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沖本委員 少し話が前の方へ進んだわけですが、それ以上は望めないと思いますけれ
ども、不況と
インフレということと、
子供を抱えておるという点では、
たちまちきょう、あしたという問題があるわけです。それを、いわゆる
生活保護家庭に落とし込んでいく。そして
子供の将来の人生に対する希望を折ってしまう。大きな問題だと思いますね。
ですから、ただ単に環境という問題だけで、その辺にストップするところをつくらないで、やはり問題を広げながら考えていく。早急に考えないと重大な問題だ。経済成長をどんどんやっていて、そこらここらで、
政府の方としてもつまみ銭の
補助金で何とか目先だけのごまかしがきいたという時代は越しているわけです。ですから、いま年末を控えて、必死になってどう年を越していこうか、生き延びていこうかということですよ。慈善なべが並んで、そしてあたかも苦しい人のために募金してくださいと、寒空の中で鈴が鳴っているようなのはそらぞらしいのじゃありませんか。その点を考えると、あなたの方で受け持っていることは重大なことであって、一日も半時もゆるがせにできないのだということをお考えになって、真剣に取り組んでいただいて、一日もいっときも早い解決の方法を見出してもらいたいと思います。
それから、
総理府に最後にお伺いいたします。
これは新聞に出ていたのですが、「ねらいは
予算のお余り? 歳末お願いします」ということで、「慈善のおすがり急増 霞が関は不況知らず国
会議員の名使い圧力」こういうことで、山東昭子さんの名前で交通
福祉慈善公演実行
委員会がチャリティーショーをやったということになっているのですね。この中を読んでいきますと、こういうふうな慈善事業的なチャリティーショーをやれば幾らでも銭が出るのだ、国
会議員の肩書きを使って名刺を配っていけばできるんだ、そういうことを専門的にやっていらっしゃる方もいらっしゃる、こういうことで、この記事の中でちょっと気に入らないところがあるのです。
名前をかりた山東昭子さんにも幾ら行っているか、こういうふうなことが出ているのですね。これはまことにけしからぬと思うのです。貧しい人や世の中の困った人を種にして、そして仰々しく大きな会場を借りてチャリティーショーをやって、そしてタレントをいっぱい呼んできたりいろいろなことをやって、そして差し引いてみたら幾らも残ってなかった。
関係者にそれぞれ払って、残った分の中の幾らかが本当に困った人のところに行ったということは、全くこれはばかにした話であるということが言えるわけです。こういうチャリティーショーというのは絶対許せない問題です。
だから、たとえば何かをやってみて、一切合財その主催団体で賄って、そこで上がってきた収益は、そのまま
目的としたところの困っている人とかあるいはいろいろな社会的に不幸な方のところへ差し上げるのだというなら、これは筋が通ります。しかし、チャリティーショーを華々しくやって、テレビにのっかってやったその収益のわずか二、三十万か四、五十万しか行かない。それはどれだけのものをやったかわかりませんけれ
ども、名前だけでっかくて、そして来る人がいっぱいいて、そして結果的にはスズメの涙ほどしか相手の手に渡らなかったというのは、これは全く世の中の不幸な人をダシに使ってやっているとしか言えないと私は思うのです。こういうことは社会的にも絶対許せない行為だと私は考えるわけです。
そこで、
総理府の方としても「チャリティーによるカネ集めについては、法人の場合は主管官庁が監督しているが、任意団体についてはほとんどどこからも監督されないというのが、実情という。同じような
交通事故の
被害者の団体である社団法人
日本交通
福祉協会は四、五年前に似たような歳末チャリティーをやったが、世間の批判が強く、
総理府の
指導もあってそれ以来やめているといういきさつがある。
総理府は「こうしたすっきりしない不況下のチャリティーブームは問題があるようなので、この際、
実態をハッキリさせたい」といっている。」こういうように出ているのですが、
実態というものはつかんでいらっしゃるでしょうか、一体どういうことが
実態だったのか、その辺どうですか。