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勝田政府委員 本日も
全国交通課長
会議で指示をしたわけでございますが、やはり十一月、十二月ということになりますと、先ほど申し上げましたようにこの時期の特徴として夜間
事故が多いということ、それから
歩行者の
事故がほかの期間に比べて多い、老人の
事故が多いというような問題があります。緊急的に
効果を上げるということになりますと、やはり緊急的な規制、それと
警察力を動員しての
街頭における
指導、取り締まりの
強化ということになろうかと思います。長期的に見ていろいろな
道路環境の問題は今後とも努めていかなければならぬ問題だと思いますが、そういった面で各
府県の一層の努力と
一般の県民の
方々の注意の喚起ということについて努力をするように指示をしたわけでございまして、各
府県ともにさらにそのとおり実行してくれるものと
考えております。
次に、同乗者の問題について、シートベルトの
お話がございました。確かにシートベルトの着用の
効果については、いろいろな実験から見ましてもきわめてはっきりしているということでございまして、
総理府等が
中心になりましてこの夏八月いっぱいあるいは秋の
交通安全運動の期間において着用の向上を図ってまいったわけでございます。着用
状況の
調査につきましては、
警察がいろいろ行った資料がございますので、われわれの
調査した資料で申し上げますと、八月末高速で一〇・四%の着用率、これは昨年の調べでは、高速で六・二%ということでございます。約四%の向上をしておる。それから平場、
一般道路では三・七%、昨年の
調査では一%あるいは一%に満ちていないかもしれません。その程度でありまして、そういった面では、それだけの相当の
効果はあったというふうに思いますが、着用率としてはまだまだ不十分じゃなかろうか、今後ともさらに努力をする必要があろうかと思います。
これの努力につきましては、
関係省庁それぞれの立場から努力をしていく必要があろうかと思いますが、
警察としましては、これはつけてみるとどうもくせになるということのようでございまして、そういったくせをつけることが大事である。われわれの方で管轄しております指定
自動車学校も、訓練の際には必ずベルトをつけてやる、こういう
指導をやっておるわけでございます。
それ以外に、更新時講習なりあるいは安全運転
管理者を通じての
指導の徹底、
街頭における
指導の徹底以外に、
一般的な
広報についても、シートベルトがいかに有用であるかということについての角度からの
広報というものを今後活発にしていく必要があろうかと思います。
それから、ヘルメットの問題でございますが、四月に政令を改正をいたしまして、七月一日から着用義務のある者につきまして着用しなかった場合には反則点数一点を科することにしたわけでございます。
それで、自動二輪車についてでございますが、本年の一月の
調査では、ヘルメットの着用率が六四・三%でございます。それが七月、点数をつけた直後における
調査では九七・八%ということで、三〇%上がっております。その間、四月から七月にかけて
街頭における
指導その他も非常に徹底をしたわけでございますが、そういった
効果と、やはり点数がつくということの
効果がかなりあったのじゃなかろうかと思います。
それから、原付自転車については義務がないわけでございますが、これが一月では五六・六%、七月には六四・八%まで上がっている。これも
街頭指導の
効果であろうかというふうに思います。
そこで、法制化すれば着用率が上がるのじゃないかということでございますが、確かに法制化すれば着用率が上がるであろうというふうに
考えるわけでございますが、現在まだすべての車についてシートベルトが装着はされていないという
状況もございます。それで区別をすることはどうだろうかということ。それからいま各国においての法令も調べております。ほぼ十カ国ぐらいで着用が義務化されているということでございますし、われわれもそういう方向で検討すべきであろうというふうに
考えておりますが、法制的には前席か後席か、子供を乗せた場合どうするかとか、ちょっと走る場合にどうするかとか、その
地域によっていろいろ変えるとか、なかなかむずかしい問題がございます。こういったものも含めて検討を進めておりますが、とにかくもう少し全般にその有用性を認識してもらって、そういった強制をしても国民的な合意が得られるような着用率まで高めていくということが急務であろうかというふうに
考えております。