○
生田政府委員 まず第一の御
質問でございますが、柏崎の公聴会につきましては、先般も
先生の御
質問にお答え申し上げたかと記憶いたしておりますが、
原子力委員会といたしましてこれを開催する方向で
検討している次第でございます。問題はいつ開催するかということとどういうやり方で開催するか、この二点にかかってくるかと考えております。
かねがね本
委員会におきましても御
説明申し上げておりますように、この公聴会につきましては、前回の福島公聴会の経験及び福島公聴会に対して寄せられましたいろいろの御批判、御
意見をできるだけ尊重し取り入れまして、
改善してまいりたいというように考えているわけでございまして、特に福島公聴会におきまして相当御
意見が出てまいりまして、その点についてもっと議論と申しますか、あるいは対話と申しますか、それを取り入れた方がいいのではないかというような御
意見がございました軽水炉の
安全性の問題がございます。これにつきまして、より内容を充実したものにいたしたいというように考えてきた次第でございます。新潟
県当局の御
意見も伺いまして、
原子力委員会の内部におきまして
検討を進めている次第でございますが、最近の
状況を御
説明申し上げますと、特に軽水炉の
安全性につきましては、それについて福島公聴会で言いっ放し、聞きっ放しであったではないかというような御批判がかなりございましたことにもかんがみまして、この点はむしろ
地元での公聴会と切り離しまして、
専門家レベルによる討論会と申しますか、公開シンポジウムのような形で十分議論を詰めた方がよろしいのではないかというように考えまして、これは学術
会議の御協力も得まして、現在軽水炉の
安全性に関します公開シンポジウムを数回開催するという方向で具体的な日程、内容等を詰めている次第でございます。私
どもといたしましてはできるだけ早く開催いたしたいということで考えておりますが、いろいろそれに参加されます方の御都合それから学術
会議とのお打ち合わせその他もございまして、なかなか思うように早くできないわけでございますが、でき得れば年内に第一回を開きたいというように考えております。
先ほど申しましたように、これは一回だけ、単発ではございませんで、項目別に分けまして数回、もちろん公開で開催いたすということになろうかと思っております。
そのいわば議論の一番の焦点でございます軽水炉の
安全性の部分をそういうふうにいたしますと、次はその柏崎の
地元の問題につきましていろいろ御
意見を伺うという問題が残ってくるわけでございます。これはやはり現地におきまして現地からの御
意見を伺うという形で開催したいというように思っておりまして、これも開催の具体的な方法につきまして新潟
県当局と打ち合わせをいたしておりますけれ
ども、現在のところまだはっきりしためどが立っておりません。あるいはただいま申し上げました
安全性についてのシンポジウムの開催との組み合わせの問題もございます。本来一つの公聴会でやりますものを二つに分ける次第でございますので、その辺の組み合わせの問題あるいは会場の都合その他もございますので、私
どもはなるべく早くと考えておりますが、どうも年内に開催するのはその
地元の公聴会の方はやや困難になってきたという感じでございますが、なお問題を詰めまして、なるべく早く開催するように取り計らってまいりたい、かように考えております。
それから第二の御
質問の英国との関係でございますけれ
ども、これは
使用済み燃料の再
処理につきまして、これも本
委員会におきまして繰り返し御
説明申し上げてきたことでございますけれ
ども、その再
処理をどこでどういうふうに行うかということにつきまして私
どもが従来から申し上げておりますことは、動燃のただいま
建設中の再
処理工場でその能力の許す限りいたしまして、それからその次のステップとしましては、いわゆる第二再
処理工場を国内に
建設いたしまして、そこで全部再
処理をする、いわば
核燃料サイクルをそこで完結させるという
考え方でございますけれ
ども、第二再
処理工場の
建設には相当の時間を要する、相当の長年月を要するのでございますので、その間のつなぎとして海外に委託するということを考えまして、従来からその方向で
実施してきているわけでございます。
現在、その海外への委託は英国、それからヨーロッパの共同の窓口で主としてフランスで再
処理いたしますもの、その二通りございまして、お願いしているわけでございますが、今後の、
昭和五十七、八年ごろから後の分につきましては、英国の原子燃料公社、いわゆるBNFLでございますけれ
ども、そことの話し合いが現在進行中でございまして、年間再
処理量一千トン
程度の規模の再
処理工場をその英国の原子燃料公社が
建設いたしまして、それによって日本の
使用済み燃料の再
処理を
受け入れてもよろしいということで、現在電力業界が英国側と
交渉している過程でございます。
先生の御
質問は、その過程におきまして英国の
新聞に英国を外国の放射性廃棄物のごみ捨て場にするのかというような批判的な記事が載りましたので、そのことに
関連する御
質問かと考えますが、この点はその
新聞報道の後で担当の英国
政府のベン・エネルギー
大臣もそういうことではないということを釈明しておられますし、私
どももそういう国内で
処理できないものを外国へ持っていって御迷惑をかけるということは毛頭考えておりません。その再
処理後の放射性廃棄物の
処理、処分につきましても、合理的な方策が当然それに伴って立てられなければいけないわけでございますので、そういう問題もあわせまして、ただいま英国と
交渉中の
段階でございます。