスピードを落とすことはできないというのならば、せめてロングレールに早急に取りかえてやるなり、あるいはロングスカートをはかせて騒音
対策をするなり、あるいは防音壁をやってやるというような具体的な
措置をすべきではないか。スピードを落とすわけにはいかない、しかも
環境基準はある
程度、時間がかかる、そういうことならば、せめて行政
措置として、いま私が言ったロングレールにかえる、防音壁を設ける、あるいは吸振材を装置する等の
措置を、行政指導としてやってやるべきであるというふうに考えるのですが、この点は、具体的には
運輸省の方でしょうか、お答えをいただきたいと思います。