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鈴木美枝子君 筑波
大学がお雇いになるときには
外国人教師、中国語の
先生でいらっしゃったと思います。
〔理事
久保田藤麿君退席、
委員長着席〕
解雇の地位保全の訴えをして、法律で
日本人だというふうに変わってきたんだと思うのですけれ
ども、梅
先生の経歴については、中国の
日本文学の
研究家であった。そして、
日本の小説を中国語に翻訳して、北京では「人民中国」という雑誌社に勤務していた。一九五八年に
日本へ来て、そして、一九六一年、伊藤忠商事で
外国部の中国語教師をやっていた。そして、一九六三年横浜市立
大学に一
年間勤務して、一九六三年アジア・アフリカ語学学院に、そして結婚して
日本籍になった。一九六七年に日中学院中国語講師をして、一九六八年には現代中国語会話教師をして、そして途中、離婚をなすった。東京
教育大学は以前から非常勤講師でございました、
先生御存じのとおり。そして、牛島徳次
先生に勧められて、そして筑波
大学にお入りになった。そのときのことを、筑波
大学を解雇された
理由が何だかわからないというような梅
先生のここに書かれたものがございます。詳しく筑波
大学へ勧められたときのことが書いてございす。「七四年四月十七日牛島
先生から、私に筑波
大学の中国語専任教師を引き受ける様とのお話しがありました。けれ
ども私は遠すぎると考えてお断わりしました。牛島
先生は宿舎があると仰言ったけれ
ども、私としては当時東京で別の授業も受持っていたので行く気はありません。」と断りました。「
先生は専任講師になれば専門の
研究も出来るからと、私に考慮を」するようにと言われました。「私は「もし現在持っている
仕事を辞めて、筑波大で教職だけに専念して、万一問題が起きた場合、生活の保証がなくなってしまいますから」といって」お断りをしましたけれど、「牛島
先生は学校側の契約書の見本を私に見せながら「既にあなたの身分に関しては宿舎、俸給、
待遇などすべて決定されています。事前に本人に相談もせず勝手に事を運んだのは誠に済まなかったが、それは事前にお話ししてもし許可がおりなかった場合、却って本人に申訳ないからのことであり了解してほしい。既に
文部省に申請し、許可も受けたことであり、引受けてほしい。」と、こういうふうな
立場をとって筑波
大学に行ったということでございます。そして、「牛島
先生は中国語を熱心に教えておられ、日中友好にも力を尽くされ、学生に対しても責任を持っておられる方で、私の尊敬」している方でございましたので、私もそれをお引き受けいたしました。そして、「私は二十年前から
日本文学を翻訳紹介して来ましたが、この方面の
仕事も私としては、更に
研究し続けて行きたいと思って」おりました。「私が筑波大の講師になれば、中国語を教えることを通して日中共同声明の精神にのっとって、
日本の青年達に中国を正しく認識してもらうことも出来るし、又私個人の
研究にもプラスになり、更に大きくは日中友好を子々孫々まで続ける為の基礎作りの一環ともなる、と考え」たから、お引受けをしたのでございますと、こう書いてあるのでございます。こういうふうな態度で授業を続けておりましたのに、突然、電話一本で首になったというふうなことを私は承りました。
衆議院での議事録にもそのことが詳しく書いてあるわけでございますけれ
ども、付け加えて言いますと、その首になるといいますか、解雇されるときの
状態が余りにも、
外国人教師でなくても、
日本人教師であっても電話一本でパートの人あるいはアルバイトの人を簡単に首を切るというような
状態があったのではないかというふうに私は思えます。そのときの様子、五月七日に一時間日の……これは泊まるところがなくて学生寮に入っていたということでございます。学生寮に入っていれば、必然的に生徒と一緒に食事をする。生徒と一緒に食事をすれば中国語について、中国の話を聞かれる、聞かれたときに自分は工芸的なものだのあるいは地理的なものと、
社会的条件の中で言葉を
発展させるような指導をしていたから、そのいつもの指導の方法が出て来てその話をしていた。そうしますと、何か
日本に関係ないようなことを指導しておるじゃないかという注意を受けて、そして注意を受けたときに、子供に迷惑がかかっちゃいけないというので食堂で話すことはやめたそうでございます。その後再び今度は電話で断られた。電話で断られたら何だかさっぱりわからないから書類をもらいたいと
要求したら、
衆議院でも答弁にありましたとおりの書類をもらった。まるでさっぱり自分としてはわからないんだ。自分の
趣旨としては、
先ほど申しました日中共同声明の精神にのっとって
日本の青年たちに中国を正しく認識してもらうための語学の教授のつもりであったことをどうしてそうなるのかというような問題でこの解雇無効、地位保全の訴えをしたということなんでございます。私はできればこの梅
先生のこういうアルバイトの人を首切るようなやり方で首を切るのではなくて、
文部大臣もこれをどうにか筑波
大学の方へ注意を申し上げるなり、
先ほど弾力的と申しましたのですけれ
ども、弾力的な問題についてはまだ御返事をいただいていないのでございまして、もう一回、
文部大臣から梅
先生に対する弾力的なということを答弁していただきたいと思います。