○向井長年君 私は、討論の前に
委員長に
質問いたします。
きょう、初頭に発言順序を
委員会で諮られたときには、大臣全員おられる中で諮られておりながら、いま大臣を全部休憩で出して、そしてこの討論をやるということはどういうことであるか、私は
質問いたしたい、まず第一に。後で答弁いただきます。
そこで、私は民社党を
代表いたしまして、ただいまの
委員長の提案に
反対をいたします。公明党の矢追
委員の
意見に
賛成するものであります。その理由を簡単に申し上げます。
本院
予算委員会においては、過去、
昭和三十九年までは、
総括第一陣は完全な一巡方式をとってまいりました。しかるに、
昭和四十年に何を思ったか、社会党が突如として各党勢力分野において発言順序を決定することを提案いたしてまいったのであります。当時、
予算委員会理事会において論議を重ねました。自民党は終始黙して語らず、不明確な態度をとってまいりました。公明党、共産党、民社党、第
二院クラブは強く
反対をいたしたのでありますが、最後に
反対意見には耳をかさず、社会党と自民党が押し切って今日に及んでおるのがただいまの現状であります。
その後、毎年、毎
国会、
予算委員会のたびに、私たちは三十九年の制度に戻せ、すなわち一巡方式をとるべきであるということを予算
理事会においても提案をいたしてまいりました。特に、昨年末の特別
国会、これにおいて、これが問題となり、
理事会において相当論議を尽くしまして、大谷
委員長も、そしてまた各
理事も、次期
国会までには十分前向きで話し合いをして、そして結論を出すように努力しましょうと、こういう結論の上に立って、この年末
国会が終わったのであります。
今
国会においても、先ほど五回ほど論議を重ねたと言っておりますけれども、この論議はほとんど不十分であり、先ほど自民党の諸君が
賛成討論をいたしましたけれども、自民党は終始黙して語らず、
反対とも
賛成とも何も言わない。社会党と、われわれ
野党三党が常に対立の
意見を闘わしてきたのが、この
国会のいわゆる
理事会の現状であったと思います。
そういう中にあって、大谷
委員長は責任を痛感されて、最終的には大谷
委員長の、言うならば若干の歩み寄り、ドント方式あるいは一巡方式の若干の修正、こういう私案をつくられて、非公式でございますけれども各党にそれぞれ打診されたと思います。これに対して、公明党、共産党、わが民社党は、あるいは
二院クラブも、少なくとも検討する余地を持っておったのでありますけれども、これに対しましても、他の党は一蹴されてしまったのであります。まことに遺憾と言わなければなりません。
わが国の
政治は政党
政治であるにかんがみ、政党の大小にかかわらず、
国民に対してはそれぞれ責任政党としての義務を負っておるのであります。したがって、
国会においては、本
会議に次ぐ
予算委員会は重要な論議、
審議の場であります。各党
代表が独自の政策を持ち、政府の
所信をただし、十分なる論議を重ね、
国民に対して理解を求めるのが私たちの責務と
考えるのであります。そのためには、各党
代表総括一陣が一巡することによって、
国民が比較判断する
審議のあり方、これをとらなければならぬと思います。特に各党第一陣は、NHKテレビも、その意味において実況放映されておる理由はそこにあるわけであります。
現状は、公明党の矢追
委員が言われましたが、社会党三名、自民党三名の後、七番目に公明党の第一陣が続いてまいります。共産党は八番目、わが民社党の場合においては十七番目になっておるのであります。そして第
二院クラブは一番最後であります。全く不合理と言わなければなりません。
私たちは、各党の勢力分野を無視して主張しておるのではありません。数の比率に対しては、発言時間で大きく差がついております。本
委員会において
委員長から諮られましたこの時間も、たとえば社会党は三百八十五分であります。そして、自民党も三百八十五分、公明党は百四十分、共産党も百四十分、わが民社党は七十分、
二院クラブは三十五分となっておるのであります。われわれはこれを了承いたしております。発言順序まで数の比率で主張することは民主主義の履き違えであり、多数横暴と言わなければなりません。常に民主主義は少数
意見の尊重ということを、社会党の皆さんもあるいは自民党の皆さんも常に言っておられます。私は皆さま方に反省を求めるものであります。特に、
野党第一党である社会党の皆さんに、
野党三党、そして一派、すなわち公明、共産、民社、第
二院クラブの共通の主張に対して、私は耳に刻んで留意されんことを強く要望いたすものであります。
特に、
委員長の善処を促しまして、私の討論を終わります。(拍手)