○勝
澤委員 スピードの問題も、いま三時間を半分に落とせば、それは六時間か七時間になる、そういう極端な議論をしているわけじゃないのです。三時間を三時間半か四時間にしてみたらどうだろう。それすれば、いろいろ不満が出ている、
移転させなければならぬ、金を何百億もかけなければならぬ、こういうものが相当減るのじゃないだろうか。その方がまた喜ぶのじゃないだろうか。ですから、そういう立場で物の
考え方をしてみたらどうだ、こう言っているわけです。私はそういう立場に物の
考え方を変えなさいと言っているのだ。変えなければいかぬ時期ですよ。
それは
国道一号線を英断をもって下げているわけですが、どこからも不満が来ない、みんな喜んでいる、乗っている人も喜んでいるわけですから。だけれ
ども国鉄だけが唯我独尊でそうやっているわけですよ。それでいま言った
輸送力と言う。夜遅い電車と朝早い電車に乗ってみなさい。そんなにお客さんはいないでしょう。いや、ピークには、時期によって乗りますよと。時期によって乗るのはあたりまえですよ。ですから思い切って削減する。お客に
鉄道のダイヤを合わせるのでなくして、ダイヤにお客を合わしてもらうようなシステムにしない限りそれは直らないですよ。汽車が便利になっているからお客があるのですよ。今度は汽車が不便になって込めば、年寄り、子供というのは朝早くか夜遅くか、あるいはもっとシーズンオフをねらうとか、やはりこういう客の流れをつくっていかなければいかない。こういうことをやらない限り、
幾ら線路をつくっても、
東京−
大阪間は満杯になると私は思うのです。
ですから私は、そういう物の
考え方というのが、
国鉄もそうですし、
運輸省もそうですし、また、さっきも話があった警察の人に
鉄道に、
運輸省に入ってもらって、少し交通の問題の
考え方というのを変えてもらった方がいいのじゃないか。おれたちがこれだけ運ばなければお客が満杯だ。一〇〇になっておる、一五〇になっておる、二〇〇になっておる。むちゃくちゃですよ、三〇〇も二五〇もお客を乗せているのは。ですから、そこの
考え方を、私は何回も言うのですけれ
ども、もう少し
考え方が直る
方法はないだろうか。
朝始発が出ても五十人か百人ぐらいしか乗っていないでしょう。その一列車を仮に落としてなくしたら、どれだけ保守の工事ができるかということを——現場で徹夜で仕事をしている人たちがいま
東京−
大阪ですか、
東京−博多ですか、夜間作業だけで約七千人から一万人の人たちが夜仕事をしているというのですよ。その七千人から一万人の人たちが三十分間余分に仕事ができる、これは私は大変な時間だと思うのです。その三十分の時間と、どれだけ乗っているか知りません、百人だか二百人乗っているか知りません、その人間との問題を考えてみたら、これは
国民経済的に物を考えてもらって、やはりそういうシステムというのは、朝の始発をこの時期にはおそらくそうか、夜の終車をこの時期にはとにかく早めてしまおうというぐらいの弾力のあることを——たとえば何か順法闘争かストライキで汽車がとまった、おくれたと言えば、
付近住民は喜んでいるわけですからね。たまにはこういうのがいい。この間新聞でも、テレビが一日休みになったらどれだけ幸せになるだろう、新聞の夕刊がなくなったらどれだけ
国民が豊かになるだろうという話まで出ているわけですから、
国鉄だってそれくらいの発想を少し考えてみたらどうだなと私は思うのですけれ
どもね。
これはやはり二百キロとか二百十キロというのは、
運輸省ですか、どうしてもそれよりおくらせるわけにいかないのですか。おくらせるわけにいかないとなったら、やはり
国民経済的に考えて、どうやって計算して、これだからそうなんだ。それから警察の方とよく相談していると言ったって、
国道一号線をどうやってダウンさしたのだ、それは
国民経済的に貨物トラック輸送についてどうなっているかというような点もやはり総合的に考えてもらいたいと思うのですが、どうですか。